メランコリア

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『そして生活はつづく』 星野源/著

2010-05-18 17:45:45 | 
『そして生活はつづく』 星野源/著(マガジンハウス)
2009年、初めてのエッセイ集とのこと。文芸PR誌『ウフ.』の連載をまとめたものらしいけど、
連載開始直後に休刊て災難に遭った中で、なんとか発刊したって裏事情もあり

世の中にはタレント本、著名人のエッセイ集なるものが溢れているのに、そいえば今まであまり馴染みがなかった。
源くんは同じ表現者として価値のあるモノに対して現金で支払うことで誠意を示すことを信条としてるって書いてたけど、
すいません、図書館で借りてしまいました/激謝

とにかく「生活」が苦手なこと、子どもに対してその真っ直ぐさについ敬語を使いたくなる態度になること、
ひとりっ子で、小さい頃は「おじいちゃん」てあだ名で、とってもステキなお母さん「ようこちゃん」のこととか、
洗面台等をすぐビシャビシャにしてしまうこと、おじいちゃんの死とアルバム『YUTA』制作のこと、
腹痛のこと、『ウォーターボーイズ』の合宿集団行動の中で何かが折れてしまい、今でもそのままのこと、、
源くん原作で、小田扉さんのマンガもある(部屋にいたネズミの話

面白くて読み始めてそのまま一気読みしてしまった。
くだらなさ加減で笑ってしまう部分もあったけど、なんだかその「ダメ人間」ぽさにやけに共感して、
自分とリンクする部分が多いのにビックリ。うん、うん、分かる、そう!そう!・・・あれ?意外と同質なのか?!
ダメなんじゃなくて、人と違ってるってゆうチャームなんだよね。うん、そう思う。



ひっかかった文章の抜粋。

p127「以前受けた取材の中で“音楽と演劇って共通する部分はあるんですか”との質問に、“自分がなくなることです”と答えたことがある」
わたしの中で素晴らしい役者さんて、「自分をなくしたい」と潜在意識で思ってる人、
つまり自分をなくして役になりきれる人みたいなイメージがある。
のモチーフが好きな人が「生まれ変わり願望を持ってる人」てイメージに見えるのと同じくらいに。


p149「生きづらさを緩和するために表現をするのだし、マイナスがあるからプラスが生まれるわけだし、陰があるから光が美しく見えるのである。不満がなくなり、全てのことに満足したら何もしなくなってしまうだろうなといつも思う。」
これも納得。素晴らしいアートって、周りとのズレ、欠けてると思ってる部分の補足や反動なんかから生まれてる気がする。


p178「本当に優秀な集団というのは、おそらく“ひとつでいることを持続させることができる”人たちよりも、“全員が違うことを考えながら持続できる”人たちのことを言うんじゃないだろうか」
バンドにも言えるし、カップルにも言えるし、その延長線上の国のありようにも言えるってことだね。

源くんだって、役者をやりながら、脚本も書くし、音楽をやって、PVも創る。そして、文章だって面白い!
本人がリスペクトしてるダン・エンクロイドと同じじゃん


追。
とんでもなく忙しかった日のエピソードはカヲルさんじゃないだろうか?って思ってるのはわたしだけ?w


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