メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(1996.12~ part4)

2013-09-01 13:53:33 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part3からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『ジム・キャリーのエースにおまかせ!』(1995)

監督:スティーブ・オーデカーク 出演:ジム・キャリー ほか
ジム・キャリーって一体何で出来てるのかしら 全身をフルに操って下品さもお構いなしのキレまくりな動き。
素顔はフツーの兄ちゃんだけど本当にこんな人がいたら怖い。今やドル箱スターだもんね。
お尻や腕に毒矢を刺されてダラダラに痺れながら「やりすぎだよぉ~」とよろけるシーンは泣くほど笑った!

自然派のわりに戦車で木々なぎ倒してるからね。
サイカーには参った。「サイの出産よ!」て、笑いというより『ザ・フライ』の世界! 一人巻き戻し演技もあり。
と一緒に毛づくろいしたり、カバと一緒に池から顔を出したり、
最近ここまで体張って笑かそーとしてくれるコメディアンいないものね。貴重だわ。
昔懐かしいビヨーンってのびるバネで遊んだり、「怖くなんかないぞぉ~」と松明振り回したり、全くの独壇場。
主演じゃなきゃ周囲食っちゃってダメだろうね。食うといえばライオンと一緒にシマウマを食べるシーンもあり。
部族とラインダンス踊ったり、映写機で影絵遊びも笑える。


『フリントストーン』(1994)
監督:ブライアン・レヴァント 出演:ジョン・グッドマン、エリザベス・パーキンス ほか
WOW! B-52's が主題歌歌ってるって聞いて、観たらBC-52's として出演までしてるなんて嬉しい驚き!
確かに年取って'70の映像と見分けがつかないけど、音楽と声、ノリの良さはバツグン。
そしてピストルズもどきの♪アナーキー・イン・ザ・UKのパロまである。音楽にうるさいわけね。サントラCD再チェック要。

足でひたすら走る車、サソリの芝刈り機、生ゴミを食べる生物ゴミ処理機に犬代わりの恐竜ペット、
書類は石板、サインはノミで打つし、ボーリングで手を乾かすのも動物、類人猿やサルとともに労働、
時に鳥恐竜の襲来があったり、コーラまである。
細かい芸の数々。そーとー予算かかってるゾ。元ネタは知らないけど十分楽しめる。

♪ファンキーな街だよ ペブロック トゥイッチ トゥイッチ 「飲んだらこぐなよ」
このほんの2~3分のコンサートシーンなのに、骨のピアノや木琴、ホーンセクションまであって凝りまくり。
もうシンディ脱退後だよね。ケイトがセクシードレス?でシャウト。フレッドもすっかり原始人ルックでノリまくり。
ライヴじゃ明るいじゃん。このワンフレーズだけでも十分ノレるこのリズム。B-52'sマジック!


『世界で一番好きな人』(1995)
監督:アレクサンドル・アルカディ 出演:ジャン・ユーグ・アングラード ほか
やっぱ仏映には新しい風が吹き始めてる。シンプルで分かりやすく、ハッピーエンディングなハリウッド系の風。
次々と初々しい女優スターも誕生してるし。「現代のアラン・ドロン」ジャンがほっとひと息ついた感じのロマンスストーリー。
見かけによらずアクの強い役者だと思うけど。

このひとは本物のピアニストかな? 12~20歳って変わるからね、女はとくに。
20くらいの歳の差、今や全然問題にならないね。
この世の中心から愛し愛される人を見つけるのは大変。単なる確率じゃない。
さすがに今作では自慢のヌードはなし、その代わりやたら部屋の中ではパンツ一丁が多い


『HELP! 四人はアイドル』(1965)

監督:リチャード・レスター 出演:ビートルズ ほか
なんで彼らの映画は全部ナンセンスコメディなんだ? メンバーの好みか、売り込みに都合がよかったか。2作目はカラー。
ラストは指輪の中でカラコロと動く多重でサイケな感じ。いろいろ試されてた時代だったのね。
のわりに表情や曲のトーンが暗め。スーパースターの疲れや諦めが見えるのは私だけ?

催眠ガスでバタッと倒れる近衛兵、セスナからわざわざタラップによじ上って降りるギャグはMP風で笑う。
クリシュナにハマる予兆か、ニセ宗教家をバカにするシーンがあっても東洋思想が反映してる。
でもこうして聴くと改めてビートルズサウンドの奇抜でシンプルな曲作りの類稀さ、それぞれの声の味の良さに聴き惚れる。
どこまで映画のシチュエーションが実生活に近いか分からない。
4人はいつもこんな四六時中肩寄せ会って仲良くしてたのかしら?


『白い嵐』(1996)

監督:リドリー・スコット 出演:ジェフ・ブリッジス ほか
期待通りの秀作。ハリウッド映画は少なからずキャラクターを英雄化し分かりやすく脚色するものだが、
この真実の物語はこの映画より重い意味をもつドラマがあったことだろう。
海という大自然と対峙して自分と仲間の命を助け合い、守り、また共に成長し、自分を見つけること。
この協調性(人だけでなく自然の一部としても)も今作の大きなメッセージの1つ。ラストの音楽はスティング。
「憎まれても構わない」と言っていたクルーの青年たちの信頼をこれほど得ていたと彼自身思わなかったろう。若手俳優は注目要。


『妄想技師』(1993)
監督:エリック・ギュスタヴソン 出演:ビヨルン・フローベルグ ほか
この宣伝文句とジャケット写真の使い方はうまいね。邦題も本作の内容と違ってても、ま、いっか。
北欧のジャック・ニコルソンといった感じのビヨルンが、女性を手玉にとりながらも、どこか憎めない味が出てる。
成りあがり物語といっても、小さな港町での話。
大自然の中で暮らしながらも人間はどんな小さなコミュニティでも同じだけの愚弄を重ねる。

小説の映画化のせいか、土地柄のせいか、どこか現実離れした設定、背景、構成、映像。
名士が自画像を描かせ得意になるという始まりと終わりのシーンもユーモラス。
ギターの弾き語りで歌う、なぜか英語のラブソングは上手い。この俳優は歌手もやってるんじゃないかな?


『サンドラ・ブロック 恋する泥棒』(1996)
監督:ビル・ベネット 出演:サンドラ・ブロック ほか
案外フツーのロマンスストーリー。
設定が30歳のレジ係と35歳のドロボウの組み合わせってのと、サンドラ・ブロックがヒロインだってこと。
今作の見所はちょっとSTING系のハンサムな相手役。
ズボンを履こうとしてコケたり、釣りで自分の耳を釣ったり、やる事は基本的ギャグだけどなかなかガンバってる。
どこかにいそうなこの2人のカップルが7年たっても変わらないでちょっと焦るのを等身大の演技で見せる。

「証言に立ったら釈放」「FBIはなんでもできる」警察の信用もここまで落ちたか。平然と語られるセリフがコワイ。
これで彼の人生すっかり変わるとはとーてー思えないんだけど、本人も言ってる通り「一晩で人格は変えられない」って。
特にギャンブル好きってのは病気みたいなもんだから、結局このキャラクターのいいところは見た目かな。


『THE BEATLES YELLOW SUBMARINE』(1968)

監督:ジョージ・ダニング
肝心のイラストレーターが不明。声は似てるけど声優。なぜか映画では無機質になるメンバーそれぞれの特徴をよくとらえてる。
サイケな色とMPのT.ギリアムそっくりなコラージュギャグもあり。想像豊かな心の旅。
戦争の悲しみ、歌い愛することこそ全てと子に教えるメッセージも含み、ついでにビートルズソングギャグもさり気なく入ってる。
やっぱりおとぼけリンゴが中心。

もうこの頃は歩調がズレてきてたんだよね。今作はアップルから出した最初で最後の映画なのかしら?
リンゴ「僕にはイマジネーションがないんだ」w
ジョンが相対性理論をぶち始めて、皆「はい、はい」って反応したり。性格が出てるシーンが面白い。
写真と組み合わせた構成もあり。ドラッギーといえなくもない世界。


『キルトに綴る愛』(1995)

監督:ジョセリン・ムーアハウス 出演:ウィノナ・ライダー ほか
新旧の女優、男優とりまぜて映画そのものがあらゆる人生劇を織ったキルトとなる作品。
長い人生の間には喜びと悲しみが織り合っているという意味も含む。
結婚は幸せか否かの大きな疑問の答えは?のまま。ラストはキルトの寓話風。

「結婚は最低だと教えこまれて、混乱してメチャメチャよ!」
「大人になったんだから自分で考えて」ってのはヒドイよ。
フィンにはすでにパーフェクトなフィアンセがいるけど、家庭の幸せを知らずに育った子はそんな初歩の関係作りも困難だ。
そして、それぞれの想いのつづられたキルトが仕上がる。

「結婚して幸せだ。どんなことでも愛があれば切り抜けられる」

女性の監督、仏映だったら結末は違ってたかも。
大切なキルトを土にひきずってちゃダメだよ。壁に飾る用だね。とても日常じゃ使えない。


『レスリー・ニールセンのドラキュラ』(1996)
監督:メル・ブルックス 出演:レスリー・ニールセン ほか
このカツラをつけたマヌケなジャケット写真が一番笑えた(作品観る前に)。
あのM.ブルックスがまだ元気で変わらぬナンセンスユーモアを持ち続けてることが嬉しい限り。
ちゃんと出演もして映画の中じゃ一段と若返って、他の役者に負けない怪演。

巻頭のインタビューでも撮影中のこぼれ話やブーブークッション(まだ流行ってるの?)、
自分の作品も「イイものあり、ブー!てのもあり。2も創りたいね。“ドラキュラ still dead”てタイトルで」
ハ~~~って恐い顔を作って、彼自身がハリウッド・エンタテナーなのよね、根っからの。

案外、内容は元ネタに忠実。白髪がカツラでヨイショって外したり、
ペットのコウモリのフンで転んで「全然へーき」が影は「イタタタ~」。
メルの妻アン・バンクラフトだよね。十字架を売りつけてノドをふるわせて喋る老婆。夫婦で好きだねえ
しかし、ニールセンの人気はとどまることを知らない。本人が一番驚いてるんじゃないかな。彼ならこの先なんでもパロにできそう。


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