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オバマ大統領 広島訪問 "核なき世界"に向かうのか?@週刊ニュース深読み

2016-05-26 12:36:12 | テレビ・動画配信
オバマ大統領 広島訪問 "核なき世界"に向かうのか?@週刊ニュース深読み

広島平和記念資料館を訪れた外国人の感想
 

 



アメリカ現職大統領として広島訪問は初。アメリカ大統領として核廃絶をこれだけ訴えたのも初。
2009年に当選した時から核廃絶に取り組み、ノーベル平和賞を受賞。

広島の人の声:
「来られるだけで十分じゃないですかね」
「そんなに良いほうにはいかないという気がします。被害に遭った人にしか分かりませんね、あの悲惨さは」


アメリカ オバマ大統領が広島訪問へ

 

 



坪井さんらは、オバマさんに来てくださいと毎年手紙を書いたり、音頭を作って盛り上げてきた。
就任当初から広島に行きたいと言っていたが、日本を訪問しても広島にはいまだ行ってない。



任期が来年1月まで、あと8ヶ月しかない

7年経ってもなかなか来れない理由

1.去年でも「原爆投下は戦争を早く終わらせるために正当だった」という意見が過半数いるため、
広島訪問が「謝罪」と受け止められるのでは、という危惧があり慎重になっていた。


2.世界の核兵器のうち90%(1万5000発以上!)をアメリカ&ロシアが持っている。
これまで削減できたのは500発(冷戦終結後最少)

3.2年前、ロシアがクリミアを併合して、アメリカvsロシアが「新冷戦」状態に。


4.北朝鮮の「核保有宣言」


5.ISなどに核兵器が流れることを心配している。




畑口:単なるセレモニーだけでなく、謝罪が欲しい



今回の訪問で被爆者の声を直接聞く機会はない?
現在決まっているスケジュールは、平和記念公園に行き、資料館を視察、慰霊碑に献花して、短いスピーチをする。
これはあくまで「追悼」で、「謝罪」はしない予定。
被爆者の声を直接聞く機会は、都合で分からない。対面の機会を作るかどうか検討中。

藤原:アメリカ世論も徐々に変わってきている?
落として良かった53%
もっと落とすべきだった23%
2つ落としたことに賛成28%
無人地帯に落とすべきだった32%(日本にそんな場所はないのでは?
(合計値が合わないな・・・?

オバマさんは、アメリカ市民の意見に近い。
「核兵器削減交渉」はこれまで何度か行われ、まだ目標数までいってない。



中国、日本、韓国、オーストラリアとの緊張もある。
だが、見に行き、アメリカに知らせることには意味がある。


「広島平和記念資料館」の展示物


アメリカ軍が撮った、投下直後のキノコ雲の写真


爆心地から2.6kmで広島の方が撮った写真。この煙の中で起こった出来事を見てほしい



「被爆の実相」を知ることで気持ちが変わるのではないかという希望
被爆した女性の遺品であるブラウスの写真に、提供した方の文章を載せた。

 

“このブラウスは、洋裁が得意だった妹のトミ子さんが仕立て、結婚のお祝いに贈ったものです。
 真っ白な絹は血で染まり、何度洗ってもその色が落ちることはありませんでした。”


遺族の方に再調査して作成し、文章は15、6ヶ国語に翻訳されている。

畑口:
キューバのカストロさんにも展示物を説明した際も、あまり反応がなかったが、
私の父の遺品を見せた時は、黙って、抱きしめられて、
「被爆者は元気なのか?」「どういう生活をしているのか?」と気にかけていた。

広島鉄道で働いていた畑口さんの父親の遺品


アメリカは核実験を繰り返していた頃だったが、目頭を熱くして「I'm sorry.」と言った。
遺品の持つ力は大きいと私は思っている。



モーリー:


アメリカ人の医者の父と、日本人の母の間に生まれた。
父がABCC(原爆傷害調査委員会)に赴任したため、1968年に広島に移住し、5~13歳まで住んだ。
父の姿は、子どもの目からは被爆者を支援しているように見えたが、
大人になってからは、アメリカ側のドロドロした思惑があったことが分かった。

小学生の時に、日本の学校に編入し、完全に広島っ子になり、『はだしのゲン』もリアルタイムで読み、資料館も何度も訪れた。
しかし、アメリカに帰ったら、アメリカ人は誰も知識を持っていなかった上、
「日本はなぜ真珠湾攻撃をするような卑怯な民族なのか」という人種差別を受けた。

大学に入り、「アメリカもロシアも、日本の憲法9条にならって、核開発をやめろ」と言ったところ、「お前はバカか」と言われた。
1980年代時点では、完全に意見が乖離していました。

謝罪してほしいが、ジャーナリストになると、その難しさが分かる。
野党がオバマを邪魔して、大統領選の今はとくに困難。
でも、若い人ほどネットで知識がある分、意識が変わってきている。



今の世界の核の現状


先週、重要な会議が開催された。


参加国80カ国は意見が分かれ、日本は「慎重派」。反対派はいない。



 

日本は「抑止力」を信じると言っている


「賛成派」は南米が多い。キューバ危機を経験したため、「とにかく早く」と急かしている。
 

藤原(このフォーラムに参加した1人):
日本が「抑止力」を信じる理由は、核兵器に頼っているから。
アメリカと同盟を組んでいるため。
しかし、我々はムリだとは思わない。変えることが出来る。


 

藤原さん:
ロシアが原因で進んでいない。中国を入れたいが、アメリカが減らさない限りムリ。
韓国は北朝鮮から自国を守るために必要と主張。


 
「冷戦」の時に実際に核軍縮は行われた

中国の方は「自国の核兵器を減らすべき」と発言した。アメリカとの核戦争を恐れているため。
アメリカも、専門家が核兵器に非常に恐れを持っている(今ごろ!?
理由は、イスラム過激派などが持ったら怖いから。

畑口:
館長だった頃は、核保有国は5カ国だったが、その後、至る所で核実験が行われた。
核廃絶の格差に向かっている空しさを感じる。

竹山:
立場をいったん置いて、1回資料館を見て、知ることが大事

モーリー:
隣りが持ったら、ウチも持つというロジックは変わらないのが現状

高橋:

駐日大使のキャロライン・ケネディさんが20歳の頃に一度、広島に来て感銘を受けた。

藤原さん:
冷戦時代に比べたら、今は減った。「オバマ訪問はムリだ」という意見があったが、任期があと8ヶ月だからやった。

モーリー:
将来の大統領も訪問するかもしれない。ハードルが下がる。
黒人差別、インディアン虐殺、原爆の3つがアメリカにとっては大きな歴史的タブーで、
どの大統領もそこまで踏み込まなかったが、オバマは自分が黒人のハーフで「差別は嘆かわしい時代だった」と明言した。
だから次のタブーに向かっていると思う。

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『学校では教えてくれない本当のアメリカの歴史 下 1901-2006年』(あすなろ書房)vol.2

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畑口:
核によって平和が保たれるというのはもう止めて、地球の人類を守るためにも核廃絶に向けてのロードマップなどつくってほしい。

モーリー:
国同士では難しくても、自由に意見が言える民主主義の国ならば、
広島にたくさん訪れて、ネットで拡散して、より多くの人に注意喚起すると変わる可能性がある。
だから、多くの市民が広島に来ることには大きな意義がある。


FAX:日本人ももっと広島に行くべき。



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