メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

この雑誌を売っていると、生きている証明になる気がする@ビッグイシュー

2017-09-26 14:33:11 | 
【THE BIG ISSUE VOL.318】


【内容抜粋メモ】

気温35度を超える炎天下で語る吉富卓爾さん(47)


「夏はアスファルトの照り返しで、フライパンの上で雑誌を売っているようなもんだね


吉富さんは、東京や大阪などで売り場経験があるベテラン
売り場には朝7時に出勤 休憩をはさんで夜まで立ち続け
客層の分析、お手製のポップを作るなど工夫している

明るく、話好きな性格で、販売者を代表してメディア取材、イベント対応を任されることも多い

吉富:顔出し、名前出しをOKにして、テレビや雑誌の取材が集中した


最初に販売者として路上に立ったのは2008年
以来、足かけ9年間で、3度「ビッグイシュー」のもとを去った

農地で働いたり、アルミ、古紙回収などで生活をしのいだ
出戻るたびに、スタッフや販売者仲間は問い詰めることもなく歓迎してくれ
昨年、4度目の販売者登録の際は違った思いがあった

吉富:
リヤカー引きで足を痛めて
販売者仲間に戻ってきてほしいと言われたのが大きかった

本来は「ビッグイシュー」を卒業して社会復帰するのが筋だが
高齢、障害をもっていたりで、どうしても留まらざるを得ない人もいる


そういう人たちがこの仕事に幻滅せず、希望を持って、社会に存在できる雰囲気づくりに貢献したい


吉富さんは、5月に父の死を知らされた
実家は九州の離島 代々続く家督を継いだ父は厳しかった
閉鎖的な地域の目が息苦しく、長男だがたびたび家を出て、都会で働いては連れ戻された

故郷で農業経営に失敗して家を出た35歳からは一度も戻っていないが
父が生前、ビッグイシュー販売者として働く吉富さんをテレビで見て
「こんな風にやっているなら、いいじゃないか」と漏らしたと聞いた

吉富:
母の死には涙が出たけど、今回は悲しみより、ただ虚しくて
気づけば売り場で一人「これでいいよな」と呟いていた
父は、常に地域奉仕とボランティアの人だったから


現在、吉富さんは1日約20冊の雑誌を販売している
「ステップハウス」に住み、生活上の不安はない

「ステップハウス」
家主のご厚意で、安価に利用できる空き家を、
ビッグイシュー基金で利用者に貸し、利用料の半分以上を積み立て
自立資金の一部として、退去時に支払われる



記事:稗田和博さん著


***


「ビッグイシュー日本版 BIGISSUE JAPAN」

“1冊350円で販売。180円が販売者の収入になります。”

[ホームレスの仕事をつくり自立を応援する]
「ビッグイシュー」は、ホームレスの人々に収入を得る機会を提供する事業として
1991年、ロンドンで始まった 創設者はジョン・バード氏
住まいを得ることは、単にホームレス状態から抜け出す第一歩に過ぎない


[仕組み]
1.販売者は、この雑誌10冊を無料で受け取る
2.売り上げ3500円を元手に、以後は170円で仕入れ、350円で販売 180円を収入にする


[条件]
顔写真つきの販売者番号の入った身分証明書を身につけて売る
このほか「8つの行動規範」に基づいて販売している


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