メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(1997.10~ part6)

2013-10-01 16:39:28 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part5からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『八日目』(1996)

監督:ジャコ・ヴァン・ドルマル 出演:ダニエル・オートゥイユ、バスカル・デュケンヌ ほか
巻末にダウン症候群協会のメッセージがある。
「染色体が1つ多いことで発症する。どの国でも1000人に1人生まれる。
 元モンゴリズムと呼ばれたが差別だと問題になり改名。知育は遅いが職につく者も多い」

自然を愛し、ヒトを愛する心でいっぱいの彼らが自然に溶け込める世界、
今の時点ではそれは天国にしかないという結末が悲しい。

「1日目。神は音楽を創った。2日目。太陽を創り、3日目。海を創った。6日目。女と男、子どもを創り、
 7日目は休息をとった。そして8日目。“何か忘れたものがあるかな?”神はJを創り大変満足した」

♪Mexco~と濃いキャラで歌う歌手の声があと引く。
幻想シーンの映像も、美しくてんとう虫が飛ぶシーンもCGで大変だったろう。


『乱気流 タービュランス』(1997)

監督:ロバート・バトラー 出演:ローレン・ホリー、レイ・リオッタ ほか
パニック映画全盛期の『エアポート』シリーズがよりリアルに迫力を増して帰ってきたって感じ
この着陸シーンを何度も観て習得すれば、私たちも緊急時には操縦できるかも?
すっかり板についた悪役レイがにっくきワルを完璧に演じたからこそ、
フツーのヒロインがスーパーウーマンとなってスッキリ爽快なエンディングが成立した。
飛行機で護送中の犯人と一緒だったり、機内映画で今作を観ることもゴメンだね

タイトルは乱気流が原因で飛行機にトラブルが起こる話みたいに聞こえるけど、
結果は嵐の揺れが運を読んでくれたってワケ。
機内のパソコンとかローラースケート少年とかがもっと話の展開に加わってくればもっと面白かったかも。
飛行機もロケットと同じであらゆるトラブルが起こることを想定して、それに対処できるように作られているのがわかる。


『バウンド』(1996)

監督:アンディ&ラリー・ウォシャウスキ 出演:ジェニファー・ティリー、ジーナ・ガーション ほか
長年ハリウッドでタブー視されてきた同性愛ものも、ゲイ系に少なからずヒット作が生まれてから解禁か。
意外と少ないレズビアン系も今作みたくカッコイイ女同士のサスペンスなら湿っぽくなくて楽しめる。
女性らしいVがマフィア相手に立ち回り、男らしいKが殴られ縛り上げられ待つ女になる。
「誘っといて謝る女は嫌い」「謝ったのは、誘っといて何もしなかったからよ」なんてセリフはかなり刺激的。


『冷たい一瞬(とき)を抱いて』(1996)

監督:アンジェリカ・ヒューストン 出演:ジェニファー・ジェイソン・リー ほか
舞台は古き良きアメリカ南部。とてつもなくハードな状況に生まれ育った1人の女の回想という形で描かれている。
問題を抱える女の子役から母親役を見事に演じたリーと、難しい役をこれまた見事に演じた子役、
そして、社会問題、家族、男女の愛を初監督とは思えない映像で描いたヒューストンは素晴らしい。

♪人生一度も過ちを犯さない限り、人を責めるのは気をつけたほうがいい てラストのゴスペルが説得力あり。

「男と子どもを選ぶなんてできないことよ」

ボーンが救われた唯一の理由は、アニーの女家族がいたから。
無骨だが道理の通った母、優しく芯のある物分りのいい姉たちの言葉の1つ1つが重い意味と愛情にあふれてる。
夫を愛するほど子どもが傷つけられる、母をいたわればこそムチ打ちの傷を隠す子ども。
妻を愛するほど義理の子どもが憎らしくなる夫。
こんなにバラバラに複雑に壊れた家族は悲しすぎる。みんな心が病んでる。
今でも多くの子どもが同じような虐待を受けていると思うとゾッとする。

「私は母のように強くなれるだろうか。自分も一族の一人なのだから」
人を愛することの難しさをまたつくづく味わった感動の1作。


『ゲーム』(1997)劇場にて

監督:デヴィッド・フィンチャー 出演:マイケル・ダグラス、デボラ・カーラ・アンガー ほか
ハリウッドらしいけど、なにか変だ。弟がこんな演技派だったり、イタズラ者にも程がある。
飛び降りてちょうどクッションの上なんてできすぎ。こんなゲーム楽しいどころか命が縮んで人生変わる。
こんなのに一口噛んでる友達なんていらない。実際、詐欺なんてどこにもいるからね。


『フリー・ウィリー』(1993)

監督:サイモン・ウィンサー 出演:ジェイソン・ジェームズ・リクター ほか
友だちおススメビデオ。鴨川シーワールドで初めてシャチのショーを見て、あの巨体でイルカと同じ機敏な動きと
ハイジャンプができるのにビックリしたけど、中でもこのウィリーの芸達者ぶりには感動。
精神障害を抱える子どもらのセラピーとしても注目されてる今日、彼らとの交流には計り知れない恩恵がありそう。

一生家族のグループで行動するシャチ。夕暮れに飛び上がり、回転して泳ぐ自由でおおらかな美しい映像はいつ見ても飽きない。
水族館は海の様々な生き物に身近に触れられるいい施設だけど、結局は捕えて自由を奪っているんだよね。
なるべく自然に近いようにスタッフも努力してるけど、やっぱり野生の状態が一番。


『ラブアンドロイド・チェリー』(1986)
監督:スティーヴ・デジャーナット 出演:メラニー・グリフィス ほか
完璧なルックスに従順な性格・・・近未来SFに頻繁に登場しつつあるセクサロイド。この分なら現実化するかも。
それで男女関係のもつれによるトラブルや性犯罪が減ればいいいけど、反面ますます人情味が薄れていくのは空しい。
眉村卓さんの「わがセクサロイド」を映画化したら、もっと哲学的なSFものになるんだけどな。

未来の売春宿はすべて契約制っていうのも面白い。
ナイスバディが自慢のメラニーがロボット役かと思ったら、銃をぶっ放つ女闘士のほうで期待ハズレ。
砂漠が舞台となるSFは、どっか低予算の雰囲気。お気軽にヒマをつぶすにはちょうどいいくらいのボリュームの1本。


『エイリアン3』(1992)
監督:デヴィッド・フィンチャー 出演:シガニー・ウィーバー、チャールズ・ダンス ほか
シガニーのライフワークとなってきた今シリーズも3作目。ここまでとりつかれるとよっぽど腐れ縁。
エイリアンはよりスピーディ、より賢く、より凶暴になってヒトに襲いかかってくる。
2作目は自分の子どもへのエサ集めという立派な目的?があったけど、今作は単なる復讐?
もちょっとストーリーにひねりや深みが欲しかった。
せっかく出たC.ダンスもいい関係になってすぐヤラレちゃうし・・・

リプリーは鋼の中に身を投じる大々的なフィナーレ・・・といいたいところが、
最新作の4では復活するそうで、まさにシガニーなしに今シリーズは語れないといったところ。
監督が変われば同じシリーズでもかなり違ってくるのが当然。
次回は『ロスト・チルドレン』の監督だそうで、もっとひねった深みのある続編が期待できそう。
3はスプラッタシーンが主体だったから。


『ボーイズ・ライフ』(1993)

監督:マイケル・ケイトン・ジョーンズ 出演:ロバート・デ・ニーロ、エレン・バーキン ほか
実話の原作を基に描いた感動のヒューマンドラマ。バーキンが色っぽくて行動派のママ、
デ・ニーロが暴力的な義父、そしてデカプが時々道を外れながらも母の愛に支えられて自立していく少年役をみずみずしく、
それぞれが各パートをしっかり演じきった佳作。

「僕らはエイリアンさ。この町は君をダメにする」

考えてみればドウェインも普通の平和な家庭を築けない哀れな男なのかも。彼の父もそうだったのか。
子は親を見て育つってこういう場合、悲劇だね。
トビーがまっとうになれたのも母の一貫した愛情あればこそ。
バス停で別れる母と息子の言葉少なめのシーンがイイ。


『ファングルフ』(1997)
監督:アンソニー・ウォラー 出演:ジュリー・デルビー ほか
悲しい身の上・・・と思いきや、オオカミ人間のパロディ入ってる。
ジュリーはどうせならヴァンパイア向きだと思うけど。思いっきりCGのオオカミ人間が暴れまわる。
ラストは自由の女神からのバンジージャンプというおちゃらけた話。


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