メランコリア

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科学のアルバム『鉱物 地底からのたより』(あかね書房)

2014-02-24 10:11:03 | 
科学のアルバム『鉱物 地底からのたより』(あかね書房)
塚本治弘/著

鉱物・・・高まるぅ~ 自然が造り上げた芸術品


【内容抜粋メモ】

鉱物のあつまりが岩石。
石は、まわりの地層、地形と深い関係がある。

いま地球上で知られている鉱物は、約2500種あり、うち約700種が日本でも採集されている。

川原の石は、上流の地下にどんな鉱物があるか教えてくれる。
山はそれぞれに特有な岩石や鉱物からできている。
鉱物は、たいていどこの山の地下にも埋まっている。

「鉱床」「鉱脈」:とりたい鉱物をたくさん含む岩石が多量にかたまっているところ。
鉱物を含む岩は、ドリル、ダイナマイトで崩し、坑内から運び出してよりわける。

「ずり山」:掘り出した石のうち、いらない石は、鉱山の近くに山積みする。



富士山の近くでは、火山灰が積ってできた地層が見られる。
火山灰の中の鉱物は、風が運んでくれた地底からの便り。
火山灰からはマグマに含まれていた鉱物も見つかる。


地球内部のしくみ


******************************鉱物と人類のであい

鉱物には、自然のままで役立つものは多くない。

●石器時代
ナイフ、槍、斧などをつくって利用した。

●土器の時代
粘土の中の鉱物は、火によりくっついて固まる。
土器のおかげで、土の種類を知り、火の温度を調節する技術が発達した。

●銅、青銅の時代
約5000年前、銅の利用を発見した。

「冶金術」
銅を含んだ石を溶かして銅をとりだす技術。クジャク石が多かった。
石を溶かすには、焼き物をつくる窯でもじゅうぶん/驚


●鉄の時代
約3000年前、銅や青銅より硬くて丈夫、いろいろ加工できる鉄が発見された。
現在、鉄をとるために利用している主な鉄鉱石は「磁鉄鋼」「赤鉄鋼」

地底からの便りを読んで、実験を繰り返し、地底世界がだんだん分かってきた。
その成果を生かして、水晶、ルビー、ダイヤモンドなどが合成できるようになった。

●現代
コンピュータの心臓部分には、たくさんの種類の鉱物が使われている。

セラミックス
陶器、磁器などの焼き物のこと。つまり鉱物のなかま。
宇宙船、人工骨、歯、関節などに利用される。


******************************鉱物のなまえ

黒曜石:破片は硬く鋭く、割れ口は貝がらのような模様。


噴気孔に見られるイオウの「針状結晶」。

水晶:石英の結晶。


「方解石(ほうかいせき)」:規則正しい方向に割れる。


海底から採集されたマンガン塊
マンガンは合金に使われる代表的な金属鉱物。

鉛:スズと合金にしてハンダになる。

アンモチン:やわらかい鉛を硬くする。活字、バッテリー部品になる。

ホタル石、リン灰ウラン石:熱したり、紫外線をあてたりすると、フシギな光を発する鉱物


花のような形の重晶石の結晶。「砂漠のバラ」と呼ばれる。

水銀:金属鉱物のなかで唯一、常温で液体の形をしている。

「貴金属」:金や銀。
銀:7割以上は写真フィルムなどの工業用、残りは貨幣に使われている。


メノウの断面。2つと同じ模様はない。混ざっている不純物によって、縞模様を描く。

「晶どう」:結晶ができている空洞。中に大きな結晶が成長していることが多い。

「緑柱石(りょくちゅうせき)」:マグマが地下深くでゆっくり冷え固まる時にできる鉱物のひとつ。


オパール

●宝石
色、輝きが美しく、少ししかとれない鉱物。

紅玉:ルビーやサファイア。ダイヤモンドの次に固い鉱物。

ヒスイ:日本が世界に誇る宝石。日本、ビルマなど限られた場所にしかない。

真珠:貝がらをつくる炭酸カルシウムが、芯になる球のまわりを結晶しながら包み込んでいる。



******************************鉱物の性質

鉱物は、目に見えないごく小さな粒が集まってできている。

水、動物の骨や歯、貝がらも鉱物/驚
どんな鉱物も水と同様、「固体」「液体」「気体」の3つの姿になる。ただ姿を変える温度が違うだけ。

「固体」粒同士がしっかり手をつないでかたまっているもの。
「液体」粒同士がところどころで離れているもの。
「気体」粒がバラバラに離れている状態。


●鉱物の性質をしらべる
色、光沢、重さ、硬さ、割れ方、結晶のかたちなど。


モースの硬度計
互いにこすりつけ、傷がつくかつかないかでしらべる(意外とアバウト?w

「へき開」:結びつきの弱い方向に割れる。雲母、氷洲石など。

「条こん色」:塊で見る時と、細かい粉にして見る時で色が違うものがある。


色がよく似た鉱物しらべ

注意:
・採集の際、岩石を叩いて鉱物をとることは、一種の自然破壊。最小限にとどめましょう。
・あとから来る人の研究のさまたげになるため、とりすぎたからといって、他の場所で捨てない。



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