メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(1991 part16)

2012-10-10 18:23:20 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part15からのつづき。


『スタートレック2 カーンの逆襲』(1982)
監督:ニコラス・メイヤー 出演:ウィリアム・シャトナー、レナード・ニモイ ほか
またまたどーしてカーク船長がいつのまにか現役を退いて提督になっていて、
どーして昔カーンをアルファ5惑星に置き去りにしなければならなかったのかまったく分からないが、
放射能にやられて死んでしまうスポックが最新作の6ではちゃんと登場しているということは、
どこかで復活するのだろうか?


『インテリア』
監督:ウディ・アレン 出演:ダイアン・キートン ほか
アレン独特の神経質な笑いものから離れて、
ひどく洗練された美の世界を描いた今作。
年老いた両親の孤独とその責任を負わされる子どもらの社会問題を扱っているともいえるが、
ラストシーンでも静けさとレベルの高い(サリンジャーの世界にも似た)精神的世界がうかがえる。


『THE COTTON CLUB』
監督:フランシス・コッポラ 出演:リチャード・ギア、ダイアン・レイン、ボブ・ホプキンス ほか
暗い画面、いろいろなスポットライト。
「コットン・クラブ」という名の白人専用高級クラブで毎夜繰り広げられる束の間の夢幻の世界。
その裏で動くギャング、賭博、愛、金・・・。
ここにはジャズ、ダンス、タップ、あらゆる要素が詰まっていて、
コッポラのハイセンスが随所に観れる。

俳優陣も華やか。ダイアンはマドンナそっくり。
髪型、ファッションすべて'20~'30年代風に凝っている。
禁酒法にギャングスターを扱った作品は、他にもいくつかあるが、
その退廃の中にしばし人情も絡めてハッピーエンディング。
全体的に色調は暗いのに、雰囲気として明るく語っている。
様々なショートストーリーを次から次へと混乱なく紹介してゆく。


『SEA OF LOVE』(1989)
監督:ハロルド・ベッカー 出演:アル・パチーノ、エレン・バーキン、ジョン・グッドマン ほか
バーキンのほとんど素っ裸シーンもあって、彼女独特の魅力が充分発揮されている感じ。
危険な女から結果はフツーの未婚の母っぽくなっちゃって、
同じただの中年に戻ってしまった男でも、アル・パチーノだからか
ハッピーエンディングになっている。
タイトルでもある♪シー・オブ・ラヴ が懐かしい45回転のドーナツ盤から
ハードロック風のアレンジまで聴かせる。
いわずと知れたグッドマンがまたいい脇役で2人のアクの強い役者を引き立てている。
でも、やっぱり男女関係は秘密っぽい最初だけってことかしら?


『DEADLINE~ブルー・シェイド 殺意の幻影』
なんとなく『羊たちの沈黙』的な異常さがあるけれども、
全体的にメリハリがなくて、ブルーの色調で統一している割にシュールでない感じ。
2時間の水曜ドラマ風とでもいうか、出演陣もなんかパッとしない。


『夜霧のマンハッタン』(1986)
製作・監督:アイバン・ライトマン 音楽:ロッド・スチュアート
出演:ロバート・レッドフォード、デブラ・ウィンガー、ダリル・ハンナ ほか
全然タイトルの雰囲気じゃないけど、私の好きな裁判もの。
「さあ!楽しい裁判所へ行こう!」てな感じに明るい。
幼少に体験したショッキングな火事と父の死をモチーフにした
“パフォーマンス芸術”のシーンはとっても刺激的。

歳はとったが二枚目の抜けないレッドフォードの三枚目ぶりが可笑しい。
ハンナのセクシーさもさることながら、デブラの個性的な魅力と
しっかりした演技力はどの作品を観ても一見に値する。ファッションもステキ!
ラストに流れるクールな曲をロッド・スチュアートが歌っているのは驚いた。


『もうひとつのラブストーリー』
監督:カレル・ライス 出演:デブラ・ウィンガー、ニック・ノルティ ほか
警察の腐敗、麻薬、ホームレス、売春、殺人等々、
アメリカに潜むほとんどすべての問題を取り上げているにも関わらず、
ラブストーリーという形を借りて、すっかり明るいハッピーエンドになっているところがスゴイ皮肉だ。
デブラは父親にレイプされたというセクシーな娼婦(彼女らしくないが)に見事になりきっていて、
ニックはあのブルドッグ面で悪を純粋に暴こうとする探偵を演じた。


『ラスト・ジゴロ』(1987)
監督:フィリップ・ノイス 出演:ジョン・ローン、ウェンディ・ヒューズ ほか
東洋系の色が巧みに使われ、異国の魅力が楽しめる。
ジョンが必死に習ったバリダンスのシーンは少なかったけれど、
やはり異国で自己を探しあぐねる孤独な(長髪の!)青年役が合っている。
2人が一時的な情に溺れることなく、それぞれの国へ戻るラストは明るい感じ。


『ニューヨーク2019』
強力な放射能の中でネズミとユーラック(反アメリカと欧・アジアの連合体)に怯えながら生き延びようとする。
ある者たちは猿の惑星のメイクなどで、ある学者が自分の娘を仮死状態に保存し、
無事にラストは打ち上げられ、20年の長い眠りから覚めるところが暗示的。


『ドレミファ娘の血は騒ぐ』(1985)
監督:黒沢清 出演:洞口依子、伊丹十三 ほか
やっぱり日本映画なんて観るべきじゃなかったって思っちゃう。
どっかの欲求不満の映画製作同好会が思いっきり勘違いして作って、
これこそ独創的だって言っているみたい。
基本的にストーリー性がなくて美しくない映画は嫌い。
たとえこれがどこかの大学での現実であったとしても。

(すごい酷評 よほど気に入らなかったんだな。


コメント    この記事についてブログを書く
« notes and movies(1991 part17) | トップ | 『負けて、勝つ ~戦後を創っ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。