瞳に映るもの・・・Ⅳ

　　　　　　　　　　『 瞳に映るもの・・・Ⅳ 』 パステル（擦筆彩色画） 10cm×10cm

バーチャルでの開催が6月1日～30日になった第6回ミューミュー展に出品する新作をご紹介します。

パステル擦筆彩色画法で描いた10cm四方の小品です。　本来は4月に予定していたTACT個展に出品するつもりでしたが、昨今の状況の変化に伴い、ミューミュー展で初お披露目ということになりました。

瞳に映っているものが何か・・・？　ご覧になる方それぞれによって映るものが違って見えることと思います。　それが何であれ、明るい希望に満ちたものであってほしいと願うばかりです。

宙花に包まれて・・・

　　　　　　　　　『 宙花に包まれて・・・ －銀座のしぃちゃん－』　水彩＋パステル　35cm×50cm

間もなくバーチャル展覧会として始まる「第6回ミューミュー展」に出品する4作品の中から一点をご紹介します。

モデルはサブタイトルにも付けた通り、銀座の一角を根城にしていた「しぃちゃん」。
知る人ぞ知る銀座7丁目のアイドル猫さんで、絵の世界に飛び込んでからの私の故郷ともいうべきギャラリー “ ボザール・ミュー ” の守り神＆招き猫でした。
ボザール・ミューを訪れたことのある方なら必ずと言っていいほど会ったことがあるのでは・・・。　ギャラリーが入っているビルの入り口で、仲良しの三毛猫 “ みぃちゃん ” といつものんびりゴロゴロしていました。

長年ギャラリーを訪れるお客様や作家たちを癒し続けた末、先に みいちゃんが・・・、そして しぃちゃんも虹の橋を渡ってしまいました。
しばらくして、ボザール・ミューに縁のある作家たちが、しぃちゃん・みぃちゃんを始めとしたミュー猫たちの姿を作品にした展示会を開きました。
今回ご紹介する『 宙花に包まれて・・・』はその時に出品したもので、長年私たちを癒し、そして時には勇気付けてくれた しぃちゃんへの感謝の思いを込めて、星になった しぃちゃんを描きました。

実は原画が今も手元にあり、今回のミューミュー展で久し振りに皆さんにご覧いただければと思っていました。　残念ながら新型コロナの流行という思いも寄らぬ状況でギャラリーでの展示は断念せざるを得なくなってしまいました。　しかし、やがて平穏な日々が戻り、再び皆さんに御足をお運びいただける状況になった折には、必ずこの作品をご覧いただけるようにしたいと思います。　それまで、せめてバーチャルでお楽しみください。
その日が来るまで、しぃちゃんもきっと星空の彼方から皆さんを見守ってくれることと思います。

「気高き猫たち展」 出品作

鵠沼海岸のギャラリー山猫屋さんの企画展「気高き猫たち展」が昨日22日からオンラインで始まりました。
出品している墨＋パステルで描いたラフタッチの新作3点をご紹介します。

今回は可愛いというよりも存在感たっぷりの面構えをした三匹です。
自粛の解除が近いとはいえ、まだまだ大変な状況が続きそうな新型コロナウィルス禍・・・。
そんな中でも・・・そんな中だからこそ、この子たちから笑顔と元気を届けることができればと思います。 タイトルにもそんな思いが入ってしまったようです。

参加している10人の作家たちの様々なテイストの作品をお楽しみください。　6月3日までです。
ギャラリー山猫屋さんのオンラインは以下から・・・。↓

https://yamanekoya.ocnk.net/

　　　
　　　『 ゆるぎなく・・・』　墨＋パステル　15cm×20cm

　　　
　　　『 ひるまずに・・・』　墨＋パステル　15cm×20cm

　　　
　　　『 動じない・・・』　墨＋パステル　13cm×14.5cm

ボルゾイ兄弟

　　　　　　　　　　　『 ず～～～っとそばにいるよ 』 パステル 11cm×16cm

昨日お届けしたばかりの新作2点をご紹介します。
なぜ2作一緒かというと・・・、この2頭は兄弟で、そのお母さん犬の飼い主 K さんから制作のご依頼をいただいていました。
小さめな作品で顔をアップして描いたので分かりにくいかもしれませんが、ボルゾイという大型のワンちゃんです。

↑ の子はウィンザー君（ウィンちゃんと呼ばれています）。　そして ↓ はアリスちゃん。

　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　『 いつも見守っているよ 』 パステル 11cm×16cm

それぞれ長野県にお住いの別々のご家族に引き取られ、とても大切に愛されて育てられたとのことですが、残念ながら昨年、一昨年とそれぞれ天国へ旅立ってしまいました。
愛情たっぷりに育ててくれた感謝の気持ちを絵にして贈りたいとのこと。　ここ数年描き続けている猫の瞳シリーズの雰囲気で・・・というご希望をいただきました。
長ぁ～い鼻筋が特徴の顔なので、さすがに瞳だけのアップではそれぞれの「らしさ」を出すのは難しく、お鼻の先まで一緒に入れる形でこういう絵が出来上がりました。
それぞれの飼い主さんに届けられるのがいつなのかは分かりませんが、どうか喜んでいただけますように・・・！

幸せな日々の中で・・・

　　　　　　　　　　　『 幸せな日々の中で・・・』 パステル　15cm×21cm


昨年からずっとお待たせしている肖像画の中の1点がようやく完成し、やっと昨日発送することができました。

モデルはアメリカンショ－トヘアーの「 繭ちゃん 」。　アメショー三姉妹の末っ子です。
既に３～４年前から、先ずは三姉妹一緒に・・・、そして一番上のお姉さん「 永遠ちゃん 」、二番目の「 亜鈴ちゃん 」と描かせていただき、今回末っ子「 繭ちゃん 」ということになりました。
二匹のお姉さんはすでにお星さまになっていて、現在は繭ちゃんがお姉さんたちの分までしっかりと K さんご家族皆さんの愛情を受けながら幸せな日々を送っています。

背景に使った色の中心になっているのは、「 真朱色 」という万葉の時代から使われている日本の伝統色です。　「 真朱 」は現在はその通りに「しんしゅ」と読まれることが普通らしいですが、「 まそお 」あるいは「 まそほ 」とも読まれるとのこと。　個人的には「 まそほいろ 」という響きが好きです。
いわゆる朱色の一つで、バーミリオンの鮮やかさに和の “渋み” をプラスしたような落ち着いた美しさが、繭ちゃんの心の内を象徴しているように思いました。

繭ちゃん　お姉さんたちの分まで長生きしてね！

揺るがない！

　　　　　　　　　　『 揺るがない！ 』 墨＋パステル　25cm×25cm

以前にご紹介したことのある作品ですが、この時期に少しでも笑顔になっていただければと、改めてご覧いただくことにしました。

墨とパステルという組み合わせで描いたこの作品。　どんなタイトルにしようかと考えながらこの子の顔を見ていたら、『 揺るがない！』という声が聞こえてきたような気がしました。

新型コロナウィルスに関する日々変動する様々な数値に左右されることなく、今しばらくは揺るぎない強い気持ちでできる限りの予防に努めたいと思います。
皆さんもどうかどうかご自愛ください。

ず～～～っと そばに いるよ

『 ず～～～っと そばに いるよ 』 パステル　35cm×26.5cm

新作肖像画のご紹介です。
モデルは三毛のローズちゃん。
「 女神様のような・・・、天使のような・・・、妖精のような・・・」
依頼者の S さんにとって、ローズちゃんはこんな存在だったとのこと。
その思いを感じながら、さらに伺ったメージカラーをもとに背景を描いてみました。
やさしさの中に秘められた情熱的なものがあったのかもしれません。 さらにターコイズブルーが冷静さも忘れないで・・・と言っているかのようです。

まだまだ個展の開催云々を口にできるような状況ではありません。
こんな時だからと言って、単純に制作に集中できるというわけには行かないのが現実ですが、それでも楽しみにまってくださっている依頼者の皆さんのためにも精いっぱい描き続けたいと思います。

5月のカレンダー

新型コロナウィルスに振り回され、月が替わったことさえ気が付かないまま3日のなってしまいました。
いろいろな気持ちが交錯して、冷静に考えることが難しい毎日です。
こんなゴールデンウィークになるなんて、思ってもみませんでした。
今はただ守るべきことをしっかりと守りながら、できることをやるだけ・・・。
人々の命を守るために・・・その生活を維持していくために・・・感染の危険に直面しながら働き続けてくださっている方々に感謝をし、一日も早く特効薬やワクチンができることを願い、愛する家族の無事を祈る・・・。　そんなひと月になると思います。

今月のカレンダーは横長作品の『 ハラハラ初めて塀の上 』（パステル　65cm×23cm）。
20年近く前に台東区谷中で出逢った三毛の親子・・・。　「親子？？？」と言われそうですが、よ～く見ていただくと親猫は尻尾だけ登場しています。
今年の春はこんなほほえましい風景を楽しむ余裕さえありませんが、必ずまたいつもと同じ春が巡りくることを信じて生きていきたいと思います。

カレンダーに添えたコメントをご紹介します。

最近はノラの子猫を見ることがまったくと言っていいほど無くなった。　以前は春本番のこの時期になると、ようやく一人歩きに慣れ始めた子猫の姿を見かけることが多かったのに･･･。　
谷中で出逢ったこの子猫三毛･･･。　塀の上を歩くのが初めてなのか、前を行く母猫のあとを必死になって追いかけていた。 「 がんばれ！　しっかり！」春のあたたかな陽射しと柔らかな緑が、やさしく励ましているように見えた 。


皆さんどうかご無事で、命を大切にお元気でお過ごしください！