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しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

崖っぷちの男

2012年07月08日 13時26分37秒 | 作品名(か行)
第271回「ラストにもう一捻りを要求するのは酷でしょうか?」
個人的に「ワンシチュエーション」という方式が好きです。「ワンシチュエーション」とは基本的に1つの場所を舞台に物語が展開していく方式をいいます。例えば「フォーン・ブース」や「リミット」「フローズン」などがそれに属すると思います。個人的におススメはヒッチコックの「ロープ」が傑作だと思っています。この方式はアイデア1発勝負な部分が多いので駄作になる可能性を多く含んでいます。今回の作品「崖っぷちの男」もそんなジャンルに挑んだ作品です。

その朝、ニューヨークのマンハッタンはいつもと変わらぬ1日が始まろうとしていた。その男がホテルの窓の外に立つまでは・・・その男・・ニック・キャシディは元ニューヨーク市警の警察官、2年前にある事件で犯人となり服役中だったが、自分の無実を証明する為に2日前に脱獄していた。そんな彼がマンハッタンのルーズヴェルト・ホテルの21階の窓の外に現れたことで街は騒然となる。さらに彼はニューヨーク市警の交渉人リディア・マーサーを呼び出した。果たして彼の目的とは?

とまあ、最初にワンシチュエーションと言いましたが、厳密に言うと全くワンシチュエーションではありません。この「窓の外に現れた自殺志願の男」というアイデアは、本当の目的を隠す為のカモフラージュです。その行動は本当の目的を隠す為にはいいアイデアだと思うのですが、もう少しワンシチュエーションに拘って欲しかった。

自殺騒動の裏で「オーシャンズ11」ばりのプロットが展開されるのですが、ちょっと安直で、どこかで見たような展開ばかりで、おそらくああなるんだろうなぁ・・・と先が読めてしまいました。先が読めるということでいえば、かなり重要な役に「ダイ・ハード2」で悪役を務めたあの人が登場することで、顔を覚えていた私は「ん?彼があんなチョイ役で登場するわけがない!」と気付いてしまいました。(実際にかなり大事な役でした。)

さらに黒幕で登場するエド・ハリス。彼は個人的にかなり好きな俳優さんです。悪役にしてもそうでなくても、作品にとても重厚な雰囲気を運んでくれる俳優さんです。(おススメはザ・ロック)なのに、この作品ではかなり小悪党に描かれてしまい、映画の最後でもアッサリとした終わりを迎えてしまいました。もっと性根まで腐った(褒め言葉です。)悪党を演じて欲しかった。

と、多くの文句を書いてきましたが点数は★★★★☆です。細かいところを気にしてしまうとツッコミどころは満載な作品ですが、それでもかなり楽しめる作品に仕上がっています。あんまり難しいことを考えずに展開される物語に身を委ねてみれば、それなりに面白く観ることができると思います。登場するキャラクターが多すぎなので、2人くらい削って、回想シーンでニックが捕まるところなどが描かれていたら、もっと映画に深みが増していたような気がします。

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