第170回「それは彼女が旅立つまでのお話です。」
今週はずっと何を観ようか悩んでいました。「ラブリーボーン」に「ゴールデンスランバー」「パラノーマル・アクティビティ」と観たい映画が同時に公開になるという珍しい週末でした。先々週あたりから始めたtwitterで「パラノーマル・アクティビティ」の公式ページからフォローされたりしましたが、私が選んだのは「ラブリーボーン」でした。
「パラノーマル・アクティビティ」は最寄りの映画館では上映していなかったのです。
物語は1973年、奇しくも筆者である私が生まれた年。主人公のスージー・サーモンはごく普通の女の子。両親と妹と弟の5人家族で幸せに暮らしていました。彼女は映画の冒頭で殺されてしまいます。生と死の間の世界に辿り着いた彼女は安らかに眠ることができません。それは彼女を殺した犯人は今も近所で平然と暮らしているからです。
まずはこの映画の評価すべき点、凄惨な事件を直接的に描くのではなく、演出で彼女の死を観客に見せた事。そして生と死の間の世界にいる彼女と生きている家族との接点を蝋燭の火の揺らぎや、ビンの中の帆船など、良くあるファンタジー映画のように直接的にせず、あくまで「もしかしたら近くにいるのかも?」程度の繋がりに留めている事。
あまりに簡単に死んだはずの人間が、現れて自分を殺した犯人を家族に知らせたりするお話はありふれていますからね。
生と死の間の世界は、ティム・バートン監督やテリー・ギリアム監督などが描く幻想的な世界観を思い出させるような演出でうまく描けていたと思います。
評価できない点は、物語の結末が許せなかった事。犯人である彼にはそれ相応の報いを受けてもらわなければならないのに、ああいう結末では簡単すぎるような気がします。
事件の解決を匂わせておいて、結果としてああいう最期では、傷ついた家族は本当に救われたのでしょうか。同じような事件は実際に起こっていて、救われない被害者達がいます。だからこそ、映画でだけは・・・みたいな思いが私の中にありました。
点数は★★★☆☆です。映画の出来としては及第点だったと思いますが、あの結末は個人的にはどうしても納得が出来ません。彼女は安らかに眠ったのかも知れませんが、家族は果たして救われたのでしょうか?
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今週はずっと何を観ようか悩んでいました。「ラブリーボーン」に「ゴールデンスランバー」「パラノーマル・アクティビティ」と観たい映画が同時に公開になるという珍しい週末でした。先々週あたりから始めたtwitterで「パラノーマル・アクティビティ」の公式ページからフォローされたりしましたが、私が選んだのは「ラブリーボーン」でした。
「パラノーマル・アクティビティ」は最寄りの映画館では上映していなかったのです。
物語は1973年、奇しくも筆者である私が生まれた年。主人公のスージー・サーモンはごく普通の女の子。両親と妹と弟の5人家族で幸せに暮らしていました。彼女は映画の冒頭で殺されてしまいます。生と死の間の世界に辿り着いた彼女は安らかに眠ることができません。それは彼女を殺した犯人は今も近所で平然と暮らしているからです。
まずはこの映画の評価すべき点、凄惨な事件を直接的に描くのではなく、演出で彼女の死を観客に見せた事。そして生と死の間の世界にいる彼女と生きている家族との接点を蝋燭の火の揺らぎや、ビンの中の帆船など、良くあるファンタジー映画のように直接的にせず、あくまで「もしかしたら近くにいるのかも?」程度の繋がりに留めている事。
あまりに簡単に死んだはずの人間が、現れて自分を殺した犯人を家族に知らせたりするお話はありふれていますからね。
生と死の間の世界は、ティム・バートン監督やテリー・ギリアム監督などが描く幻想的な世界観を思い出させるような演出でうまく描けていたと思います。
評価できない点は、物語の結末が許せなかった事。犯人である彼にはそれ相応の報いを受けてもらわなければならないのに、ああいう結末では簡単すぎるような気がします。
事件の解決を匂わせておいて、結果としてああいう最期では、傷ついた家族は本当に救われたのでしょうか。同じような事件は実際に起こっていて、救われない被害者達がいます。だからこそ、映画でだけは・・・みたいな思いが私の中にありました。
点数は★★★☆☆です。映画の出来としては及第点だったと思いますが、あの結末は個人的にはどうしても納得が出来ません。彼女は安らかに眠ったのかも知れませんが、家族は果たして救われたのでしょうか?
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マーク・ウォールバーグ,レイチェル・ワイズ,スーザン・サランドン,スタンリー・トゥッチ | |
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