しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

■ミッシングID

2012年06月03日 21時35分46秒 | 作品名(ま行)
第267回「オーソドックス・・・それもたまにはいいじゃないか!」

いつも使っている映画館で観たい映画がやっていなかったので、珍しくこちらの映画館まで足を運んできました。久しぶりに遠征してまで観た今回の作品「ミッシングID」は、つい最近になって予告編を見て、急に興味が湧いた作品。上映している映画館を探してみると、そこしか上映していなかったのでたまには遠出もいいか・・・程度の気持ちで映画館へ向かいました。

ネイサンはごく普通の高校生。週末には友達の家で酒を飲み大騒ぎして、母親に怒られ外出禁止を言い渡されるような、どこにでもいる普通の高校生。あの日までは・・・。ネイサンはある日、社会科の課題でアメリカにおける幼児行方不明事件を調べることにする。まずはインターネット上にある行方不明児童が紹介されているサイトを調べていた。するとそのサイトには小さかった子供時代から時間が経過し大人となった不明児童のCGが掲載されていた。ネイサンはそこで自分にそっくりな男の子の写真を目にする。さらにその写真で着ていた同じシャツを彼は持っていた。シミの位置までそっくりな。昨日まで両親だと信じて疑わなかった2人が一体何者なのかと疑心暗鬼に陥るネイサン。彼は2人にその事実を突きつけた、するとある秘密を話すという。ところが突然現れた何者かに襲われ2人は殺されてしまう。何とか逃げ出したネイサンだったが、追手はすぐ近くまで来ていた。彼は本当は何者なのか?そして命を狙われる理由とは?

この作品は完全にデートムービーである。アメリカのティーンエージャー向けに作られたお手本のような作品です。特に難しい伏線の無いし、ビックリするような展開も用意されていない。主人公を演じるテイラー・ロートナーの魅力をこれでもかと演出している作品。それでも2時間という時間の中でうまくまとめて、結末までの流れを滞らせることなくいいテンポで進んでいく。難しい展開で難解な謎解きを求めている人には物足りないとは思う。それでもそれなりに楽しめる作品になっている。

ごく普通の人間が事件に巻き込まれていく設定は、私の大好きな設定である。今作はそのきっかけが行方不明児童サイトと、現代らしいなかなかいい設定だとは思う。しかし、それが実は主人公を人質にしようとする悪役の罠であることが、ちょっと安易な手だと思う。そんな偽サイトを立ち上げて、目的の人物からの接触が無かったら何年も待ち続けたのだろうか?もっと簡単な方法を選択したのでは?と思う。

点数としては★★★★☆です。細かいところを突っ込み出せばキリが無いのですが、それでも最後までいいテンポで観客を飽きさせることなく見せてくれます。ちなみに同じような設定でお薦めの作品は「北北西に進路をとれ」「エネミー・オブ・アメリカ」

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■メン・イン・ブラック3

2012年05月27日 13時56分24秒 | 作品名(ま行)
第266回「久しぶりに観た2人の姿は変わっていませんでした。」

いや〜やっとというか久しぶりに観たいと心から思える作品を観に行くことができました。その作品とは「メン・イン・ブラック3」です。ずいぶん前から続編制作の話題はあったのですが、やっと実現しましたね。あの2人の姿がまた観ることができるのはSFファンの私にとっては、この上ない喜びでした。

地球で暮らすエイリアンの監視と犯罪防止を任務とする秘密組織MIB所属のエージェントJとKは、日々異星人の取り締まり追われていた。ある日、月にある凶悪エイリアンを収監している刑務所から40年前にKが逮捕した「アニマル・ボリス」と呼ばれる宇宙一凶悪なエイリアンが脱走した。ボリスはKへの積年の恨みを晴らすため、自分が逮捕された40年前にタイムスリップした。翌朝、Jが本部を訪れるとKの姿がない。いたずらかと思っていると「Kという捜査官は40年前に死んだ。」と言われてしまう。過去が何者かによって書き換えられていることに気付いたJは1人で捜査を開始。謎を解明するために自らもタイプスリップし、40年前のKが殺される前へと向かうのだった。

前作から10年が経過し、もう続編は作られないのかと心配していたのですが、ようやく3作目の公開となりました。しかも今回はタイムスリップして40年前に行き、若き日のKとコンビを組んでの事件解決と聞けば、期待半分不安半分といった感情を持って映画館へと足を運びました。だって、時間旅行を題材にすると1歩間違えると簡単に駄作になってしまうから。

ところがそんな心配は杞憂に終わりました。スクリーンに映っていたのは10年経っても相変わらずな2人の姿でした。ただやはりトミー・リー・ジョーンズは年を取った感じは拭えませんね。今作の40年前にタイムスリップして若き日のKを登場させるという脚本は年を取った彼にアクションをさせるわけにはいかないので、そんな理由から考え出された脚本なのかと余計な勘繰りまでしてしまいました。

タイムスリップという難しい題材をとっても上手に使い、過去と現在を見事に絡めて描いてくれました。あんまり話すとネタバレになるので多くは語りませんが、Jの過去もちょっとだけ登場し、それがすごくいいシーンに仕上がっています。

点数は本当なら3つのところですが、SFファンの欲目も入れて★★★★☆とします。マイナス面は?というと敵キャラであるボリスです。彼の能力というか持っている力が宇宙一凶悪というわりにはたいしたことなかった事。それにあの程度の脱獄なら40年もかからずに実行できたのでは?と思えたところ。

それにしても若き日のKを演じたジョシュ・ブローリンは、見ていてまったく違和感が無かったのは凄いことですよね。いかにもトミー・リー・ジョーンズが若い頃はあんな感じだったのかな?と思わせてくれました。

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■ファミリー・ツリー

2012年05月20日 13時18分58秒 | 作品名(は行)
第265回「なんだろう・・・この心地よい感じは?」

それにしても、ここのところ私好みの映画が無いなぁ・・・と思っていました。そして今週も決して私好みの映画ではありません。ただ好きな俳優さんが主演し、ゴールデングローブで主演男優賞を獲った作品だった。その作品とは「ファミリー・ツリー」です
主演のジョージ・クルーニーを知ったのはドラマ「ER」でのダグラス・ロス役でした。それ以来、彼には注目していました。すっかり映画俳優になった彼の作品ということで映画館へと足を運びました。

ハワイで妻と2人の娘とごく普通に暮らしていたマット・キングは人生の転機を迎えていた。妻が参加したボートレースで事故に遭い昏睡状態に陥り、医者から脳死状態を宣告されてしまう。と同時に今まで仕事のせいにして疎かにしていた17歳と10歳の娘の父親として向き合うことになった。さらに妻が浮気をし、マットとの離婚を考えていたことが発覚。そして、もうひとつ大きな課題があった。カウアイ島に先祖から受け継いだ土地を所有しているのだが、法律に従って売却を考えていた。同時に訪れたいくつもの決断の時、彼はどんな選択をし、どうやって前に進んでいくのか。

ジョージ・クルーニーという俳優さんの印象といえば、プレイボーイで女性に弱くて、スタイリッシュで「オーシャンズ11」や「フロム・ダスク・ティル・ドーン」などで魅せるキャラクターが真骨頂だと思っていたのですが、この「ファミリー・ツリー」という作品のマット・キングというキャラクターは、どこにでもいる普通の男。家庭を顧みず、仕事に没頭してきた。そのために娘たちとどう接したらいいのかわからず、突然訪れた父親としての役割に戸惑う。さらに信じていた妻には浮気が発覚し・・・と今までの彼が演じてきたキャラクターとは真逆のキャラクター。それをどんな風に演じるのか?うまく演じることができるのかが興味の対象でした。その結果といえば、彼は普通の男を見事に演じてくれました。妻の浮気や思春期・反抗期を迎えた娘たちに苦悩する姿は、彼の今までからは想像できませんでしたが、まったく違和感なく見ることができました。

そしてなにより良かったのは、この映画の舞台になっているハワイという土地。その広大な自然も去ることながら、音楽が素晴らしかった。とってもシリアスで重くなってしまいそうな場面でも、その場面には不釣り合いなくらいに流れるハワイアンの音楽が、決して嫌味ではなく見事にマッチしていました。映画を観ながら「ああ、だからこの映画の舞台としてハワイを選んだのか」と変に納得してしまった自分がいました。

映画の点数としては★★★★☆です。母親を失い、壊れかけた家族の再生をテーマにした作品ですからドキドキハラハラとした派手さは全くありませんが、観終わった後には心がなぜだか温かくなる作品でした。ラストシーンが特にこれからの家族を象徴しているようで自然に笑顔になってしまいました。

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■宇宙兄弟

2012年05月06日 21時54分48秒 | 作品名(あ行)
第264回「かつて宇宙を夢見たすべての少年達へ」

「宇宙」それは地球の周りに無限に広がり、人類のあくなき探究心を刺激し続ける存在。それは映画の世界でも例外ではなく、そこを舞台とした映画が数多く作られてきた。今回の作品「宇宙兄弟」もそこへ思いを馳せる2人の兄弟の物語。最近よくある、マンガを原作とした実写映画です。

時は2025年、日本人として初めて月へ向かうことになった弟「南波日々人」と自動車メーカーでデザイナーとして働く兄「南波六太」の2人は幼い頃に宇宙飛行士になるという共通の夢を追いかけた仲の良い兄弟だった。現実には弟はその夢を叶え、兄は会社で暴力を振るい解雇になるという、まったく別の道を歩むことになっていた。兄として弟に先を越され、劣等感の塊となった六太は気力を無くしかけていた。そんな時に1通の手紙が届く。JAXAからの宇宙飛行士募集の書類選考を通過したという通知だった。日々人が六太との夢を叶える為に送ったものだった。月へ旅立つ弟と宇宙飛行士訓練に臨む兄の2人の物語が始まった。

以前から何度か言っているように、最近はマンガや小説など原作があるものが多く映画化されています。この宇宙兄弟という作品も現在も週刊モーニングで鋭意連載中の作品を原作とした映画である。原作物の問題点はすでにイメージが確立している点、それから長いお話をどのように約2時間という映画サイズに収めるのか。大きくはその2点ではないでしょうか。原作を見事に映像化したといって思いつくのは「20世紀少年」、逆に失敗したと思うのが「GANTZ」ではないでしょうか。多くの失敗作の場合、原作が完結していない場合が多く、オリジナルで描こうとして失敗している気がします。この「宇宙兄弟」という作品もまだ連載中であることが私の心配の種でした。
ただ原作の存在を知っているが、読んだことがないのは原作のイメージに引きずられることなく見ることができると思っていました。

作品の点数は★★★☆☆です。出演していた俳優陣はそれこそ脇役に至るまで完璧でした。下手な俳優さんは1人も出ていないし、違和感を感じた俳優さんは誰もいませんでした。では何が点数を下げさせたのか?それはやはり脚本でした。宇宙飛行士になる為の訓練も月で起こったアクシデントも、盛り上がりに欠け想像の範囲内の事しか起きなかった。エンディングもあまりにもアッサリとしていて、せっかく兄弟の絆というテーマなのですから、もう少し盛り上がってもいいのでは?と思いました。

決してつまらない作品というわけではありませんが、もう一度観たいとか絶賛して誰かにお薦めしたいほどの作品ではありませんでした。

ここのところ、あんまりいい映画に巡り合っていないなぁ・・・

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■劇場版SPEC〜天〜

2012年04月29日 18時25分52秒 | 作品名(さ行)
第263回「あの演出をどれだけ受け入れられるかどうか」

最近、よく見かける光景がある。今回の作品「劇場版SPEC〜天〜」などのように、テレビドラマから映画化された作品に出演している俳優さんが宣伝のためにバラエティに出演し、こんなセリフを言う。「ドラマを観ていない人も、この映画から観ても十分楽しめますから、是非映画館に足を運んでください。」と。そんなセリフのほとんどは嘘であると私は思う。1クールという時間の中で描かれた世界観とキャラクターをテレビシリーズを観ずに劇場へ足を運んだ人にどれだけ伝えられるだろうか?私個人的にはほとんど無理だと思っています。特に今回の「劇場版SPEC〜天〜」のように観る人を選ぶ作品ならなおさらです。

通常の捜査では解決できない特殊な事件を専門に扱う部署「警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係」・・・通称「未詳(ミショウ)」の特別捜査官、当麻紗綾と瀬文焚流。スペックホルダーと呼ばれる特殊能力者による数々の難事件を解決してきた2人の前に、海上のクルーザーから大量のミイラ死体が発見されたという知らせが届く。それはかつて未詳にいた捜査官を殺したスペックホルダーの能力によるものだった。捜査を進めるうちに当麻の前に死んだはずの一十一(にのまえじゅういち)が姿を現す。彼は仲間を集めて自らが日本を支配するため、権力者達を次々と殺害していく。当麻と瀬文は一を止めることはできるのか?

この作品の監督である堤幸彦という人は作品によって、かなり演出に偏りのある人だと私は思う。なかでも「ケイゾク」「トリック」そしてこの「SPEC」という作品は監督が楽しんで作っているのと同時に、観る人をかなり選ぶ作品ではないでしょうか。
もちろん、大筋の話はとても魅力的で真面目に作られているのですが、その合間に起こるギャグやセリフなど、大真面目にストーリーに集中しようと観ている観客を嘲笑うかのように、数々のおかしな出来事が巻き起こっていく。その演出をわかっていない(この作品が初見の人など)人などは、どう受け止めていいのか困らないのだろうかと、余計な心配をしてしまう。だからこそ、冒頭で述べたようにこの劇場版から観ようとする人が、純粋にこの作品だけ観て楽しめるはずがないと私は思ってしまう。そのくらいストーリー、演出ともに独特な世界観が展開される作品なのである。それが魅力的で多くのファンを獲得しているのも間違いない事実ではあるのですが・・・

スペックホルダーと呼ばれる特殊能力者達も、その特異な能力を発揮しようとする時の間抜けなポーズや掛け声など、重厚なストーリーとは裏腹にそのバカバカしさに、それを理解しているはずの私でさえ、「それ本当に必要か?せっかくの世界観を壊してないか?」などと心配しながらの鑑賞となりました。意味不明の登場人物や展開なども多くありましたしね。

点数は★★★☆☆です。堤幸彦演出をある程度理解している私がこの点数なのですから、初めてそれに触れる人にとっては「なんだろうなぁ?」と首を傾げてしまうことも多々あることでしょう。もしドラマから観ていないのであれば、いずれ放送されるであろう地上波を待ったほうが賢明だと思います。

それにしても「絶対にSPEC〜欠〜なんてやらねぇからな!」なんて言ったって、まだまだ未回収な伏線が何本もあったり、飛ぶ鳥を落とす勢いのあの若手俳優を顔すら映さないあんな贅沢な使い方をしたりと、思いっきり続編を意識した終わり方ですから、おそらく完結編があるんでしょうねぇ。

タイトルは「劇場版SPEC〜訣〜」なんてどうでしょう。

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