ガタゴトぷすぷす~外道教育学研究日誌

川口幸宏の鶴猫荘日記第2版改題

久しぶりに外歩き 仕事中のカバン背負ったお犬様

2016年07月17日 | 日記
○7時起床。起床時室温26℃。夜中の目覚め1回。列車に乗ったり、大学祭で賑わう教室の片隅で若者の研究相談を受けたり。老婆が「鶴恵さんの論文を書いたので見てほしい」との相談。鶴恵さんというのは上田庄三郎の奥さん。ノートに論文掲載号の番号がいくつも書いてある。『教育・国語教育』誌からだ。このあたりから史実の存在としての「鶴恵さん」ではなくなっているというぼくの現実的思考が働き始めたのか、老婆に向かって、「鶴恵先生は上庄と結婚する前に代用教員をし、女児に家庭科を教えていたことはあるが、それ以外に教育者経験はない」と、つまらない説教を始めた夢。
○すっかり意識の外に行ってしまっていた。今日は弘美君の弟君の息子さん冬樹君の結婚式だった。ぼくにとっては義理の甥っ子ということなのかな?出席しない、と返事したから、その時点で頭から消えてしまっていたわけだ。すんません。晴れやかでありますように。
○2014年に上梓した『19世紀フランスにおける教育のための戦い セガン パリ・コミューン』(幻戯書房)に収載したセガン論文の訳文(1856年論文)「白痴たちの治療と訓練の起源」が1866年著書との絡みで、とてつもなく重要な意味を持っていることに気づいた。今一度、精読しよう。
○買い物散歩からの帰り道、ほとほと歩くのが嫌になっていた。住宅街ゆえ腰を掛けるものも場所もない。こういう時は脚を止め、腰をうんと延ばす。ちょっとクラッとするときもあるから、危険ではありますが…。
 伸びをし終えて視界に入ってきたのは、「仕事中」のカバンを背負ってご主人様をリードしているお犬様。こういう光景を見ると疲れもすっ飛び笑みが浮かんできます。
 お犬様のしっぽの振りがやにわに速くなり、ほんの少しですが、進路方向をぼくの方に向け、傍に来たかと思うと、しっぽはさらに激しく揺れ、ぼくの左手は彼の舌攻撃にあい始めました。
「君、お仕事中だよ、・・いけませんねぇ。」と緩い笑い声で話しかけたら、ご主人様、「すみません。」とおっしゃった。
「いえ、お詫びしなければいけないのは私です。でも、うれしいです。ワンちゃん、ひょっとして、私のことを覚えてくださっていたのですね。」
「こぼした水をふき取ってくださった方ですよね、お声に覚えがあります。」
 喫茶店でぼくの隣のテーブルのお客さんが、コップをひっくり返してしまったことがあった。盲人。店の人が来るのを待つ間、「私が処理しますから、そのままでいてください。」と声を掛け、お犬様にまでかかってしまったこぼれ水を処理したのが1ヶ月ほど前だったか。
 「お気をつけてお出かけくださいね。」互いにこういう挨拶を交わしながら、お別れした。お犬様になめられて、すごくうれしい今日の瞬時でした。