教室・自然いろいろブログ

グループ彩雲の創作活動と身近な自然の観察記録

10月最後の教室 イヌセンブリ咲く

2023年10月28日 | 教室風景

10日前に探したときはみあたらなかったけれど
そろそろ咲いているだろうと急ぎ見に行くと


目当てのイヌセンブリが咲きだしていました。
絶滅危惧種の、県内では希少な植物です。


ここ数年さらに減少し、今年は酷暑で森はカラカラ。
心配していましたが数株確認できました。
ロープで保護されている範囲にもっとあるかもしれないけれど
よく見えませんでした。


すぐ近くに虎柄パンツのナガコガネグモ
朝露をたたえた網の美しさに見とれました。

10月最後の教室日でした。


この日も晴れて風はなく爽快な冷暖房いらずの一日でした。
すぐ画面が乾くので下地作りやドーサ引きにぴったりです。
そういえば今月は雨が極端に少なかった気がします。


11月の教室日まで間があくので、下絵転写など家で作業
できそうなものを持ち帰る方も。皆さん熱心です。


小鳥たちの歌声が響く森をゆくとあまり聴きなれないさえずりが。
声のする藪の方を凝視すると・・


ソウシチョウだ!


かわいい・・けれど特定外来生物に指定されています。
ガビチョウとともに「日本の侵略的外来種ワースト100」に選定。
今まで気づかなかっただけでこの森にたくさんいるのかもしれません。

ホシホウジャクがぶんぶん飛んでいたので
あてずっぽうに撮っていると


むこうに偶然アシグロツユムシが写っていました。


近くにはホソミイトトンボ
成虫越冬するタイプなので同じコにまた会えるかも♪


セイタカアワダチソウの原には期待したアサギマダラはおらず
このモンシロチョウとキチョウ、キタテハ、ウラナミシジミ、
イチモンジセセリなどがよく飛んでいました。


光が透けてきれい。。
ヒメクダマキモドキの翅は葉っぱにそっくり!

ふわ~っと甘い香りに目をあげると


ヒイラギモクセイが咲いていました。
くちなしとキンモクセイが混ざったような素敵な香り♪


帰り道、すばらしい夕焼けだったので坂を上がってパチリ。

日没が早くなりましたね。。
日中は汗ばむほどだったのにこの時間になるとひんやり。
本格的な秋がそこまで来ています。


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Aさんの新作日本画(072)

2023年10月27日 | 教室風景

Aさんは未来に見たい花を描かれました。


「しんみらい」 日本画 P10

愛好家の憧れ、青い薔薇。研究が進んだ結果近い将来この色が
見られるのではないか。期待に胸膨らませ描かれた花は実感が
あり魅惑的です。まさに夢のような煌めきに目をうばわれます。

近づいてみました。


始めは白で描きおこし理想の色が出るまで青を重ねてゆきました。
花びらの際まで神経を注いで薄さを表し、細かく線を重ねる描法で
生命感に満ちた花となりました。芳香と希望が感じられる作品です。

幅広いモチーフを力強く、かつ緻密に描き上げてきたAさんの
過去の作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」内の
作品集の中のAさんのページに制作順に掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。


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Nさんの新作日本画(065)

2023年10月26日 | 教室風景

Nさんは万葉集の歌に着想を得ました。


「恋忘貝(こひわすれがい)」 日本画 F6

辛い恋に悩む乙女が手にする二枚貝。Nさんは桜貝をイメージし
遠く離れた思い人を貝殻の中に浮かび上がらせました。海底から
見上げる独創的な構成と豊かで清々しい彩りが物語に誘います。

近づいてみました。


海の情景は揉み紙で下地を作り、かの地の恋人はあえてかすませ
心の距離をも表しました。きらめく波と海藻は乙女の揺れる恋心。
切ない歌から広がる世界を情感を込めて生き生きと表現されました。

万葉集を学び、得たものを色と形に置き換える作業は楽しくも
難しいもの。独自の世界を切り開いているNさんの過去の作品は
HP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」の“作品集”の中の
Nさんのページに制作順に掲載されています。
ぜひこちらもご覧下さい。


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Iさんの新作色鉛筆画(003)

2023年10月25日 | 教室風景

Iさんはお気に入りの器を描かれました。


「ワイルドストロベリー」 色鉛筆画 29.5x21.3cm

大切にしているティーポット。その優美なシルエットをとらえる
ため鉛筆デッサンを繰り返し、驚くべき粘り強さで描ききりました。
繊細なタッチでほのぼのと明るく凛とした佇まいの器となりました。

近づいてみました。


色付けに入ってから器を際立たせる理想のウエッジウッドブルー
にするため背景にかなりの時間をかけ、アクセントの金線の表現
にも苦心しました。端々まで神経の行き届いた端麗な作品です。

じっくり対象と向き合いどの作業も丁寧にされるIさん。日本画
にも取り組み始め、次作も楽しみですね。Iさんの過去の作品は
HP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」内の作品集の中の
Iさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。


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Yさんの新作日本画(002)

2023年10月24日 | 教室風景

Yさんは大好きな花を描かれました。


「椿」 日本画 SM

純金箔を全体におしておいた小さな画面に侘助を3輪配しました。
花の深い紅色と葉の厚み、艶が出るまでじっくり岩絵の具を重ねて
華やかな金箔にも負けない、力強く存在感のある椿となりました。

近づいてみました。


着彩スケッチで花のつくりや生命感をとらえ、日本画でさらに
濃密に描きこみました。変化をつけながら重ね続けた下地の色が
いかされた三輪はそれぞれ複雑な味わい。情趣に富む作品です。

日本画歴の長いYさん。新しい環境でどのような化学変化が起こるのか
これから楽しみですね。新たにYさんの作品ページをつくりました。
作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」内の作品集の中の
Yさんのページに掲載されています。ぜひこちらもご覧ください。




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秋空の下カワセミに出会う

2023年10月23日 | 散歩

10月をふりかえれば休みのたび家にこもり片づけ作業。
まもなく業者さんが入るので家に積みあがった物を片付けてきました。

でも窓の外を見るとあまりにもお天気がいいので母と外を歩くことに。


家のキンモクセイは数年ぶりにたくさんの花をつけてくれました。
葉色は悪いけれど花色はよく、香りは濃厚でうっとりします。


数年に一度、木にのぼって枝切りしたり業者さんに頼んだりしてきましたが
また見上げるばかりに大きくなってしまった。。
「庭じまい」という言葉を耳にしてから先のことを考えるようになりました。


ほったらかしの庭はジャングル状態。
見るたびお手入れをしなければと思うけれど今は中を何とかせねば!


金柑にもアゲハの幼虫が♪
ここ15年ほど、まったく薬剤をまかなくなって生き物が増えました。

近くの川沿いを歩くと


カワセミ女子に出会いました。
縄張り争いなのかもう一羽のカワセミもやってきましたが撮影できず。
母も喜んで撮影に夢中になっていました。


子供の頃ザリガニをとったこの川はかなり綺麗になりました。
カワウもたびたびやってきます。

モズが鳴く周辺の畑では


まだ元気に咲くカンナの向こうに


キタテハ


キタテハがとまっていたのはハヤトウリの葉でした。

こぼれ種で増えたのか、用水路の周りに西洋朝顔が繁茂し


あちこちでピンクや紫や青の花を咲かせていました。
日本アサガオとはまったく葉の質が違いますね。


葉が穴だらけだったので近づいてみると、犯人はヨツモンカメノコハムシ。
もともと南方系の種でサツマイモの葉を好むそう。


いろいろトンボが飛んでいましたがアキアカネがモデルになってくれました。

強い日射しがジリジリ照り付け10月下旬とは思えないほど暑い!
やはり青空のもと緑に触れるとす~っと心が軽くなって
ちっともワクワクしない作業に元気にもどることができました。


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Aさんの新作パステル画(003)

2023年10月22日 | 教室風景

Aさんは新たにパステル画に取り組みました。


「星屑」 パステル画 F4

山の端にわずかに残る日の光があたりを虹色に染める幻想的な光景
です。暗色の深みが出るまで、時間をかけてパステルを擦りこみ
夢のような夜空となりました。ずっと見ていたい心安らぐ作品です。


明るめの色で下塗りをした後、用紙の凹凸を手前は残していかし、
空は消すように強く擦りこみながら奥行きと広がりを出しました。
星は絵の具を飛ばしさらに様々な色を重ね華やかに輝かせました。

日本画に長く取り組んでこられたAさん。新しい画材との出会いで
どんな世界が広がるのか楽しみですね。
作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」内の
作品集の中のAさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。



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Gさんの日本画2点(002-003)

2023年10月21日 | 教室風景

Gさんの新作2点を続けてご紹介いたします。


「五色映」 日本画 F6

旅先で出会いときめいた光景です。苔むした水辺は錦に染まり
息をのむ美しさです。やわらかな鉛筆デッサンそのままに彩りの
微妙な変化をひろいあげ細部まで生き生きと表現されました。


手前石壁はごく粗い岩絵の具を用い、奥は薄い胡粉をかけて質の
差をつくり遠近感を表現しました。空を映す水路から折り重なる
木々の向こうへと優しい風が吹きぬける心地よい作品となりました。

2点目です。


「貝母(編笠百合)」 日本画 P6

早春、お庭に咲いた貝母の花。奥深い美しさにひかれスケッチ
しておいたものを本画にしました。春霞を思わせる落ち着いた
背景は温かみがあり凛とした佇まいの花を明るく演出しています。


俯きかげんの花の内側は色鮮やかで複雑な網目模様。それを粗く
彩度の高い岩絵の具で描き目立たせました。愛らしい巻きひげも
強調し3株が踊っているよう。貝母の魅力をひきだした作品です。

クラスに移ってこられたばかりのGさん。新しい専用ページを
作りましたのでこちらもご覧ください。
作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」内の
作品集の中のGさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。


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10月四回目の教室 雨上がりのきらめき

2023年10月17日 | 教室風景

前日降った雨の雫が朝日に照らされきらきら輝いていました。


セイタカアワダチソウにつくられた蜘蛛の巣にも雫
貴婦人の胸元を飾るジュエリーのようです。


チカラシバについた朝露も虹色に見えました。


ススキの穂も艶めいて秋らしくなってきました。


遠くからでも目立つデザインの蛾
ヤガ科のナカグロクチバという名前だそうです。

10月4回目の教室日でした。


作品展直後のため新作に取り組む方が多く、デッサンしたり
資料を集めたり構成を考えたり下地をつくったりで大忙しです。


テーマも画材も様々なお仲間の制作過程を見るのはかなり勉強になります。
絵以外のこともあれこれ情報交換する楽しいひとときはあっという間☆


朝のうちは涼しかったですがぐんぐん気温が上がり
久しぶりに蚊に刺されてしまいました。


白花のホトトギスは珍しい♪


水辺に無造作に近づいたら大きめのカエルが足元から飛び出しました。
ヤマアカガエルだったのかな?見たかった~。。


ベニチャワンタケモドキらしき可愛いキノコが出ていたので
じっくり見たかったのに、蚊の猛攻を受けて早々に引き上げました。


今年は数が多く感じられるリスアカネ


オオアオイトトンボにもまた会えました。
ふわ~っと舞う様子を見ているとなんだか癒されます♪


半眼のような毬栗


熟してきたアオツヅラフジ

前回までは頑張るセミがいましたがこの日はとうとう声を聴かず。
森の緑色も変わってきて、確実に季節が進んでいます。


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10月三回目の教室 コシオガマ咲く

2023年10月14日 | 教室風景

さわやかに晴れ上がった朝
秋虫の声を聴きながら森の小径をゆくと


楽しみにしていたコシオガマが咲いていました。


ハマウツボ科コシオガマ属。光合成できて単独でも生活できるが、
近くに宿主植物があれば寄生するという条件的半寄生植物。

周りにはイネ科のほか様々な植物がありましたが寄生されているのかどうか。
まだ蕾がたくさんあって盛りはこれからのようです。


もう見頃は過ぎたと思っていたツリフネソウの花は元気を取り戻していて
その蜜を求めてホシホウジャクが飛びまわっていました。


水辺に少し前までたくさんいたオオシオカラトンボは姿を消しました。
この日モデルになってくれたのはアキアカネ


次の世代を残そうとするツバメシジミにも会えました。


10月3回目の教室日でした。


涼やかな風がかすかに窓から入り光は澄んで、心地よい制作日和。
時折手をとめて小鳥の声を聴き、うっとり外を眺める。。
リラックスしたひとときに創造力も高まります。


午後にAさんの新作日本画を撮影することができました。
順次ご紹介してまいりますのでお楽しみに☆

お昼には気温が上がり日差しが強烈になりました。


空の青にセイタカアワダチソウの黄色が映えます。

たくさんの生き物が飛び交っており


久しぶりのヒメアカタテハ


たくさんいたのはキタテハに


チャバネセセリ


白い翅が透けて綺麗♪
マエアカスカシノメイガかな。


目をはなすと見失ってしまうアシグロツユムシのメス


コガタコガネグモにまた会えました♪

昨秋はこの場所でセイタカアワダチソウの蜜を吸うアサギマダラに
会えたので期待しましたが今回は空振り。
旅人に遭遇できるか、これからの楽しみです。


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