幸せのカケラ

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どこからがマザコン?/オーストラリア旅日記1

2005-12-01 21:07:42 |  ├言葉と交流のはなし

今日はオーストラリアでホームステイしていた時のお話。

欧米の人は家族内での愛情表現が日本人に比べるとはるかにはっきりしています。
それはとてもいいことだと思います。
文化の違い、家庭の違い、その他いろいろ…愛情表現もいろいろ。

それにしても驚いたのが30歳すぎの男性のマザコンぷり。
マザコンと言う言葉を使っていいのかわからないのですが…

私がオーストラリアに行って最初にステイした家はレバノン人の家庭でした。
初めて食べたレバノン料理はとてもおいしい!
日本人の味覚にかなり合います。

その家の家族構成はまた別の機会に話すとして、ホームステイビジネス(ビジネスだったんです、その家では)を担当していたのが30歳をいくつか超えた男性R。
フレンドリーな性格の彼はとても母親を大切にしています。

彼の口からはしょっちゅう「Mom,mom」という言葉が。
「うちのMomの料理は最高だ」
「うちのMomはとても優しい」
「うちのMomはとても気が利く」
「うちのMomのようにすばらしい女性は他にいない」
etc etc...

彼は毎朝家から駅までお母さんに車で送ってもらっています。
治安はそんなに悪くない。
緑が多くて環境のいい住宅地。
駅までは歩けば10分もかからないくらいの距離。
でも彼は毎朝お母さんに車を出してもらっているのです。
そして当時その家にステイしていた私を含め2~3人は車に一緒に乗っていくように言われます。
彼の出勤時間に合わせて朝早く。
オーストラリアに渡ったばかりで右も左もわからず、とりあえず語学学校で環境に慣れよう、ホストファミリーと仲良く過ごそうと思っていた私は言われるままにその言葉に従っていました。
その時間に合わせて出ると学校に着くべき時間より30分以上早く着いてしまうのですけれども。

そんなある日、Rがタイに海外旅行に行くことになりました。

「俺は明日からタイに行くから、朝はみんな駅まで歩いて行くように。うちのMomはとても働き者だから彼女には休息が必要なんだ。いつもいつも本当にすごく働いているから君たちは自分たちで歩いて行くべきだ」

ええ、そりゃもうもちろんそうしますとも。
彼女が普通以上に働いているのかどうかは疑問でも、歩いて駅に行くこと自体に問題はありませんでした。私達の誰も。
でもそのRの台詞に対してはみんなして「は?」。

だったら自分も歩いて行けば?
あなたが「大好きなママ」の余計な仕事を増やしているんじゃないの?
たいした距離じゃないよ?

そして彼はタイに旅立っていきました。
ほんの1週間ほどの海外旅行。
が!彼は毎日毎日お母さんに国際電話をかけてきます。

これは母親を大切にしているというよりは単に親離れできていないだけなのでは?
これをマザコンというのでは?

その時感じたこの疑問は今も心に残っています。
どこからどこまでが文化の違いなのか、時に混乱するものです。

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