また阪急に乗りこみます。宝塚の影響は大きいでしょうけれど、それを別にしても、今津線の乗客は女性が多いような気がしてなりません。
電車内では、女子校の制服をよく見かけました。
小説『阪急電車』に登場する駅の中でも、私は「小林駅」に興味がわき、見てみたいと瞳さんにお願いしました。
配役は詳しく知りませんが、おそらく中谷美紀演じる女性が、宝塚ホテルでの元彼の結婚式に純白ドレスで「討ち入り」を果たして、阪急電車で帰る途中、乗り合わせたおばあさんに「小林駅で降りて、心を休めたら?」と言われ、降りてみます。
駅員が構内のツバメの巣を大切にしている様子や、町の雰囲気に心いやされた彼女。
洋品店で服を買い、戦闘服だった純白ドレスを着替えて、彼女の討ち入りも終了。
そののち、彼女はこの駅に移り住むのです。
また、別の男女の出会いの場所として、図書館の話もありました。
この武庫川は、図書館の男女が話をするきっかけとなった場所です。せき止め石が見えるから、ここなんだわー。
『生』の字は見えなかったけど。(読んだ人じゃないと、わからないネタですね)
小林駅で降りました。「おばやし」って読むんですね。
さっそく、改札そばのツバメの巣をチェック。あれー、物語を読んだら、もっとたくさんツバメの巣だらけなのかと思っていましたが、今は子育ての時期じゃないのでしょうか。
「つばめのために~」と書かれた紙も、特に見当たりませんでした。ツバメが巣を作ったら、貼りだされるのでしょうか。
まあ、物語は多分に創作も入っているものですからね。
それから、車内から見えた図書館へ向かいます。たしか冒頭の話に出てきたものです。
中に入ってみると、平置き図書のコーナーがありました。これはいいですね。表紙って、本のイメージを知るには大きいですからね。
ほかに、返却されたて本というコーナーもありました。これも使いやすいです。
うーん、私が利用者だったら、使いやすいだろうなあと、一見してわかる工夫がされた図書館で、うらやましくなりました。
「この街並、落ち着くね」と瞳さん。確かに、初めての場所なのに、あまり緊張しません。
「ここ気に入っちゃった」とリラックスした瞳さんは、「たこ焼き食べよう」と屋台に行きました。
「えー、ここ、大阪じゃなくて兵庫だけど?」と言いましたが、あんまり気にしないようです。
関西の人がたこ焼きを頼む様子を、横で眺めます。
おじさんに「ソースはどうする?」と聞かれ、「甘いのと辛いの、半分ずつ。マヨネーズは多めが嬉しいなあ」と答える彼女。
ふんふん。勉強になるわ。
ソースをかけるおじさんの手元を眺めながら、「おじちゃん、この辺り、映画になるの、知ってはる?」と彼女。
「ああ、中谷美紀のやろ?ちょっと前、ロケしとったなあ」とおじさん。
「そのうち、中谷美紀もおじちゃんのたこ焼き、食べに来るかもしれんなあ」と彼女。
「ハハハ、ほんまかいな?」と笑うおじさん。
関西で食べる、初めてのたこ焼きです。
本場の彼女の感想は、「優しい味」でした。
ハフハフ言いながら、焼きたてのたこ焼きを食べ、阪急電車や人通りを眺めていたら、ほんとうにすっかり落ち着きました。
何の観光地でもない場所ですが、こういう訪問も、いいですね。
小林を堪能しました。帰ったら、また『阪急電車』を読み返してみようっと。
先日訪れた『のぼうの城』の行田といい、今年は、来年公開映画ロケ地の先取りをしている年のようです。
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