風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

1. 2011秋-京都(美山)

2011-11-23 | 近畿(京都・滋賀)

今年の秋も、京都旅行をしました。

1日目は、高槻に滞在中のまちゅさんと、京都散策をすることにしました。

ただ、紅葉ハイシーズンの祝日なので、町の中心は、人と車であふれかえっています。

混んでいないところにしようと、かやぶきの里のある、美山方面に行ってみることにしました。

ここ数年、秋になると訪れる京都。中心部にはけっこう詳しくなりましたが、京都の北は、大原や貴船辺りまでしか知りません。

美山は、それよりもずいぶん北の場所になり、もちろん、普通のガイドブックには載っていません。

だからこそ、観光客が来ないだろうと思ったわけです。

 

バスに乗って、市街地を抜け、ガイドブックの掲載範囲から外れていくと、ぐっと車の数が減り、人の姿も見なくなります。

やはり京都は、一大観光地なんですね。

あれよあれよという間に、郊外どころではない、本格的な山中にバスは入っていき、その風景の変わりようにびっくりしました。

東京や横浜は、中心地から外れても、便がよさそうな住宅街が郊外まで延々と続きますが、京都は、場面が切り替わったかのように、突然日本の原風景的な山里となります。

やっぱり違うものですねえ。

見知った京都とはまったく違う、自然そのままの光景に、驚きました。

 

鞍馬から5kmほど北の花脊地区にある、バス停「旧道別れ」。もはや深い山の中です。

辺りを見回しても、道路と山しかありません。

ひええ、でもバスが通っているっていうことは、利用客がいるんですね。

山中に続く旧道がありました。旧道好きのまちゅは興味シンシンの様子。

私しか止める役がいないわ!と思いますが、私もかなり気になりますよ~。その先のニッポン。

 

大悲山・峰定寺の辺りは、くねくねの道が続き、バスが山中の道を走っていることを実感します。

もはや自然の真っただ中。

食事処をチェックしていきましたが、どのお店も開いていませんでした・・・。

祝日なのに、なぜ・・・?もしや、一般人のように、祝日だからお休みだったりして!?

 

バス停前にある花背神社。大銀杏の黄色い葉がが山の緑に映えています。

イチョウの葉は、人に踏まれず、落ちたそのままの美しさでした。

この辺りにかかっているつり橋は、川向こうの個人家屋の敷地にそのままつながっています。

個人が架けた所有物なのでしょうか。

橋の真ん中で、止まっているトラクターがありました。ちょっとタイヤがずれたら、川へとまっさかさま。

アクロバティックすぎて、見てるだけでもこわすぎました~!

佐々里峠を越えた辺りにあった京都美山高校。瀟洒な校舎ながら、廃校のよう・・・?

調べてみたら、通信制高校のようです。スクーリング時期にだけ、生徒がやってくるのかもしれませんね。

道路は由良川沿いを走ります。清流が美しく、風も空気も水もきれい。山の自然はいいですね。

少し人の気配がある辺りだからこそ、自然を愛でるゆとりが出るものですね。

紅葉を楽しみながら、美山地区に近づくと、ようやく付近を歩いている人影を見つけました。

道中、すれ違う人もおらず、すっかり人恋しくなっていたため、嬉しくなりました。

村の中心に近づいていくと、どんどん車と人が増えていきます。

田んぼのあぜ道周辺にはびっしりと人が集まっていました。一体どういうこと!?

静かなはずのかやぶきの里、美山。

混雑を避けて、ここまで来たのに、ここにきて人混みにもまれることになろうとは。

細い道路にびっしりと車が路中されているため、小さい村の唯一の幹線が大渋滞を起こしています。

人も、ワンサカワンサカ、どこを向いても人だらけ。あっけにとられるばかりです。

私の美山メモには、「この日は年に2度行われる放水銃点検が、1時から5分間行われる」としかありません。

まさかと思いますが、その5分のために、これだけ大勢の人が三脚をかかえて大挙してきたのでしょうか?

ここで食事にする予定でしたが、大混雑していて、とても食べられそうになかったので、少し離れた「道の駅 美山ふれあい広場」へと移動しました。

ただ、ここには食堂施設は無かったため、おやきと美山ソフトをお昼に食べました。

なぜ京都でおやき?と思いますが、美山の野菜をたっぷり使っているとのこと。

皮は美山産大豆のおからを配合し、こだわりの味だとのことで、おから味をいただきました。

美山ソフトも食べました。美山牛のめぐみ。クリーミーでおいしかったです。

おなかがペコペコだし、素材もいいし、山の空気を吸ったら、何を食べてもおいしくなりますね。

ここには観光案内所がありました。担当者は電話応対に追われています。

「そう、放水銃点検があって」「駐車場はもういっぱいのようですね」などと説明しているため、やはり5分のために人がやってきているとわかりました。

観光バスも、ぞくぞくと集まってきています。

あまりの人ごみに恐れを成して、美山村の散策予定を中止して、移動しました。

もちろん放水銃も見ずじまいです。(あとで、YouTubeで見ました)

 

日吉ダムに行きました。ここにはダム博物館もあり、見学できました。

右側の白いサークルは、デザイン建築で、遊歩道になっています。マラソンや犬の散歩をしている人がいました。

静かなダム湖。先ほどの人混みと喧騒で動揺した心が落ち着きます。

ダムの端にある世木ダムも、小さいながら雰囲気がありました。

これは廻り田池。不思議な名前の通り、不思議な地形になっています。あそこまで行ってみたーい。

バス停「宕陰出張所前」。イチョウのところには原神社がありました。

標識を見るに、ここの先はかなりすごい山道車道のようです。

バスも、次の停留所が終点で、そこから先には行きません。

私たちは、逆方向の八木駅に出て、そこから保津峡駅へ向かいました。

 

 

山陰本線保津峡駅。その名の通り、保津峡の真上にある駅です。

電車は山を抜け、川の上を通るため、ゴーッという轟音が辺りにとどろきました。

駅から見下ろす保津峡。紅葉がきれいです。保津峡下りの船がゆっくりと小さくなっていきます。

こちらはトロッコ保津峡駅。かなり奥まった場所にあります。

まちゅ曰く、ここはもともと、JRの本線だったそうです。

雰囲気があるつり橋の向こうに、駅員がたたずんでいたのが、また風情がありました。

保津川下りの舟がやってきました。
けっこう水流は早く、岩を巧みに避けながらスイスイと流れてきます。

橋を通り過ぎるところで、乗客の方々と手を振り合いました。

みんな、菓子折のおまんじゅうのように行儀よく並んでおり、上から見て楽しくなりました。

 

大きな朱鳥居が目に飛び込んできました。愛宕神社です。

愛宕神社と言ったら、明智光秀が本能寺に攻め込む前にお参りした場所ですね。

紅葉が鮮やかでした。

夕暮れが迫ってきたので、かなり坂を登ったところにある将軍塚に行きました。

こちらは青蓮院門跡の飛び地、大日堂。ライトアップ中です。

将軍塚の将軍とは、坂上田村麻呂のことだそうです。清水寺ゆかりの人ですね。

暮れなずむ時刻。ここから京都市街が望めます。

少し左に見えるのが京都タワー。右に見える光の道は、三条通りと四条通り。

この日訪れた場所は、超山奥のような所を含め、全て京都市内だということに、驚きます。

東京感覚とはまるで違う土地なんだと実感。さすがは京都、奥深いわ・・・!

行ったことのない場所ばかり訪れて、私の知らない京都を満喫できました。

有名寺社仏閣もよいですが、こういうレアルートもいいものですね!



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