伝説の歌番組・夜のヒットスタジオを語る

伝説の音楽番組「夜のヒットスタジオ」の22年間の足跡を通じて、日本の歌謡界が最も輝いていた時代を振り返ります。

【改訂版】歌謡曲黄金時代と夜のヒットスタジオ-曲目リスト(25) 1972年11~12月

2008-04-10 | 夜ヒット/曲目(改訂・増補版) 71~72年

<1972年11月6日(第210回)>
・若者たち 森田健作
 詞:藤田敏雄 曲:佐藤 勝 R:1972/10/25 HC:21位
 ※フジテレビ系ドラマ「あしたに駆けろ!」挿入歌。1966年発表のザ・ブロードサイド・フォーのヒット曲のカバー。
・白いラブレター 布施 明
 詞:山上路夫 曲:平尾昌晃 R:1972/09/10 HC:49位
・孤独 和田アキ子
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/09/25 HC:43位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(3回)
折鶴 千葉紘子
 詞:安井かずみ 曲:浜 圭介 R:1972/08/25 HC:9位
・クラップ・ユア・ハンド 坂本 九
 詞:なかにし礼 曲:服部克久 R:1972/12/01 
 ※「世界歌謡祭」テーマソング。

<1972年11月13日(第211回)>
・冬の宿 北島三郎
 詞:星野哲郎 曲:紫しずか R:1972/11/20 HC:100位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(10回、白組トリ)
・あなたに賭ける 尾崎紀世彦
 詞:阿久 悠 曲:筒美京平 R:1972/10/25 HC:16位
漁火恋唄 小柳ルミ子
 詞:山上路夫 曲:平尾昌晃 R:1972/11/10 HC:3位
 ◆年間チャート(73年)21位(36.4万枚)
 ◆第24回(1973年)NHK紅白歌合戦出場曲(3回)
そして神戸 内山田洋とクールファイブ
 詞:千家和也 曲:浜 圭介 R:1972/11/25 HC:6位
 ◆年間チャート(73年)32位(30.2万枚)
 ◆第15回(1973年)日本レコード大賞作曲賞受賞曲
 ◆第6回(1973年)日本有線大賞受賞曲
 ◆第42回・第46回・第55回・第58回(1991年・1995年・2004年・2007年)NHK紅白歌合戦出場曲(前川清ソロでの出場、初・5回・14回・17回<前川清&クールファイブとして実際には出演>)
 ※1995年の阪神・淡路大震災の際に死者への「鎮魂歌」、復興へ向けての「応援歌」という意味合から再注目され、1995年の紅白では視聴者から「この曲をトリに」という要望が多く寄せられたといわれている。

<1972年11月20日(第212回)>
同級生 森 昌子
 詞:阿久 悠 曲:遠藤 実 R:1972/10/05 HC:4位
・秘密 鶴岡雅義と東京ロマンチカ
 詞:千野豊彦 曲:鶴岡雅義 R:1972/11/10 HC:17位
じんじんさせて 山本リンダ
 詞:阿久 悠 曲:都倉俊一 R:1972/11/25 HC:10位
 ◆第15回(1973年)日本レコード大賞作詩賞受賞曲 

<1972年11月27日(第213回)>
・りんどうの花 由紀さおり 
 詞:岩谷時子 曲:いずみたく R:1972/11/05 HC:64位
・悪い噂 矢吹 健
 詞:千家和也 曲:三木たかし R:1972/11/- 
・君は今青春 グラスロード
 詞:有馬三恵子 曲:葵まさひこ R:1972/11/-
 ※フジテレビ系ドラマ「泣くな青春」主題歌。同曲を作曲した葵まさひこは71年にCMソングとしてヒットした「ふり向かないで」で知られるコーラスグループ「ハニー・ナイツ」のリーダー。
・生まれかわれるものならば いしだあゆみ
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/11/10 HC:43位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(4回)
・緑の太陽 山口いづみ
 詞:安井かずみ 曲:鈴木邦彦 R:1972/08/25

<1972年12月4日(第214回)>
・心意気だよ 村田英雄 R:1972/11/-
ふたりの日曜日 天地真理
 詞:山上路夫 曲:平尾昌晃 R:1972/12/05 HC:3位
 ◆年間チャート(73年)13位(44.7万枚)
 ※オリコン週間チャートでは、ぴんからトリオの「女のみち」に加え、ちあきなおみの「喝采」がレコード大賞受賞をきっかけに大ヒットしたことから、この時期の天地のシングルでは珍しく最高位は3位止まりであった。
・愛の挽歌 つなき&みどり
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/12/01 HC:15位
 ※「つなき&みどり」は元ブルーコメッツの三原綱木と1960年代前半に「パイナップル・プリンセス」など洋楽ポップスのカバーで人気を博した田代みどりによる夫婦デュオ。わずか2年弱で離婚し同時にデュオも解消となった。
・チャンスは一度 西城秀樹
 詞:たかたかし 曲:鈴木邦彦 R:1972/11/25 HC:20位
 ※番組出演回数第3位の記録(187回出演)を誇る西城秀樹のヒットスタジオ初登場曲。デビュー曲「恋する季節」(72年3月)、2作目「恋の約束」(72年7月)はヒットスタジオ未披露。

<1972年12月11日(第215回)>
・「さようなら」の世界 森山良子
 詞:及川恒平 曲:小室 等 R:1972/10/25
・日本列島・みなと町 青江三奈
 詞:吉川静夫 曲:渡久地政信 R:1972/10/05 HC:39位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(6回)
・潮風の吹く町 森田由美恵
 詞:なかにし礼 曲:浜 圭介 R:1972/11/05 HC:36位

<1972年12月18日(第216回)>
・嵐を呼ぶ女 大信田礼子
 詞:山口あかり 曲:平尾昌晃 R:1972/10/21
あなたの灯 五木ひろし 
 詞:山口洋子 曲:平尾昌晃 R:1972/12/05 HC:5位
 ◆年間チャート(73年)23位(34.1万枚)
 ◆第6回(1973年)日本有線大賞歌唱賞受賞曲

・バス・ストップ 平 浩二
 詞:千家和也 曲:葵まさひこ R:1972/09/01 HC:11位
 ※元々は南沙織の新曲として用意された楽曲であったが、別の楽曲を新譜として発表することになったため、テイチクにこの曲の企画が持ち込まれ、当時ヒットに恵まれていなかった平浩二が歌うことになったと伝えられている。
あなたへの愛 沢田研二
 詞:安井かずみ 曲:加瀬邦彦 R:1973/01/01 HC:6位
 ◆年間チャート(73年)48位(22.5万枚)

<1972年12月25日(第217回)>
・恋人形 牧村三枝子
 詞:山田孝雄 曲:柳田光義 R:1972/12/05 HC:84位
小さな体験 郷ひろみ
 詞:岩谷時子 曲:筒美京平 R:1972/11/01 HC:4位
 ◆年間チャート(73年)30位(30.4万枚)
 ◆第6回(1973年)日本有線大賞大衆賞受賞曲 

 ※郷ひろみのヒットスタジオ初登場曲。デビュー曲「男の子女の子」は、ヒットスタジオでは(オープニングメドレーを除くと)1987年のマンスリー時にメドレーの中で歌ったのみでフルコーラスでは披露していない。意外ジャニーズ事務所所属の時代(1972~1975年)は、夜遅くの生番組への出演に同事務所が消極的な方針であったことから、基本的には1曲につき1回程度しか出演しておらず、同じく「新御三家」の野口五郎、西城秀樹に比べて出演頻度は多くなかった。
女のみち 宮史郎とぴんからトリオ
 詞:宮 史郎 曲:並木ひろし R:1972/05/10 
 HC:1位(1972/10/30-1973/02/12)
 ◆年間チャート(72年)1位(138.2万枚)、同(73年)1位(181.1万枚
 ◆第6回(1973年)日本有線大賞特別賞受賞曲
 ◆第5回(1972年)全日本有線放送大賞(夜のレコード大賞)銀賞・第6回(1973年)同大賞受賞曲
(※尚、1971~1976年までは「大賞」という呼称ではなく「金賞」の呼称が使用されている) 
 ◆第24回(1973年)NHK紅白歌合戦出場曲
(初、但し「ぴんから兄弟」名義での出演)
 ※もともとはコミックバンドとして売っていたぴんからトリオの結成10年を記念して企画された作品。当初は300枚のみを自主制作し、各地の有線放送に売り込んだところ反響が大きかったことから、急遽日本コロムビアから正規のレコード盤として発表され、瞬く間に大ヒット。最終的には(オリコン発足後に発売された)全シングルレコード・CD売上枚数で歴代2位となる325.6万枚(オリコン調べによる累計売上枚数)という驚異的な記録を残し、日本の歌謡史に大金字塔を打ち立てた。また、72年・73年と2年連続でオリコン年間チャートで1位を記録したのも歴代の全シングル中でこの曲のみである。
 ※上記のような爆発的なヒットから1973年の紅白歌合戦でも早々から出場当確と目されていたが、この曲の印税収入を巡る不満からリーダーであり同曲の作曲者でもある並木ひろしが脱退。金銭問題に関するトラブルであったため、当時の紅白出場者選考に当たって重視されていた「純潔主義」という点から出場が見送られるのでは、と噂されたが、最終的には「ぴんから兄弟」としてこの曲を引っさげて紅白には出場することとなった。
喝采 ちあきなおみ
 詞:吉田 旺 曲:中村泰士 R:1972/09/10 HC:2位
 ◆年間チャート(73年)4位(62.6万枚)
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞受賞曲
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(3回)
 ※11月にオリコン週間チャートで初めてベストテン入り(7位)して以降、年末にかけて同チャート2位の位置を維持。72年のレコード大賞では、11月の日本歌謡大賞も受賞し、レコード大賞でも本命と目されていた小柳ルミ子の「瀬戸の花嫁」と熾烈な大賞争いを演じた末、ヒットの真っ只中にあった「喝采」に軍配が上がった。
 ※発売当初はちあきの実体験に基にして企画した「私小説歌謡」として売り出されたが、実際はその逆で、ちあきの実体験に関係なく作詞は予め用意されており、後になって、ちあきにもこの歌詞の内容に近い経験があったことが判明したことから「私小説」なる触れ込みが付け加えられたのが真相であるといわれている。

【司会】前田武彦・芳村真理


(参考)この頃の主な出来事
・11/02 北海道の石狩炭鉱でガス爆発による落盤事故発生。作業員31人が生き埋めにより死亡。
・11/05 上野動物園で10月28日に来日したジャイアントパンダ「ランラン」「カンカン」の一般公開が行われる。
・11/06 日本航空機が静岡・浜松上空でハイジャックされる。事件発生から約8時間後に犯人の身柄確保。乗客は全員無事に保護された(このハイジャックされら日航機には歌手の江利チエミ、三田明も搭乗していた)。
・11/06 大阪発青森行の急行「きたぐに」内で北陸トンネル(福井)通過中に火災発生、深夜に発生した事故であるため、乗客のほとんどが就寝中であった上、停電のため辺りが暗闇でまったく見えないという悪条件が重なり、被害が拡大(30人死亡、719人重軽傷)。
・11/08 早稲田大学構内で革マル派による早大生のリンチ殺人事件発生。
・11/13 1938年に恋人であった演出家の杉本良吉とソ連に亡命した女優・岡田嘉子が34年ぶりに一時帰国。
・11/13 田中角栄首相、日中国交正常化による日中友好ムードを背景として、衆議院を解散。選挙戦では主に田中内閣の掲げる「列島改造」の是非が争われる。12月10日に第33回衆議院議員総選挙施行。結果は自民敗北、野党では社会・共産が議席が増やした。
・11/16 第3回日本歌謡大賞に小柳ルミ子「瀬戸の花嫁」。
・11/28 東京発モスクワ行きの日航DC-8型機が、モスクワのシェレメーチエヴォ空港に着陸直後に墜落・炎上。乗員乗客のうち62人が死亡したが、14人が奇跡的に救出、一命を取り留めた。
・12/08 東京・内幸町のNHK旧放送会館の公開指名競争入札で三菱地所へ354億円で売却決定。翌1973年よりNHKは東京・渋谷の現放送センターからの放送体制に完全に移行。
・12/16 横浜市営地下鉄1号線が開業。
・12/20 1952年に発生した「高田事件」で最高裁は不当な裁判遅延を違憲と認め被告28名全員を免訴とする判決を下す。
・12/22 ニカラグア共和国にてM.6.25の大地震起き、1万2,000人以上の死者を出す大惨事に。
・12/28 厚生省(現・厚生労働省)、この1年の出生児数が205万7,000人に達するとの統計結果発表。1940年代後半~1950年代初頭に続く戦後第2のベビーブームが到来。
・12/31 各銀行で初の大晦日休業が実施される。
・12/31 第14回日本レコード大賞にちあきなおみ「喝采」。最優秀歌唱賞は和田アキ子「あの鐘を鳴らすのはあなた」、最優秀新人賞は麻丘めぐみ「芽ばえ」。



【改訂版】歌謡曲黄金時代と夜のヒットスタジオ-曲目リスト(24) 1972年9~10月

2008-04-09 | 夜ヒット/曲目(改訂・増補版) 71~72年

<註>
 ・下記表記の「R」は当該曲目のレコード(CD)発売日「HC」は当該曲目のオリコンチャートでの最高位を表しています。
・また、曲目の部分の記載につき、オリコンチャート1位獲得曲については、同じく2~10位にランクインされた曲についてはの背景色にしてあります。
 ・各曲目につき、放送回順に記載していますが、必ずしもその放送回がその曲目が初めてヒットスタジオで歌われた(演奏された)回であるわけではないので、この点にご留意頂いた上でご覧下さい。
 ・また、1970年代前半までについては映像資料等が乏しいため、レコード発売日と各歌手の出演日との兼ね合い、何らかのタイアップ曲として発売されたものについては、スポンサーや他局番組との競合の有無、その他種々の点を考慮の上、その放送回に披露されたことがほぼ間違いないであろうと「推定」されるものについてのみ記載をしております。発売日等で間違いがございましたらご一報下さい。

<1972年9月4日(第201回)>
・はだしの女の子 奈良富士子
 詞:有馬三恵子 曲:中村泰士 R:1972/07/21
・雨が降る日 トワ・エ・モア
 詞:山上路夫 曲:瀬尾一三 R:1972/08/-
・雪国へおいで 石橋正次
 詞:叶 弦大 曲:丹古晴己 R:1972/09/20 HC:29位
 ※「新国劇」への入団を経て、1970年に日活映画「非行少年 若者の砦」で俳優として正式デビュー。72年には青春ドラマ「飛び出せ!青春」に出演、影のある演技で一躍人気俳優の仲間入りを果たし、同時期にリリースされた「夜明けの停車場」、続く「鉄橋をわたると涙が始まる」がオリコン週間チャートベスト20入りを果たすヒットとなり、この年の紅白歌合戦にも歌手として出場。
 ※70年代後半~1980年代にはドラマ「夜明けの刑事」「赤い絆」(いずれもTBS系)「ヤヌスの鏡」(フジテレビ系)など大映ドラマシリーズや「長七郎江戸日記」、年末大型時代劇「白虎隊」(いずれも日本テレビ系)など各局の時代劇で活躍し、アクの強い演技で強い印象を視聴者に残す。近年は舞台に主な活動拠点を移しており、テレビへの露出機会は減少している。
・いつかは逢えるだろう 水前寺清子 R:1972/09/-
・素足の季節 青い三角定規
 詞:山川啓介 曲:いずみたく R:1972/06/10 HC:28位

<1972年9月11日(第202回)>
・一番列車の女 美川憲一 
 詞:ちあき哲也 曲:彩木雅夫 R:1972/09/20 HC:61位
・月曜日は泣かない 平山三紀(みき)
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/10/10
・さよならは突然に ザ・ピーナッツ
 詞:山上路夫 曲:鈴木邦彦 R:1972/09/10 HC:27位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(14回)
哀愁のページ 南 沙織
 詞:有馬三恵子 曲:筒美京平 R:1972/09/21 HC:3位
 ◆年間チャート(72年)50位(22.6万枚)

<1972年9月18日(第203回)>
・別れのみずうみ 紀比呂子 R:1972/09/-
・母さんの終列車 白川奈美 R:1972/08/-
・二人のフィーリング 本郷直樹
 詞:山上路夫 曲:都倉俊一 R:1972/09/25
・死んでもいい 沢田研二
 詞:山上路夫 曲:加瀬邦彦 R:1972/09/25 HC:9位
・夜汽車の女 五木ひろし
 詞:山口洋子 曲:藤本卓也 R:1972/09/05 HC:21位
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞歌唱賞受賞曲

<1972年9月25日(第204回)>
虹をわたって 天地真理
 詞:山上路夫 曲:森田公一 R:1972/09/01 
 HC:1位(1972/10/02・10/23)
 ◆年間チャート(72年)14位(42.2万枚)
 ※第45回(1973年)選抜高校野球大会入場行進曲
・さよならの街角 亜木ジュン子
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/08/25
・花は流れて 藤 圭子
 詞:石坂まさを 曲:鈴木邦彦 R:1972/09/25 HC:19位
・故郷 由紀さおり
 詞:山川啓介 曲:大野雄二 R:1972/07/-
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(4回)

<1972年10月2日(第205回)>
・今だから 佐川満男 R:1972/09/-
・友よ 大和田伸也
 詞・曲:八代 明 R:1972/09/-
 ※早稲田大学中退後、劇団四季に入団し俳優活動を開始。この年、NHK朝の連続テレビ小説「藍より青く」でヒロインの夫役を好演し、注目を集める。その後も人気時代劇の「水戸黄門」(TBS系)の「格さん」役や、蜷川幸雄演出の舞台「王女メディア」、中国映画「孫文」などジャンルにとらわれぬ幅広い役柄を演じ、演技派俳優としての名をほしいままとする。近年でも「ヤンキー母校へ帰る」(TBS系)、「富豪刑事」(テレビ朝日系)など話題作に出演し名バイプレーヤーぶりを発揮する傍ら、自身が出演する舞台公演を中心に演出家としても活動している。 
・少女は大人になりました 牧村三枝子
 詞:石橋正子/千家和也 曲:竹村次郎 R:1972/07/25 HC:30位
・ひみつのお別れ 五十嵐じゅん(淳子)
 詞:落合恵子 曲:森田公一 R:1972/09/-
 ※当時文化放送のアナウンサーで「セイ!ヤング」パーソナリティーなどで深夜放送ファンの間でアイドル的な人気を誇っていた落合恵子が作詞を担当。
悲しみよこんにちは 麻丘めぐみ
 詞:千家和也 曲:筒美京平 R:1972/10/05 HC:6位 

<1972年10月9日(第206回)>
・風の日のバラード 渚ゆう子
 詞:峰けい子/橋本 淳<補作> 曲:筒美京平 R:1972/07/25 HC:25位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)
放浪船(さすらいぶね) 森 進一
 詞:阿久 悠 曲:猪俣公章 R:1972/10/25 HC:8位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(5回)
・乙女の儚夢(ろまん) あがた森魚
 詞・曲:あがた森魚 R:1972/09/10(アルバム発売日)
 ※アルバム「乙女の儚夢」収録。尚、同アルバム発売日につき一部資料では「1972年7月25日」とするものあり。
・三途の川の乳母車 橋 幸夫
 詞:小池一雄 曲:吉田 正 R:1972/09/05
 ※1971年末に発売され翌72年にかけてヒットした「子連れ狼」の続編的作品。
同級生 森 昌子
 詞:阿久 悠 曲:遠藤 実 R:1972/10/05 HC:4位 
 ※「せんせい」に続く学園三部作の第2作。
<1972年10月16日(第207回)>
・昭和放浪記 水前寺清子
 詞:阿久 悠 曲:小林亜星 R:1972/10/20
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(8回)
 ※それまで「男歌」「応援歌」の類の作品を歌い続けていた水前寺清子にとり初の本格的な「女歌」。のちの都はるみの代表作「北の宿から」の阿久・小林が作詞・作曲を担当。
・古いお寺にただひとり チェリッシュ
 詞:山上路夫 曲:鈴木邦彦 R:1972/09/25 HC:19位
・朝が来たら 伊東ゆかり
 詞:たかたかし 曲:鈴木邦彦 R:1972/09/10 HC:85位

<1972年10月23日(第208回)>
・君と二人で 沖 雅也
 詞:岩谷時子 曲:鈴木邦彦 R:1972/08/25
 ※日本テレビ系「小さな恋のものがたり」主題歌
 ※15歳のときに家で同然のような形で故郷の大分から単身上京。ファッションモデルを経て、68年に日活映画「ある少女の告白・純潔」で俳優デビュー。精悍な容姿で若年層の女性ファンを集め、人気俳優に。70年代に入ってからは「光る海」(フジテレビ系)、「必殺仕置人」(朝日放送=TBS系)「太陽にほえろ!」、「俺たちは天使だ!」(以上、日本テレビ系)、映画では「女王蜂」、「ブルークリスマス」(何れも東宝系)などの話題作・人気作に主要キャストとして次々と出演し、徐々にコミカルな役柄から狂気に満ちた演技まで広い領域を網羅した演技力で役者として同年代の俳優よりも一つ抜きん出た存在へと台頭してゆく。しかし、80年代になってからは、いくつものドラマ・映画との掛け持ちにより心労により躁鬱病やノイローゼに悩まされながらの俳優活動を強いられ、更に精神状態が悪化。結果、83年6月、京王プラザホテルの最上階から飛び降り自殺というショッキングな形で31年の短い一生を終えてしまう。この際に、当時の所属事務所社長であり、養父でもあった日景忠男に当てた「おやじ、涅槃で待ってる」という遺書がファンの悲しみを更に増幅させた。
 ※歌手としては同年、ユニオンレコードより「哀しみを越えて」でデビューして以降、計8枚のシングルを発表。この回に歌われた「君と二人で」はその2枚目に当る。
・さよなら愛の日 加山雄三
 詞:阿久 悠 曲:北川鉄平 R:1972/10/05
・陽のあたる場所 奥村チヨ
 詞:山上路夫 曲:筒美京平 R:1972/08/25 HC:76位
狂わせたいの 山本リンダ
 詞:阿久 悠 曲:都倉俊一 R:1972/09/05 HC:6位

<1972年10月30日(第209回)>
・さすらいが呼んでいる 仲 雅美 R:1972/10/25
・別れ話は背中にしてね 佐良直美 R:1972/09/25
あなたが帰る時 三善英史
 詞:千家和也 曲:浜 圭介 R:1972/11/05 HC:7位
 ◆年間チャート(73年)47位(22.5万枚)

【司会】前田武彦・芳村真理

(参考)この頃の主な出来事
・09/05 パレスチナの武装組織がミュンヘン近郊の五輪村を襲撃、イスラエル選手団の役員・選手計11人を殺害する事件発生。翌日、イスラエル選手団の追悼式が急遽執り行われる。この事件を発端として、翌1973年、イスラエル側はパレスチナゲリラへの報復として空軍によるゲリラの活動拠点の空爆、そして実行犯の暗殺(「神の怒り作戦」)を計画・実行。
・09/14 閣議、むつ小川原開発を了承(田中角栄首相の掲げる「列島改造」の始まり)。
・09/16 プロ野球、阪急ブレーブス(現・オリックスバッファローズ)の福本豊選手、105盗塁の世界新記録達成。
・09/29 同25日から中国を訪問中の田中角栄首相、周恩来・中国首相と日中共同声明に調印、日中国交正常化が実現。
・10/02 国鉄(現・JR)の時刻改正により「L特急」なる呼称が登場。
・10/04 満鉄の職員を経て1933年に歌手デビュー、「赤城の子守唄」「国境の町」「すみだ川」「むらさき小唄」など数多くのヒットを飛ばした、戦前~戦中派の歌謡スターの第一人者的存在である東海林太郎が死去。73歳。
・10/22 喜劇「おトラさん」(KRT<現・TBS>)、日本のテレビにおけるクイズ・ゲーム番組の草分け「ジェスチャー」(NHK)の男性軍キャプテンなどで長知られる「昭和の爆笑王」柳家金語楼が死去。71歳。
・10/25 TBS系ドラマ「ありがとう」が53.8%という驚異的な高視聴率を記録。
・10/28 日中国交正常化の記念として東京の上野動物園にジャイアントパンダの「ランラン」「カンカン」が来園。
  

【改訂版】歌謡曲黄金時代と夜のヒットスタジオ-曲目リスト(23) 1972年7~8月

2008-04-08 | 夜ヒット/曲目(改訂・増補版) 71~72年

<1972年7月3日(第192回)>
・そして今は(NOW) ペトロ&カプリシャス
 詞:P.Paul/S.Berbert/安井かずみ<訳>
 曲:P.Paul/S.Berbert/穂口雄右<編>
 R:1972/07/25
・あなたがいれば 上條恒彦
 詞・曲:山下一彦 R:1972/06/-
・男ひとり 加山雄三
 詞:岩谷時子 曲:弾 厚作(加山雄三) R:1971/12/01
 ※「雨のシャッフル」B面。
・緑の太陽 山口いづみ
 詞:安井かずみ 曲:馬飼野康二 R:1972/04/05 HC:32位
 ※高校中退後、渡辺プロに入社し芸能界入り。71年、TBS系「美人はいかが?」(TBS系)でドラマデビュー。72年1月にはフジテレビ系の昼ドラマ、ライオン奥様劇場「続・大奥の女たち」でドラマ初主演をし注目を集める。続く同年4月にこの「緑の太陽」で歌手デビュー。前年デビューした小柳ルミ子、天地真理とともに「新ナベプロ三人娘」として売り出され、また所属レーベルである東芝レコードも、同時期にデビューした小林麻美とともに大型新人として積極的なプロモーション活動を展開。事務所・レコード会社挙げての大々的な宣伝が功を奏し、この作品はオリコンチャートで最高32位にランクインするスマッシュヒットとなった。しかし、その後は何れも不発に終わり程なく女優業に完全に転向。女優としては、「大岡越前」「岸辺のアルバム」「江戸を斬る」(以上TBS系)「大江戸捜査網」(東京12チャンネル(現・テレビ東京)「雑居時代」「熱中時代」(以上、日本テレビ)など話題のテレビドラマ・時代劇に次々とレギュラー出演し人気を確立する。82年に結婚して以降、一時出産・育児専念のために女優業を休止していた時期もあったが、ここ数年は本格的に芸能活動を再開。主に2時間ドラマや1ヶ月の座長公演への客演を中心に活動している。

<1972年7月10日(第193回)>
・太陽の彼方 ゴールデン・ハーフ
 詞:タカオ・カンベ<訳> 曲:Lee Hazlewood 
 R:1972/05/25
 ※原曲はアストロノーツ「Movin'」。原曲はインストゥルメンタルのため歌詞はなし(但し、同盤の作詞者クレジットには「訳詞 タカオ・カンベ」と記載されている)。1964年にはこれに日本語詞をつけて藤本好一(演奏は寺内タケシとブルージーンズ)が歌い日本でもヒットした。
・急げ風のように 平田隆夫とセルスターズ
 詞:中村しのぶ 曲:橋場 清 R:1972/06/01
 ※フジテレビ系ドラマ「浮世絵女ねずみ小僧」主題歌
・夏のふれあい フォーリーブス
 詞:北 公次 曲:筒美京平 R:1972/07/21 HC:12位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(3回)

<1972年7月17日(第194回)>
・バラを摘んだのはダレ ダーク・ダックス 
 詞・曲:敏 トシ R:1972/05/10
あなただけでいい 沢田研二
 詞:安井かずみ 曲:平尾昌晃 R:1972/06/25 HC:5位
 ◆年間チャート(72年)44位(24.1万枚)
・小麦色の少年 原美登利 R:1972/06/-
・涙によろしく 森田健作
 詞:阿久 悠 曲:鈴木邦彦 R:1972/07/05
 ※フジテレビ系ドラマ「あしたに駈けろ!」主題歌
・花を咲かせて 英 亜里 R:1972/-/-<詳細求む>

<1972年7月24日(第195回)>
・沖縄の女 北島三郎
 詞:星野哲郎 曲:島津伸男 R:1972/05/20 HC:96位
・雨のめぐり逢い ヒデとロザンナ
 詞:橋本 淳 曲:三原綱木 R:1972/08/10 HC:85位
・合言葉 伊丹幸雄
 詞:有馬三恵子 曲:加瀬邦彦 R:1972/07/21
・ポケナン・ポケタン・ポケット 岸部シロー
 詞・曲:クニ河内 R:1972/06/-
 ※69年に脱退・ソロデビューしたボーカル・加橋かつみの後任メンバーとして、GSバンド「ザ・タイガース」に参加したのを機に芸能活動を開始(因みにタイガースのリーダー・ベース担当であった岸部修三(のちにおさみに改称、現在は一徳に再度改名して俳優として活躍)は実兄に当たる)。71年のタイガース解散後、一部コアなファン層を獲得していた兄弟フォークデュオ「ブレッド&バター」と「シローとブレッド&バター」というユニットを結成し、タレント活動と並行してソロでの音楽活動を開始。LP「Moonlight」の一部楽曲、及びシングル「バタフライ」「野生の馬」を同ユニットで製作したが、同年末までに同ユニットの活動は自然解消。その後、「岸部シロー」単独名義で発表された作品がこの曲であり、同作以後の彼の音楽作品が存在しないことから、(現時点では)最初で最後の岸部の完全ソロ名義のシングル曲となっている。
赤色エレジー あがた森魚 
 詞:あがた森魚 曲:八洲秀章(/あがた森魚) R:1972/04/25 HC:7位
 ◆年間チャート(72年)37位(28.5万枚)
 ◆第5回(1972年)全日本有線放送大賞(夜のレコード大賞)新人賞受賞

 ※漫画家・林静一が1970年が発表した同名漫画をモチーフとして製作された作品。当時多くのフォーク歌手がテレビ出演を控える風潮が強かった中で、あがたはこの曲をひっさげて「ヒットスタジオ」に限らず他局の音楽番組にも積極的に出演。結果、それが功を奏してかデビューシングルでありながらオリコン最高位7位、総計50万枚の好セールスを記録した。
※シングル盤でのクレジットは、デビューの契機となった中津川フォークジャンボリーに出演した際のバンド名である「あかた森魚+蜂蜜ぱい」名義となっている。
 ※作曲者は形式的には八洲秀章となっているが、実際はあがた自身が作曲を手掛けている。八洲が作曲した1951年のヒット曲「あざみの歌」(歌:伊藤久男)と同曲が(特にイントロ部分の)メロディーが類似しているというキングレコードの判断により作曲者として八洲の名がクレジットされることとなったという。 

<1972年7月31日(第196回)>
 三善英史
 詞:千家和也 曲:浜 圭介 R:1972/05/25 HC:2位
 ◆年間チャート(72年)18位(38.8万枚)
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞新人賞受賞
 ◆第3回(1972年)日本歌謡大賞放送音楽新人賞受賞
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞新人賞受賞
・運がよければいいことあるさ 堺 正章
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/06/25
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)
・何がどうしてこうなった 大信田礼子 R:1972/05/-
ひまわりの小径 チェリッシュ
 詞:林 春生 曲:筒美京平 R:1972/05/25 HC:3位
 ◆年間チャート(72年)15位(40.9万枚)
 ※チェリッシュは当初は5人編成のグループ編成で71年9月に「なのにあなたは京都へ行くの」でデビューしたが、3枚目のシングルであるこの曲から男女デュオの編成に移行。チェリッシュにとり初のベスト10ランクイン曲でもある。

<1972年8月7日(第197回)>
夜汽車 欧陽菲菲
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/08/05 HC:5位
 ◆年間チャート(72年)35位(28.9万枚)
・ブルージンの子守唄 萩原健一
 詞:阿久 悠 曲:加藤和彦 R:1972/07/01 
 ※日本テレビ系ドラマ「太陽にほえろ!」挿入歌
ゴッド・ファーザー ~愛のテーマ~
 詞:Rally Cusick/千家和也<訳> 曲:Nino Rota/前田憲男<編>
 R:1972/07/05 HC:9位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)
 ※「こころの炎燃やしただけで」両A面。
 ※1973年度アカデミー賞で8部門にノミネートされ、作品賞・主演男優賞・脚本賞の3部門を受賞した不朽の名作映画「ゴッド・ファーザー」の主題歌「Speak Softly Love」(歌:アンディ・ウィリアムス)のカバー。

<1972年8月14日(第198回)>
・木屋町の女 青江三奈 
 詞:千坊さかえ 曲:花 礼二 R:1972/07/05 HC:35位
せんせい 森 昌子
 詞:阿久 悠 曲:遠藤 実 R:1972/07/01 HC:3位
 ◆年間チャート(72年)30位(34.6万枚)
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞新人賞受賞
 ◆第3回(1972年)日本歌謡大賞放送音楽新人賞受賞
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞新人賞受賞
 ◆第5回(1972年)全日本有線放送大賞(夜のレコード大賞)新人賞受賞
 ◆第24回(1973年)NHK紅白歌合戦出場曲(初) 
 ※日本テレビ系のオーディション番組「スター誕生!」初代チャンピオン、森昌子のデビューシングル。
・恋唄 内山田洋とクールファイブ
 詞:阿久 悠 曲:鈴木邦彦 R:1972/07/25 HC:14位
 ※2007年に「前川清&クールファイブ」としてセルフカバー。

<1972年8月21日(第199回)>
・朝まで待って 朝丘雪路
 詞:なかにし礼 曲:筒美京平 R:1972/08/21
・黄色い船 岡崎友紀
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/05/25
・夢ならさめて にしきのあきら
 詞:山上路夫 曲:鈴木邦彦 R:1972/08/21 HC:33位
・旅路のはてに 森 進一
 詞:林 春生 曲:馬飼野俊一 R:1972/07/25 HC:18位
芽ばえ 麻丘めぐみ
 詞:千家和也 曲:筒美京平 R:1972/06/05 HC:3位
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞最優秀新人賞受賞
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞新人賞受賞

<1972年8月28日(第200回)>
・君にあげよう 井上順之(順)
 詞・曲:浜口庫之助 R:1967/07/15
 ※オリジナルはザ・スパイダース(ボーカルは井上順が担当)。
・華やかな孤独 佐良直美 R:1972/07/25
・めぐり逢う青春 野口五郎
 詞:大目方俊子 曲:馬飼野俊一 R:1972/09/01 HC:12位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(初)
・マイ・ウェイ(My Way) 布施 明
 詞:Gilles Thibaut/Lucien Thibaut/中島 潤<訳>
 曲:Claude Francois/Jacques Revaux
 R:1972/05/10 HC:25位 
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(6回)
 ※「愛すれど切なく」両A面。
 ※原曲は1967年に発表された「Comme D'habitudo」(ジャック・ルヴォー、クロード・フランソワが作曲)というシャンソン。これにポール・アンカが英訳詞を付け、当時ショービジネス界からの引退の噂が立っていたフランク・シナトラに1969年に提供したところ、アメリカ・ビルボード誌のヒットチャートで最高8位を記録する大ヒットに。その後、伝説的なパンクロッカーであるシド・ヴィシャスがレコード盤に吹き込んだり、エルヴィス・プレスリーがコンサートの定番ナンバーとしてこの曲を採用するなど、各国の人気アーティストにより広くカバーされ、世界的なスタンダードナンバーとして定着した。日本では布施のほか、加山雄三、真帆志ぶきらがアルバムにてこの曲を吹き込んでいる。

【司会】前田武彦・芳村真理

(参考)この頃の主な出来事
・07/01 ラジオの周波数の単位がサイクル(c/s)からヘルツ(Hz)に変更される。
・07/01 新日本フィルハーモニー交響楽団結成。10月からスタートしたテレビ番組「オーケストラがやってきた」(TBS)で視聴者にもその存在が浸透する。
・07/04 韓国、北朝鮮が南北統一で共同声明発表。
・07/06 自民党総裁選で三木武夫・福田赳夫・大平正芳との激戦の末に総裁ポストを手に入れた田中角栄が第64代内閣総理大臣に指名される。当時54歳、初の大正生まれ世代の総理大臣が誕生。
・07/16 大相撲名古屋場所、小結・高見山が優勝。史上初の外国人力士による幕内最高優勝。
・07/24 四日市ぜんそく訴訟、大企業による共同不法行為を認める判決を下される。
・08/- 毒物及び劇物取締法改正施行、シンナー吸引・所持などに罰金刑が課せられることに。
・08/02 カシオ計算機、世界初のパーソナル電卓「カシオミニ」発売。価格:12,800円。発売開始からわずか10ヶ月の間で約100万台が出荷されるという記録的なヒット商品に。
・08/10 アメリカ軍の地上戦闘部隊の南ベトナムからの撤退作業が完了(~11日)。
・08/26 第20回夏季オリンピックが西ドイツ(当時)のミュンヘンで開幕。122カ国・7147人の選手が参加し、五輪史上最大規模の大会に。
・08/31 ダイエー、売上高で老舗の三越を抜き小売業1位に躍進。
・08/31 ハワイにて日米首脳会談開催。ニクソン側はトライスター機導入を希望し、これが後のロッキード事件につながる。



【改訂版】歌謡曲黄金時代と夜のヒットスタジオ-曲目リスト(22) 1972年5~6月

2008-04-06 | 夜ヒット/曲目(改訂・増補版) 71~72年

<1972年5月1日(第183回)>
・何処へ 橋 幸夫
 詞:阿久 悠 曲:吉田 正 R:1972/05/05 
・あの人はいま札幌 李 朱朗
 詞:津坂 浩 曲:The Ventures R:1972/03/01
・さようならの紅いバラ ペトロ&カプリシャス
 詞:なかにし礼 曲:B.Kaempfert R:1972/04/25
 ※初代ボーカル・前野曜子時代の曲。
・若い涙はみな熱い 森田健作
 詞:阿久 悠 曲:森田公一 R:1972/04/25 HC:24位
 ※フジテレビ系ドラマ「青春をつっ走れ!」主題歌

<1972年5月8日(第184回)>
太陽がくれた季節 青い三角定規
 詞:山川啓介 曲:いずみたく R:1972/02/25 
 HC:1位(1972/05/08) 
 ◆年間チャート(72年)10位(50.1万枚)
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞新人賞受賞 
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(初)
 ※日本テレビ系ドラマ「飛び出せ!青春」主題歌。
 ※71年にいずみたくのプロデュースにより西口久美子・高田真理・岩久茂の3人により結成し、シングル「翼を忘れた天使たち」でデビュー。72年青春ドラマの主題歌として発表した同曲がオリコン年間チャートで10位を記録する大ヒットとなる。しかしこの曲のイメージが余りにも付きすぎてしまい、その後も「素足の世代」「夏に来た娘」などのシングルを発表するも不発。次第にメンバー間に意見の対立が生じるようになり、73年にわずか2年で解散した。
 ※2006年に西口のデビュー35年を記念して正式に再結成されることが一旦は決定したが、その直後にメンバーの一人であった高田が人身事故を起こしたことが報じられ、方々への配慮からこの計画は白紙に。その直後に高田は事故によるショックから立ち直ることができず自殺、オリジナルメンバー3人揃っての再結成はこれにより完全に適わぬ夢となってしまう。しかし、再結成を期待していたファンや高田の親族からの強い要望に後押しされる形で、残された西口・岩久の2人によるデュオ編成で2008年より活動を再開した。
・哀しみの終わるとき 西郷輝彦
 詞:J.F.Dabadie/岩谷時子<訳> 曲:Michel Polnareff R:1972/02/10
 ※原曲はカトリーヌ・ドヌーブ、マルチェロ・マストロヤンニ主演の映画主題歌として、フランスのシャンソン歌手、ミッシェル・ポルナレフが手掛けた「Ca n'arriv qu'aux autres」。因みに同映画の主演2人はこの映画での競演をきっかけとして1973年に事実上の婚姻関係を結んでいる。
ひとりじゃないの 天地真理
 詞:小谷 夏(久世光彦) 曲:森田公一 R:1972/05/21
 HC:1位(1972/06/12-07/17)
 ◆年間チャート(72年)6位(60.1万枚)
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞大衆賞受賞曲
 ◆第3回(1972年)日本歌謡大賞放送音楽賞受賞曲
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞大衆賞受賞曲

 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(初)
・のんびりやるさ 佐良直美
 詞:阿久 悠 曲:川口 真 R:1972/04/25

<1972年5月15日(第185回)>
・朝日に向かってサンバ 青江三奈 R:1972/04/05
・銀座・おんな・雨 美川憲一
 詞:阿久 悠 曲:中村泰士 R:1972/05/20 HC:50位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(5回)
純潔 南 沙織
 詞:有馬三恵子 曲:筒美京平 R:1972/05/21 HC:3位
 ◆年間チャート(72年)28位(35.0万枚)
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)

<1972年5月22日(第186回)>
・青い麦 伊丹幸雄
 詞:有馬三恵子 曲:加瀬邦彦 R:1972/04/21 HC:22位
・幸福への招待 堺 正章
 詞:阿久 悠 曲:筒美京平 R:1972/01/25 HC:21位
・残された鍵 菅原洋一
 詞:山口あかり 曲:平尾昌晃 R:1972/06/-
待っている女 五木ひろし
 詞:山口洋子 曲:藤本卓也 R:1972/05/10 HC:6位
 ◆年間チャート(72年)40位(27.7万枚)
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞歌唱賞受賞曲

 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)
 ※「ポップス演歌」という触れ込みで発表された、五木の歌手としての新境地を開拓した作品。

<1972年5月29日(第187回)>
・陽はまた昇る 伊東ゆかり
 詞:たかたかし 曲:筒美京平 R:1972/05/25 HC:28位
 ◆第1回(1972年)東京音楽祭・世界大会 第2位入選曲
・禁じられた恋の島 ちあきなおみ
 詞:吉田 旺 曲:中村泰士 R:1972/05/25 HC:66位
さよならをするために ビリーバンバン
 詞:石坂浩二 曲:坂田晃一 R:1972/02/10 
 HC:1位(1972/07/24・07/31)
 ◆年間チャート(72年)3位(66.7万枚)
 ◆第3回(1972年)日本歌謡大賞放送音楽賞受賞曲
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(初)
 ※日本テレビ系ドラマ「3丁目4番地」主題歌。同ドラマは前年に同じく日本テレビ系で放映され好評を得、また主演を務めた石坂浩二・浅丘ルリ子が結婚するきっかけとなった作品としても知られる「2丁目3番地」の姉妹版ともいえる作品で、同ドラマにも浅丘は主演。しかし石坂は他局ドラマとの兼ね合いなど諸事情で出演を見合わせ、その代わりに同ドラマのテーマ曲の作詞を手かげる形で番組に参加することになったという。因みにこの回のヒットスタジオでは、石坂・浅丘夫妻が特別ゲストとして出演している。

<1972年6月5日(第188回)>
・愛はルフラン(C'EST LE REFRAIN DE MA VIE) 梓みちよ
 詞:安井かずみ<訳> 曲:Harvel Frank/Raymond jrannor R:1972/06/-
※朝日放送=TBS系(当時)「新婚さんいらっしゃい!」テーマ曲
・愛のシーズン 五十嵐じゅん
 詞:林 春生 曲:鈴木邦彦 R:1972/05/-
・南の国の物語 矢吹 健
 詞:有馬三恵子 曲:すぎやまこういち R:1972/-/-<詳細求む>
・ドリフの真赤な封筒 ザ・ドリフターズ
 詞:永田哲夫/なかにし礼<補作> 曲:ハワイ民謡/川口 真<編>
 R:1972/04/25 HC:32位
 ※元歌はハワイ民謡。日本では1937年に灰田勝彦が歌いヒット。同曲はこの灰田盤の永田哲夫の訳詞をベースに、「ズントコ節」「誰かさんと誰かさん」など一連のドリフ音楽作品で訳詞を担当したなかにし礼がアレンジを加え発表されたものである。

<1972年6月12日(第189回)>
・希望の旅 平山三紀(みき)
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/06/10
・変身 克美しげる R:1972/06/-
・ぼくにまかせておくれ 坂本 九
 詞:ヒロコ・ムトー 曲:東海林 修 R:1972/06/05
波止場町 森 進一
 詞:阿久 悠 曲:猪俣公章 R:1972/04/05 HC:6位
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞歌唱賞受賞曲
 ◆年間チャート(72年)41位(27.3万枚)

<1972年6月19日(第190回)>
・別れの旅 藤 圭子 
 詞:阿久 悠 曲:猪俣公章 R:1972/05/25 HC:14位
・今日からひとり 渚ゆう子
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/04/05 HC:38位
・幸福泥棒 井上順之(順)
 詞:阿久 悠 曲:都倉俊一 R:1972/06/05 
・孤独の街角 小山ルミ
 詞:千家和也 曲:Arbert Hamond R:1972/06/-
 ※オリジナルはマジック・ランタン「Another place,Another time」。72年1月に日本でもこのオリジナル盤は発売され、ラジオ関東(現・ラジオ日本)の洋楽チャート番組「キャッチ・ザ・ヒット」ではベスト20にランクインされるスマッシュヒットとなった。

・夏の夜のサンバ 和田アキ子
 詞:阿久 悠 曲:森田公一 R:1972/06/25 HC:19位
どうにもとまらない 山本リンダ
 詞:阿久 悠 曲:都倉俊一 R:1972/06/05 HC:3位
 ◆年間チャート(72年)32位(33.4万枚)
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞作曲賞受賞曲
 ◆第3回(1972年)日本歌謡大賞放送音楽賞受賞曲
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞優秀賞受賞曲 

 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)
 ※1966年の「こまっちゃうナ」のヒット以降、ヒット曲に恵まれなかった山本リンダの人気再燃の契機を作った作品。阿久・都倉コンビが仕掛けた激しい曲調、奇抜な振り付け・衣装というそれまでの歌謡曲になかった斬新な路線は後にピンクレディーの売り出し戦略に受け継がれる。

<1972年6月26日(第191回)>
・お嫁に行くんだね 水原 弘
 詞・曲:林 保明 R:1972/03/05 HC:81位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(9回)
 ※NHK「あなたのメロディー」入選作品。
・北信濃絶唱 野路由紀子
 詞:西沢裕子 曲:渡辺岳夫 R:1972/07/01 HC:23位
 ※TBS系ドラマ「北信濃絶唱」主題歌。
・くちづけ 鶴岡雅義と東京ロマンチカ
 詞:芦原みづほ 曲:鶴岡雅義 R:1972/06/10 HC:24位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(5回)
・恋は波まかせ 千葉マリヤ(マリア)
 詞:山上路夫 曲:タマイチコ R:1972/05/25
・旅情 園 まり
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/06/01

【司会】前田武彦・芳村真理

(参考)この頃の主な出来事
・05/01 郵政省(現・総務省)、テレビ音声多重放送実用化の検討開始の方針を打ち出す。
・05/12 東京・新宿の新宿駅西口地下のコインロッカー内で新生児の遺体が発見される。他所でも同様の事件が続発。
・05/13 大阪・ミナミの千日前デパートで煙草の火を原因とする火災。発生、118人が死亡。この火災により千日前デパートは閉店を余儀なくされる(千日デパート火災)。
・05/15 沖縄が日本に正式に復帰、琉球政府は廃止され新たに沖縄県が発足。
・05/22 ニクソン米大統領、米国大統領としては史上初のソ連訪問。26日には戦略兵器削減協定(SALT)に調印。
・05/24 「サッカーの神様」の異名をとるブラジルのサッカー選手、ペレが来日。
05/30 デルアビブのロッド空港にて、日本赤軍メンバー3人が自動小銃を乱射、26人死亡、73人重軽傷。
・05/- セイロン、スリランカ共和国として完全独立。
・06/01 道路交通法改正公布。免許取得から1年を満たない者に、初心者マーク「若葉マーク」の貼付を法律で義務化(10月1日施行)。
・06/05 ストックホルムにて第1回国連人間環境会議開催。
・06/11 田中角栄通産大臣(当時)、「日本列島改造論」発表。
・06/12 フランス、イギリス共同開発の超音速旅客機「コンコルド」日本に上陸。
・06/14 日航471便がニューデリーのヤムナー河畔で墜落、搭乗員86名及び地上の工事作業員4名、計90名死亡の惨事に。この事故が日本の航空会社が海外で起こした初めての墜落事故であった(日本航空ニューデリー墜落事故)。
・06/14 中絶禁止法に反対しピル解禁を要求する女性連合、通称「中ピ連」結成。
・06/15 名張ぶどう酒事件で、最高裁は二審の死刑判決を支持し上告を棄却、死刑が確定。
・06/17 アメリカでウォーターゲート事件発覚(ニクソン政権時の野党・民主党本部が入っているワシントンのウォーターゲート・ビルに、不審者が盗聴器を仕掛けようと侵入したことが、後に新聞社等の取材によってニクソン政権主導で野党盗聴を仕掛けたものであることが判明したもの)。ニクソン政権に大打撃を与える。
・06/17 戦後最長、7年8ヶ月に及ぶ長期政権の舵を取った佐藤栄作首相が退陣。退陣会見が始まる直前に新聞報道に対する不満を述べ、新聞社の記者のみを退去させ、テレビ・ラジオ放送局の記者のみを残して会見を開始するという前代未聞の会見に。
・06/25 日本への復帰後最初となる沖縄県知事選挙にて革新陣営の主導者で琉球政府最後の行政主席を務めた屋良朝苗が初当選。
・06/27 最高裁、日照権を初めて認める判決を下す。
・06/30 日本フィルハーモニー交響楽団解散。



【改訂版】歌謡曲黄金時代と夜のヒットスタジオ-曲目リスト(21) 1972年3~4月

2008-04-05 | 夜ヒット/曲目(改訂・増補版) 71~72年
<1972年3月6日(第175回)>
・リオの女 ザ・ピーナッツ
 詞:橋本 淳 曲:中村泰士 R:1972/03/- HC:91位
・札幌のあのひと 英 亜里
 詞:山上路夫 曲:すぎやまこういち R:1972/01/-
・波止場 北島三郎
 詞:星野哲郎 曲:市川昭介 R:1972/03/25 HC:91位
・愛の架け橋 ヒデとロザンナ
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/01/10 HC:25位

<1972年3月13日(第176回)>
・友だちならば トワ・エ・モア
 詞:山上路夫 曲:川口 真 R:1972/02/05
・うらぎりの町 美川憲一
 詞:西沢 爽 曲:米山正夫 R:1972/03/10 HC:66位
北国行きで 朱里エイコ
 詞:山上路夫 曲:鈴木邦彦 R:1972/01/25 HC:6位
 ◆年間チャート(72年)26位(35.9万枚)
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(初)

 ※64年、「田辺エイ子」の芸名で「ブルー・ポニー」でデビュー。同年秋に単身渡米し、ボブ・アルシルバーに師事、エンターテイメントの本場、ラスベガスを中心にレビューショーに出演するなど、米国での活動を2年続けたのち、1966年に帰国。翌67年4月、ビクターからキングレコードにレーベルを移籍し、「朱里エイコ」の芸名で「恋の落とし穴」で歌手デビュー。レナウンのCMソングとしてこの年一世を風靡した「イエ・イエ」や、アニメの主題歌などで活躍するが、レコードのセールスは振るわず、再び68年に渡米。ラスベガスでのソロ公演を成功させるなど華々しい活躍ぶりを見せた後、71年に帰国し、ワーナー・パイオニアへと再度レーベルを移籍。72年1月に発表された移籍後2枚目の同曲が30万枚以上の売上を記録し、自身のシングル盤では初のヒット曲に。本場ラスベガスで身につけた日本人離れしたパワフルなヴォーカルとパフォーマンスで実力派シンガーとして人気を博す。脚線美でも知られ、当時脚に1億円の保険をかけたことでも話題となった。
 ※75年、自身が作詞を担当したシングル「Ah So!」を最後に再びアメリカに渡り、半年間の長期に渡るワンマンショーツアーを全米で敢行するなど、その後もアメリカと日本を行き来しながら実力に更に磨きをかけるが、79年にワーナーとの契約が切れて以降は、80年代に病気を患い表舞台から遠ざかる状態が続く。晩年には再びテレビ出演を徐々に再開していたが、往年のスタイルの良さは投薬治療の影響により失われ、張りのある歌声も衰えを隠しきれない状態になるなど、往年を知る視聴者の多くに衝撃を与えた。それでも尚、完全復帰に向けての意欲を見せ、再始動に向けての準備を始めていた最中の2004年、56歳の若さで死去した。 
 ※まだ海外旅行が夢のまた夢ともいわれていた60年代よりアメリカに単身で渡り、幾多の苦労と努力によってエンタテイメントの本場で一定の実績を残し、ザ・ピーナッツらと共に国内アーティストの海外進出の機運を高めた歌手として、近年では大西ユカリを初めとして新進気鋭のアーティストたちによって、彼女の功績が再評価されつつある。
・あの鐘を鳴らすのはあなた 和田アキ子
 詞:阿久 悠 曲:森田公一 R:1972/03/25 HC:57位
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞最優秀歌唱賞受賞曲
 ◆第42回・第45回・第50回・第55回・第58回(1991年・1994年・1999年・2004年・2007年)NHK紅白歌合戦出場曲(15回<紅組トリ>・18回・23回<紅組トリ>・28回・31回)
 ※現在では和田アキ子の歌手としての代表作として広く知られているが、意外にも発売当初はオリコン最高位は53位、売上枚数は4万枚程度とあまりヒットしなかった。
 ※紅白では通算5回披露しているが、発売された1972年の紅白歌合戦ではこの曲ではなく、この年の紅白放送当時最新の彼女のオリジナルシングル曲であった「孤独」(72年9月発売)を披露している。これは同曲の歌詞がベトナム戦争反対のメッセージを含んだものであり、当時の紅白では番組の趣旨を考慮して、政治的メッセージのある曲目を避ける方向で出場歌手の選曲が行われていたことによるものであると解されている。

<1972年3月20日(第177回)>
許されない愛 沢田研二
 詞:山上路夫 曲:加瀬邦彦 R:1972/03/10 HC:4位
 ◆年間チャート(72年)27位(35.2万枚)
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞歌唱賞受賞曲
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞優秀賞受賞曲
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(初)
・花のある坂道 大石悟郎(吾朗)
 詞:阿久 悠 曲:都倉俊一 R:1972/01/20
・土に還るまで 由紀さおり
 詞:山川啓介 曲:いずみたく R:1972/03/-

<1972年3月27日(第178回)>
・柔の道 水前寺清子 R:1972/02/-
 ※日本テレビ系ドラマ「黒帯風雲録 柔」主題歌
・フレンズ 平山三紀(みき)
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/03/10 HC:36位
・黄色いシャツ 浜村美智子
 詞:孫 夕友/黒沢東男<訳> 曲:孫 夕友 R:1972/02/05
 ※「バナナ・ボート」の日本語カバー盤のヒットで知られる「カリプソの女王」浜村美智子の歌手復帰作。元々は韓国の歌謡曲であり、韓国人歌手・李成愛(イ・ソンエ)もこの曲を持ち歌としていることで知られている(因みに李成愛盤の日本語訳詞は竜崎孝路が担当)。
・朝の恋人 本郷直樹
 詞:阿久 悠 曲:中村泰士 R:1972/03/25
・はぐれ鳥 千葉紘子
 詞:安井かずみ 曲:宮川 泰 R:1972/-/-<詳細求む>

<1972年4月3日(第179回)>
・ふたりは若かった 尾崎紀世彦
 詞:阿久 悠 曲:筒美京平 R:1972/03/25 HC:11位
 ◆第1回(1972年)東京音楽祭・世界大会 銀賞受賞曲
恋の追跡(ラブ・チェイス) 欧陽菲菲
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/04/05 HC:5位
 ◆年間チャート(72年)36位(28.9万枚)
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞優秀賞受賞曲
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(初) 
・夜が明けて 坂本スミ子
 詞:なかにし礼 曲:筒美京平 R:1971/10/21 HC:14位

<1972年4月10日(第180回)>
・お別れしましょう 朝丘雪路
 詞:なかにし礼 曲:筒美京平 R:1972/03/21 HC:21位
・愛すれど切なく 布施 明
 詞:山上路夫 曲:平尾昌晃 R:1972/05/10 HC:25位

<1972年4月17日(第181回)>
・悲しみの日曜日 野口五郎
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/04/01 HC:19位
・トマトの家 ヒデとロザンナ
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/04/10 HC:48位
この愛に生きて 内山田洋とクールファイブ 
 詞:阿久 悠 曲:彩木雅夫 R:1972/03/15 HC:7位
 ◆年間チャート(72年)33位(31.1万枚)
 ◆第5回(1972年)全日本有線放送大賞(夜のレコード大賞)受賞曲(※尚、1971~1976年までは「大賞」という呼称ではなく「金賞」の呼称が使用されている)
・嵐の夜 にしきのあきら
 詞・曲:浜口庫之助 R:1972/04/21 HC:19位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(3回)

<1972年4月24日(第182回)>
・情熱の季節 安倍律子(里葎子)
 詞:阿久 悠 曲:(不明)<情報求む> R:1972/04/10
・別れの讃美歌 奥村チヨ
 詞:千家和也 曲:浜 圭介 R:1972/04/25 HC:44位
・回転木馬 牧葉ユミ
 詞:片桐和子 曲:The Ventures(Bob Bogle/Don Wilson) R:1972/06/01 HC:48位
 ※山口百恵が「スター誕生!」(日本テレビ系)の予選で歌唱した作品として知られている。 
 ※<牧葉ユミ>71年7月、元フォーク・クルセターズの北山修・加等和彦の作詞・作曲コンビによるEP「冒険」でデビュー。ボーイッシュな風貌とはつらつした歌声で強いインパクトを残し、その後、「見知らぬ世界」「回転木馬」「悪魔か天使か」などのシングルを発表。その後演歌路線に転向するが振るわず、76年頃に歌手業を引退した。自身のサイン会にたまたまファンの一人として来ていた相本久美子をその場でスカウトし、芸能界デビューの道筋を作った人物としても知られている。
瀬戸の花嫁 小柳ルミ子
 詞:山上路夫 曲:平尾昌晃 R:1972/04/10 
 HC:1位(1972/05/15-06/05)
 ◆年間チャート(72年)2位(69.4万枚)
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞歌唱賞受賞曲
 ◆第3回(1972年)日本歌謡大賞受賞曲
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞優秀賞受賞曲
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)

【司会】前田武彦・芳村真理

(参考)この頃の主な出来事
・03/- モスバーガー1号店、東京・板橋区に開店。
・03/13 スモン調査研究協議会、スモン病の発症原因につきキノホルム剤の服用によるものとの結論を出す。
・03/15 新大阪~岡山間を1時間で結ぶ山陽新幹線が開業。
・03/20 富士山が春嵐の影響で猛吹雪と豪雨に見舞われ、遭難事故が多発。死者20人、行方不明5人。21日には同じく春嵐の影響で日本海で海難事故が多発。
・03/21 高松宮古墳で極彩色の壁画が発見される。日本の考古学史上稀に見る大発見として話題騒然。文化庁は早急に壁画の研究・保存作業に着手(1974年4月に同壁画は国宝の指定を受ける)。
・04/01 札幌・川崎・福岡の3市が政令指定都市に。
・04/04 沖縄密約電報を不法に持ち出したとして、警視庁、外務審議官付女性事務官と西山太吉・毎日新聞記者を国家公務員法違反の被疑で逮捕。後に西山記者が女性事務官との不倫関係に乗じて機密情報を入手していたことが発覚するも、西山側は「報道の自由」を楯に機密情報入手の正当性を主張。報道の自由の限界につき論議が起きる(西山事件)。
・04/16 ノーベル文学賞受賞作家、川端康成が神奈川・逗子市でガス自殺。72歳。
・04/23 大手私鉄の各労働組合が24時間ストを実施(交通ゼネスト)。
・04/- 1月の読売新聞に続き、朝日新聞・共同通信社・NHKが北朝鮮の金日成主席と会見。