伝説の歌番組・夜のヒットスタジオを語る

伝説の音楽番組「夜のヒットスタジオ」の22年間の足跡を通じて、日本の歌謡界が最も輝いていた時代を振り返ります。

【改訂版】歌謡曲黄金時代と夜のヒットスタジオ-曲目リスト(17) 1971年7~8月

2008-04-02 | 夜ヒット/曲目(改訂・増補版) 71~72年
<註>
 ・下記表記の「R」は当該曲目のレコード(CD)発売日「HC」は当該曲目のオリコンチャートでの最高位を表しています。
・また、曲目の部分の記載につき、オリコンチャート1位獲得曲については、同じく2~10位にランクインされた曲についてはの背景色にしてあります。
 ・各曲目につき、放送回順に記載していますが、必ずしもその放送回がその曲目が初めてヒットスタジオで歌われた(演奏された)回であるわけではないので、この点にご留意頂いた上でご覧下さい。
 ・ また、1970年代前半までについては映像資料等が乏しいため、レコード発売日と各歌手の出演日との兼ね合い、何らかのタイアップ曲として発売されたもの については、スポンサーや他局番組との競合の有無、その他種々の点を考慮の上、その放送回に披露されたことがほぼ間違いないであろうと「推定」されるもの についてのみ記載をしております。発売日等で間違いがございましたらご一報下さい。

<1971年7月5日(第140回)>
・大都会のやさくれ女 研ナオコ
 詞:坂口宗一郎 曲:中山大全 R:1971/04/01
・さよなら 倍賞美津子 R:1971/06/05
・新盛り場ブルース 里見洋と一番星
 詞:阿久 悠 曲:城 美好 R:1971/06/-
・自由に歩いて愛して PYG
 詞:安井かずみ 曲:井上尭之 R:1971/07/21 HC:24位
天使になれない 和田アキ子
 詞:阿久 悠 曲:都倉俊一 R:1971/06/05 HC:8位
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)

<1971年7月12日(第141回)>
・陽のあたる窓辺 梓みちよ R:1971/05/-
・赤い太陽 望月 浩 R:1971/05/-
・未練の女 日吉ミミ
 詞:橋本 淳 曲:吉田 正 R:1971/05/05
・されどわが愛は死なず 浅丘ルリ子
 詞:なかにし礼 曲:川口 真 R:1971/07/-
・星のメルヘン ダーク・ダックス
 詞:明城照彌 曲:敏 トシ R:1971/07/01
・愛があれば 三田 明 
 詞:佐伯孝夫 曲:曽根幸明 R:1971/07/-
・男のこころ 由紀さおり
 詞:山上路夫 曲:Francis Lai R:1971/07/05 HC:80位
 ※「ある愛の詩」「男と女」など数多くの映画音楽を手掛けたフランスの作曲家、フランシス・レイが作曲を担当。

<1971年7月19日(第142回)>
・涙のおもかげ 鶴岡雅義と東京ロマンチカ
 詞:松坂直美 曲:鶴岡雅義 R:1971/03/25
 ※「君は人妻」両A面。
・ちょっと淋しいの 野村真樹
 詞:山口洋子 曲:さの秀祐 R:1971/05/15 HC:35位
・愛のカフェテラス 辺見マリ
 詞:山口あかり 曲:平尾昌晃 R:1971/08/-
真夏の出来事 平山三紀(みき)
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1971/05/25 HC:5位
 ◆年間チャート(71年)37位(27.9万枚)
 ◆第13回(1971年)日本レコード大賞作曲賞受賞曲
 ※銀座の音楽喫茶「メイツ」で「メイツ・ガール」の一人としてステージに立っていたところを日本コロムビアのプロデューサーがスカウト。70年11月、「ビューティフル・ヨコハマ」でデビュー。当初はB面の予定で製作されたこの曲の評判がよく急遽AB面を入替えてセカンドシングルとして発売したところ、に累計50万枚を売り上げるヒットとなり、一躍人気歌手の仲間入りを果たす。南沙織のデビュー作「17才」と並び、その後ポップス路線へと変化してゆく筒美メロディーの一つの分岐点となった作品でもある。
 ※1977年に元「バンバン」のばんばひろふみと結婚後、ライブハウスでのコンサート活動を中心として京都を拠点として音楽活動を継続。80年代には既に廃盤となっていた同曲や「ノアの箱舟」「真夜中のエンジェル・ベイビー」など彼女の結婚前にリリースされたシングル曲が若年層でコアな人気を博し、「廃盤の女王」なる異名を取った。

<1971年7月26日(第143回)>
・恋する女に悔いはない 千葉紘子
 詞:阿久 悠 曲:すぎやまこういち R:1971/07/-
・生きてるって素晴らしい 佐良直美
 詞・曲:浜口庫之助 R:1971/07/05
・川の流れのように 奥村チヨ
 詞:橋本 淳 曲:中村泰士 R:1971/08/05 HC:41位
 ※美空ひばりの「川の流れのように」とは同名異曲。
・ジプシー女 森本和子
 詞:久仁京介 曲:城二三八 R:1971/05/-
・ああ男なら男なら 水前寺清子
 詞:星野哲郎 曲:安藤実親 R:1971/07/25
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(7回)

<1971年8月2日(第144回)>
・旅立つ朝 江利チエミ
 詞:保富康午 曲:村井邦彦 R:1971/05/-
・明日をめざして 伊東ゆかり
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1971/07/10
・恋の五ヶ条 ザ・シュークリーム
 詞:阿久 悠 曲:鈴木邦彦 R:1971/07/-
・二人だけの約束 紀比呂子
 詞:悠木圭子 曲:(不明<情報求む>) R:1971/07/-
・恋する者たちよ ピーター
 詞:なかにし礼 曲:宮川 泰 R:1971/08/-
・女の捨てぜりふ 佐川満男
 詞:尾中美千絵 曲:平尾昌晃 R:1971/08/-
・涙 雪村いづみ
 詞:藤田敏雄 曲:中村八大 R:1971/02/-
 ◆第1回(1970年)東京国際歌謡音楽祭(世界歌謡祭)歌唱グランプリ受賞曲
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(9回)
 ※1970年、4年間滞在していたアメリカから日本に帰国し、国内での音楽活動を再開した雪村に再びスポットライトが当る契機を作った作品。この曲における他を圧倒する歌唱でこの年制定された世界歌謡祭で歌唱グランプリを受賞し、歌手としての彼女の再評価につながり、以後、70年代半ばには細野晴臣ら当時新進気鋭のクリエーターらによるプロデュースチーム「キャラメル・ママ」と組んでアルバム製作・コンサートを展開するなど意欲的な活動を展開する。

<1971年8月9日(第145回)>
・私が生まれて育ったところ 野路由紀子
 詞・曲:聖川 湧 R:1971/04/05 HC:32位
・土曜日の午後は悲しくて 別所夏子 R:1971/05/-
・天使は汽車でやってくる 九重佑三子
 詞:ちあき哲也 曲:宇崎竜童 R:1971/07/05
・可愛い女 敏いとうとハッピー&ブルー 
 詞:なかにし礼 曲:鈴木邦彦 R:1971/07/-
 ※ハッピー&ブルーのデビューシングル。この当時はまだ、森本英世はナベプロに所属しソロ歌手として活動しており、同グループには参加していない(73年にナベプロを退社し、同グループのボーカルに起用された)。
さよならをもう一度 尾崎紀世彦 
 詞:阿久 悠 曲:川口 真 R:1971/07/25 HC:2位
 ◆年間チャート(71年)14位(41.0万枚)
おもいでの長崎 いしだあゆみ
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1971/08/25 HC:10位

<1971年8月16日(第146回)>
・この際カアちゃんと別れよう ハナ肇とクレイジーキャッツ
 詞:青島幸男/上野玲児 曲:萩原哲晶 R:1971/08/05
・港の別れ唄 内山田洋とクールファイブ
 詞:有馬三恵子 曲:内山田洋 R:1971/07/25 HC:11位
 ※ クールファイブは当初、この年の第22回紅白歌合戦にも同曲で出場する予定となっていたが、ボーカルの前川清が急病のため急遽出場を辞退。当時前川の妻で あった藤圭子が自身の持ち歌を歌った後に、前川以外のクールファイブのメンバーをコーラスに従え同曲を前川に代わって歌唱するというシーンが設けられた。
 鶴田浩二
 詞:藤田まさと 曲:吉田 正 R:1971/07/05 HC:9位
 ◆年間チャート(71年)47位(23.5万枚)
・掠奪 西郷輝彦
 詞:阿久 悠 曲:都倉俊一 R:1971/07/10
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(8回)

<1971年8月23日(第147回)>
・ひとりの旅 あおい輝彦
 詞:山田太一 曲:木下忠司 R:1971/07/-
・涙の誓い 和田アキ子
 詞:なかにし礼 曲:川口 真 R:1971/09/05 HC:46位
・情熱の海 中村晃子
 詞:橋本 淳 曲:高田 弘 R:1971/06/01
・おんなの時間 スーザン・ノザキ
 詞:安井かずみ 曲:鈴木邦彦 R:1971/08/-
・オー・シャンゼリゼ(Les Chamos-Elysees) ダニエル・ビダル
 詞:M.Wishaw/安井かずみ<訳> 曲:M.A.Dieghan/高田 弘<編>
 R:1971/07/01 HC:78位
 ※ ダニエル・ビダルは1969年、元ザ・タイガースの加橋かつみと作曲・編曲家の川口真の誘いを受け、「天使のらくがき」(仏題:Aime ceux qui t'aiment<但しフランスではレコード盤は発売されず)で日本でデビュー。以後、70年代初頭を中心に日本を主な拠点としてタレント・歌手活 動を展開。1970年11月に発売した「ピノキオ」は、オリコン週間チャートで最高位20位のヒットとなった。
 ※「オー・シャンゼリゼ」は日本人歌手の盤では越路吹雪のものが有名で、越路盤の訳詞は多くの訳詞・作詞を手掛ける傍ら、越路のマネージャー業を30年近く務めてきた岩谷時子が担当している。

<1971年8月30日(第148回)>
・太陽のかけら 美樹克彦
 詞:阿久 悠 曲:(不明)<情報求む> R:1971/07/- HC:28位
・いもうと ジ・アーズ R:1971/08/-
・愛の巡礼 藤 圭子
 詞:浅木じゅん 曲:石坂まさを R:1971/07/05 HC:44位
・放浪 はずみみえ R:1971/07/-
・大演歌 冠 二郎
 詞:四条宏美 曲:猪俣公章 R:1971/07/-
お祭りの夜 小柳ルミ子
 詞:安井かずみ 曲:平尾昌晃 R:1971/09/10 HC:2位
 ◆年間チャート(71年)42位(24.7万枚)

【司会】前田武彦・芳村真理

(参考)この頃の主な出来事
・07/01 内閣公害対策本部などを母体として、環境保全・公害防止・自然保護を司る新たな中央省庁として環境庁(現・環境省)が発足。
・07/02 東亜国内航空(現・日本エアシステム)のYS-11型機が北海道・函館の横津岳に衝突する事故発生。乗員乗客68人全員死亡の大惨事に(ばんだい号墜落事故)。
・07/06 世界的なトランペット奏者、ルイ・アームストロング死去。71歳。
・07/12 「裸の大将」との異名を取る画家・山下清が死去。49歳。
・07/17 阪神タイガースの江夏豊投手(当時)、プロ野球オールスター戦で9イニング連続奪三振の記録達成。
・07/17 登山家の今井通子、グランド・ジョラス北壁登頂に成功。女性登山家としては世界初の3大北壁征服を達成。
・07/20 マクドナルドの日本での第1号店が東京・銀座に開店。
・07/30 航空自衛隊・F-86戦闘機と全日空・ボーイング727型機が岩手県雫石町上空で衝突。旅客機の乗員乗客162人全員死亡(全日空機雫石衝突事故)。
・08/01 活動写真の弁士に始まり、戦後はラジオ・テレビ番組の朗読・司会者や映画俳優として幅広く活躍した元祖「マルチタレント」徳川夢声が死去。77歳。
・08/06 佐藤栄作首相、現職の総理大臣として初めて広島での平和祈念式典に出席。
・08/15  アメリカ政府、金とドルの一時交換停止などのドル防衛措置を発表。翌日以降、世界中の外国為替市場・証券取引所ではドル売りが殺到、パニック状態に陥る (ドル・ショック)。28日、これ以上の固定相場制の維持は困難として、「円」は暫定的ながら変動相場制に移行。これにより1ドル=360円の時代は終焉 を迎える。

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1 コメント

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Unknown (もとまろ)
2022-08-15 16:47:25
1971年8月30日放送分より、美樹克彦さんの「太陽のかけら」。作曲は川口真先生です。

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