リカコの、これは「ゴミのようなブログ」か「ブログのようなゴミ」か

今までの人生は挫折つづきでサボテンのぴょん太さんもベランダで干からびているけど、最近ようやく自分を肯定できてきてるかも…

犯人はまだ昭和にいる

2019-05-27 13:00:40 | 日記
今年の私の一大プロジェクトが、


平成が終わるまでに『ロクヨン』を読み終える!!

というものだったんですが、もうね、ロクヨン、読みづらいったらないんです。

盆暮れ正月、ゴールデンウィークの度に手にとっては最初の80ページくらいで挫折することを3年ほど繰り返し、今年に入り、「もう後がないぞ!」と10回目くらいの再チャレンジをしてたんですよ、職場の休憩室でヒルナンデスとか流れてる騒々しい所で!

話は面白いんです。映画をちゃんと観ましたんで、佐藤浩市と瑛太の顔を思い浮かべながら、登場人物が多すぎるところも難なくクリアしてたんです。

…なのに、なんなんですかこの読みづらさは!?

もともと『半落ち』を死ぬ思いでようやっと読み終えて、そのあと『クライマーズ・ハイ』と『ルパンの消息』を立て続けに挫折し、あーもう横山秀夫は読めません!読みません!と苦手意識全開だったにもかかわらず、佐藤浩市が好きだという理由だけで本を買っちゃって、はっきり言って読んでて苦痛でした。

なんなんだろう、優柔不断でいつもぶつぶつ独り言ばかり言ってるおじさんをパソコンの前に座らせたら、自分の思考を一言一句すべて文字にしちゃいましたよ的な、ダラダラ長いだけのモノローグなんです。

あ、あとそのおじさん、人事好きなの(笑)
男の人って、人事の話でめちゃくちゃ盛り上がりますよね。もうその話はいいから、仕事して!って思ってるのに、ずーっと話してる。

この横山秀夫って人、元新聞記者なんだって。

『半落ち』を読んで苦しかった時から、私にとって横山秀夫とは「新聞記者の書く日本語を読めない自分って、どれだけダメなんだろう…」という自己嫌悪のタネだったんです。




で、話は戻るけど、正月明けから『ロクヨン』読みが遅々として進まないよぉ、ヒルナンデスの誘惑に勝てないよぉ…って悩んでいた3月下旬に、塩田武士の『罪の声』という本に出会ってしまったのです。
かたや『ロクヨン』は、6日間しかなかった昭和64年に起きた未解決の少女誘拐殺人事件で、かたや『罪の声』はグリコ森永事件のお話。
もう、周囲では「新しい元号は令和なんだって~」なんて話が飛び交っている時に、私はどっぷり昭和に浸かっていました。



『罪の声』、マジやばかった。
私の中には、あの不気味なキツネ目の男の似顔絵と「グリコのお菓子は食べちゃダメ!」という強迫観念しか残ってなかったけれど、あー実はこういう事件だったんだ、毒入り菓子事件だけじゃなかったんだ…ととても勉強になりました。

その直後に読んだ他の小説でもグリ森事件が引き合いに出されていたりして、『罪の声』をもう一度読み直したい誘惑と闘いながら、なんとかゴールデンウイーク前に『ロクヨン』を読破しました。







そして、いまは塩田武士つながりで『盤上のアルファ』を読んでいます。

これは、将棋のプロ棋士を目指す人の話。私は将棋なんて全然わからないけど、振り飛車とか穴熊とか、専門用語が出てくるたびにWikipediaで調べるくらい読んでいて面白いです。『罪の声』も『盤上…』も確実に自分にとっての特別な一冊になりつつあります。

以上、平成~令和の元号またぎを私はこんなふうに過ごしていました。