リカコの、これは「ゴミのようなブログ」か「ブログのようなゴミ」か

今までの人生は挫折つづきでサボテンのぴょん太さんもベランダで干からびているけど、最近ようやく自分を肯定できてきてるかも…

だるいだるいだるいだるい体操

2009-09-25 23:56:00 | 日記
アルファビクス、というものをやってみた。

アルファは寝そうなときに出ている脳波(アルファ波)のこと。
ビクスはエアロビクスのビクス。
呼吸法とストレッチ体操でリラックスしましょう、というビクスなのだ。

1時間の体験コースのうち、20分くらいはあぐらをかいたままインストラクターのお話を聞いていて、ストレッチはしなかったような気がする。

5本足ソックスのすすめとか、
昼に活動して夜休むという生活リズムの大切さとか、
効果的な水分補給のし方とか、
ものの食べ方とか。

水分を体に巡らせるためには、運動の前と最中に少しずつ飲むのがもっとも効果的なんだとか。
私みたいに、終わった後に「おー、カラカラだぜ」なんてがぶ飲みするのは、すべてむくみ冷えになってしまうんだって。
めちゃくちゃ身に覚えがあって納得してしまった。
しっかり体中を巡った水分は、老廃物をからめとって朝起きてするような濃ーい尿になって排出されるんだって。
味のしないものを好きでもないのにわざわざ飲むんだから、せっかくだから体のためになるように摂取しよう、これから。


正味30分くらいのストレッチ体操は、1分間60拍くらいのゆっくりした音楽に合わせて呼吸しながらゆっくりゆっくり行って、ひとつひとつの動作のたびに指先足先がジーンとしびれていくような気持ちよさだった。

そして10分間のお昼寝…じゃなく瞑想タイム。
ヨガのDVDなんかやってると、この10分くらいの瞑想がワタシ的にかなり危険で、気がつくと次の日の朝になってたりして、カレに「また麻原彰光みたいなDVD見ながら寝て、洗脳されてない?」と呆れられたりするのだ。

うぅっ。寝てしまわないようにしなくてはっ!
と頭の中のどこかが少し緊張したままお昼寝する。



30分しか運動してなかったのにとんでもない疲労感だ。
歩いて帰るのも夢心地みたいにあんまり記憶がないし、家に着いて夕飯作らなくちゃ…と思うのに体が全然動かない。
鍼治療をしたとき体がこんなふうになったっけ。

ということは、寝て起きたらシャキーン!となるのだろうか。

ブービートラップ 小渕優子

2009-09-24 16:34:43 | 日記
久しぶりにイヤな夢をみて、ヘンな汗で布団をじっとりと濡らして目が覚めた。

大学の頃の夢で、千昌夫ボクロのあるH子さんという女の子と、弟と、ピヨ(留学先で知り合った子)と、ゼミの教授が出てきた。

H子さんは教授にかわいがられていた優等生で、ゼミのアイドル的存在だったし、弟は私と違ってとてもレベルの高い国立大に入ってそのあと官僚になり、数年前にヘンな女につかまってぼろぼろに没落していくまでは我が家の期待の星だった。ピヨも、職業こそ幾分パッとしないかもしれないけど、自分の目標がしっかり定まっていてそれに向かって突き進む、とても充実した人生をおくっている人だ。

そんな3人が、かつて何の目標も見いだせなくて「こんな大学入っちゃってさー」みたいに行き詰まっていじけてる学生時代の私の前に入れ替わり立ち替わり現れては、自分がいかに人生を謳歌してるかを見せつけていく。(もちろん弟は憎たらしいことに全盛期の頃の姿で現れる。ここ5年くらいは会ってないしどこにいるかもわかんないので姿を想像できないんだけどね)

で、私も自分のやらなくちゃいけないことをしなくちゃと一生懸命ゼミのレポートを書いて提出するんだけど、あとで教授室に取りに行くと、びっしりと朱で直された他のゼミ生のレポートの山には私のはなく、デスクの脇に除けられたそれは柿ピーやいかくんの皿代わりになってたらしく、大きな油染みができあがってる。


私って、こんなトコで何やってんだろう。自分はここにいてもなんの意味もない。
大学時代ずっと抱いていたその思いがよみがえってきて、夢なのに本気でつらかった。

なんで今さらこんな夢をみちゃったんだろう…と思い返していたら、昨日「来月おばあちゃんの誕生日だねぇ」なんてカレと話し、一昨日の会話には小渕優子の話題が出ていたことを思い出した。
祖母は、私が社会の役に立たない文学なんかを大学で勉強していることにものすごく不満で、よく小渕優子さんを引き合いに出して(ちょうどその頃に小渕首相が死んで優子さんが留学先から帰ってきて後を継いだというニュースをやってた)顔を合わす度に私を責め立ててたよね。

いま自分が抱えているうつ要因(不安とか自信のなさとか自分だけ取り残されていく感とか)を祖母のせいにする気はないけど、未だに私がそれを引きずってるなんてこと、おばあちゃんは知らないだろうな。


劣等感って、しばらく忘れていてもよみがえって自分を打ちのめしていくんだね。どうやってつきあっていけばいいんだろう。

ウメ子が死んだ

2009-09-21 12:03:06 | 日記
今日小田原城に行ったら、ゾウのウメ子が死んで花がたくさん供えられていた。

17日の朝死んでいたそうだ。


ウメ子は高齢のために午前中しか飼育小屋の外に出てこないから、休日に早起きして外を歩くウメ子を見て、そのあといろんな用事を済ませて…と、私にとって有意義な休日を過ごすキーポイントになっていたのがウメ子だった。
(って、この6年間で外にいるウメ子を見れたのは5回くらいだけど)


ウメ子がいなくなって動物園がなくなってしまったら、もう小田原城に行くことはなくなるだろうなぁ。

ゾウ舎と一緒に最後まで残っているサル山では、いつもさつまいもとニンジンがばらまかれているのに、今日は食べ物ひとつなくきれいに掃き清められていて、サルもひとところに抱き合ってじっと座っている。いちばん大きいサルだけが金網にしがみついて暴れていた。
まさかこのサルたち、エサを与えられずに餓死させられるんじゃないだろうか。と心配になってしまった。

近況9 こんなところまで

2009-09-20 10:14:05 | 日記
乾物屋の片隅で、弟のお嫁さんの実家(徳島)でつくっている半田そうめんが売られているのを発見しました。
結構手広くやってたんですね…やぎゅう製麺

ひやむぎやうどんのように太い麺だけど、半田麺だけは「そうめん」を名乗ることが許されているのだそうです。
身内を褒めるのはあまりいい嗜みではないかもしれないけれど、もっちりしてコシがあってホント美味しいです。たまに揖保の糸なんか食べると物足りないです。

ま、べつに、普通にうどんを食べりゃいいだろって話ですが。


京都の乾物屋でやぎゅう製麺と邂逅したことで、お嫁さんの誕生日を思い出して「うわぁ何か買わなくちゃ…」という強迫観念に取りつかれる羽目になりました。
でも、京都でよかった。イナカに戻っちゃったら、それこそ何をあげたら喜んでもらえるかなんて思いつかないし。

近況8 京都のおみやげ

2009-09-19 08:39:39 | 日記
四条烏丸という交差点から1本外れた錦通りという道は京都の人たちが日々利用するすさまじく長い商店街があり、おみやげ屋もたくさんあり、ここを5往復くらいして私はいろんなものを買った。
…でも、京都駅のお土産屋にこんなものは全部揃っていた。…。

PART1 京都といったら七味。

・ぢんとら 京職人の手技 七味(中辛)
・祇園味幸 京都が誇る絶品 秘技 祇園七味
・一休堂 京一味と京七味
・フツーに150円で買った鷹の爪

ぢんとらによると、七味唐辛子は瓶を開封した瞬間からどんどん香りと辛さが逃げていくので冷凍庫保存しなさい、とのことだ。
そんなわけで、まず豚汁に一振りしようと思って瓶を開けたら、密封シールがついているものと思いきや、薄い紙がぴらっと挟まっていただけ。これじゃ開封もなにもないじゃないですか。

でも、今まで自分が買ってた七味はナンダッタンダ?というほどのいい香り。
七味って本当に海苔とか山椒とかも入っていたんですね!と再確認できた。
これを機に、七味は高いものを買うことにします。


PART2 精進料理の美味しさに目覚めたので、大豆加工品とか。


◆藤野豆腐店
 ・かぼちゃがんも
 ・絹厚揚げ
 ・北野天神のお揚
 ・北野天神の絹豆腐
◆打田豆腐店
 ・あげ
 ・絹厚揚げ
◆久在屋(きゅうざや)
 ・おぼろどうふ
◆夢小路
 ・ごまどうふ
◆藤清
 ・山里の味 田舎こんにゃく

お寺の食事が質素ながらもとても美味しかったのに驚いて、これはやはり食材が良いからに他ならない!と思って、重いなま物をたくさん買いました。
持ち帰るのが大変でした、ふう。
揚げの油が染み出てきちゃったりとかしたし…。

京あげとがんもどきは速攻冷凍(笑)。
買って4時間常温で放置しながら帰ってきたという事情があり、しばらく豆腐三昧の食生活を送りました。薬味を山ほど載せたり、きのこたっぷりのあんを作ってかけてみたり、つぶしてカボチャサラダと和えてみたり、グラタンにのせてみたり。
リッチな食生活でした。

京揚げは、私がいつも買ってるカスカスの5枚入り105円なんかの揚げとは違ってぶ厚いのがとても印象的でした。
普門軒の和尚さんのおすすめは「北野天神の揚げ」だそうです。
あと、こんにゃくを豚汁に入れてみましたが、コリコリといい歯ごたえしてたのが心に残りました。


PART3 これって京みやげじゃないじゃん。


◆近江の館
 ・巨峰の郷 大粒ほしぶどう450g
 ・十五穀米 700g 

滋賀の自然食品のお店があり、おじちゃんがとても丁寧に商品説明をしてくれたので、買った。
この他にも、おからクラッカーとかかぼちゃぼうろとか、お菓子系もたくさん薦めてくれたけど、食べ始めたら止まらないからなぁ。
レーズンは、実は2週間くらい前から買わなきゃ買わなきゃと思っていて、とにかくカボチャサラダにレーズンを入れたくてたまらなかったので、450gで500円は安い!と思って買った。
カボチャサラダも食べてるけど、テレビ見ながらつまんでいたら無くなってしまいましたよ…。

雑穀米はテレビでよくCMをやってる「やずやの十六雑穀」のサンプルをもらって食べたところとても美味しかったので、やずやの高いやつじゃなくて何かないかなぁ…と食べ比べをしていたところだったので買いました。これに入っている黒米と赤米がもち米で、これがちょっと入るだけでご飯がもっちもちに炊けるんですよね。
カレが白飯しか食べない派なので、ひとりで楽しむことにします。


PART4 高かったけど大量に買い占める


和三盆糖をつかった打ち菓子をそれこそ半年分くらい買いましたヮ。
七味唐辛子なんてなんとも思わなくなるくらい高かった…。
けど、イナカの百貨店では和三盆なんてなかなか見つからないのです。
これでしばらくは甘いものには困らないはず…と思いきや、さっそく1箱7分で食べ尽くしてしまいました。どうしよう(涙)…。

170万円が200万になる話

2009-09-17 13:42:44 | 日記
閑話休題で、直近の出来事を。

京都のおみやげを携えて実家に帰った。



中学校教員だった父は毎年修学旅行で京都に出張していたので
(しかも年2回。1回は本番で、もう1回は下見という名目。毎年行くのに下見っていったい何事?この出張旅費ってゼーキンだし…)、
うちにはいつでも八橋があって私も食い飽きていた。ちりめん細工の小物とかポーチとかも毎年もらってたし。

だからおよそおみやげらしくない物を買おうと思って、デパ地下で見かけたマールブランシュという洋菓子屋のクッキーを買った。

5枚入りで700円。高っ。
でももらい物や土産物であふれかえってる本家の老人世帯なんかに量の多い物を持って行ったって迷惑なだけ。一瞬で食べきって、忘れ去ってくれればそれでよろしい。



実家に帰ったのは、5年前に死んだ祖父が私の名前で積み立てていた定期預金が今ごろ出てきて、最近その信用金庫が潰れそうで公的資金を注入してもたちゆかなくて支店がばたばたと閉鎖していくらしくて取付騒ぎが起きているらしく、支店がなくなる前に解約しようョ、ということになったからだ。

資産分散だかなんだか知らないけど、あちこちに勝手に貯金をつくって、通帳もハンコもどこかになくしてしまい整理しないまま死んでしまうなんて、迷惑以外の何でもないと思う。

「定期預金が満期になりました」なんて通知が届いて初めて遺族はそのお金の存在を知るわけだけど、解約したってすぐそのお金を使えるわけではなく、法定遺産相続人(妻と子ども)全員の印鑑証明と同意書をかき集めてきてようやくお金を分けることができるんだけど、そんな手間をかけさせておいて20万とか30万とか、そんな細々とした貯金ばっか。

そんなことを、祖母と父と弟妹たちはもう10回くらい繰り返している。


なんてささやかなんだろう。


「何言ってるの。ちゃんとお金を遺してくれて、ありがたいんだよ」とか親は言うけど、なんの趣味も持たない守銭奴で、妻や子どもたちに金をかけず結局そっぽ向かれていた祖父の老後が幸せなものだったとは私には思えないし、死んでからちょっとばかり感謝されるよりは、生きているうちにお金を有効につかうべきじゃなかったのか。

子どもや孫のために、とか言ったってサ、私みたいな感謝することを知らないヒトデナシ孫がうようよいるでしょう、うちの一族には。


話を戻すけど、今回の定期預金は私の名義で積み立てられていたので、法定遺産相続人がどうこういうメンドクサイ手続きはナシで、信用金庫が倒産する前に解約できればすべて私のお金だ。
そのために苗字が変わったことを証明できる戸籍抄本を取ってこなきゃならなくて、私の戸籍はカレの実家にあるので昨日言われて今日帰るなんて状況下では準備できず、何もないよりはと市役所に行って住民票をもらってきた。

市役所駅前出張所のおばちゃんたちは朝早くから暇だったらしく、うるさく「戸籍じゃないとだめよ」とか「郵送で申請できるんだから手間を惜しんでちゃダメよ」「貯金ってなんの?どこの銀行?保険とかじゃないの?」「ハンコ持ったの?免許証は?住民票だけじゃ充分じゃないわよ」とかうんざりするほど世話を焼かれて電車にも乗り遅れたりして、心の通うおつきあいもいいですけど、住民票の使い途なんて市役所の人が関知することじゃないんだからもうちょっと事務的にパッパッとやってくれませんかねぇ…とイイカゲン嫌になりながら「次の電車何十分後だろう…涙」と駅に向かった。

そして今朝、父がその信用金庫に連れていってくれ、閉鎖前の取付騒ぎとは言っても9:01のイナカの支店には3人くらいしか客は来ておらず、30分くらいで解約できて130万ほどのお金が戻ってきた。


父はこのお金を私の子どもの学資保険にあてるのだという。

っていうか、子どもができなきゃ私にくれる気はないらしい(笑)

170万掛け金を払うと、20年後には200万になるのだと父は自慢してたけど、元手170万あって20年かかって30万円しか増やせない(つまり1年あたり15000円の利子)って、なんちゅう不景気な投資ですか。

情報過疎地に暮らす世間知らずのおじいちゃんにはこれが精一杯なんだろうなぁ。

近況7 めちゃめちゃ食ってやるぜ の京都散策

2009-09-16 23:14:10 | 日記
京都はバス網がとても発達していて、今までの人生において日常的にバスを利用したことがなくて極力バスを避けて生きてきたた私は大いに戸惑ってしまった。


そもそも、バスなんて1日に3本くらいしか走ってないものだと思っていた。それがバス停で待っていると、3分に1本バスが停まる、目まぐるしい…。



「金閣寺は見なくてもいいよ。どうせ拝観料を払うんだったら中に上がらせてじっくり見せてもらえるところがいい。龍安寺とか。あと、仁和寺は庭がきれいだよ。庭園が好きなら見に行ってごらん。」


という和尚さんのすすめに忠実に従って、11日の8時半からの自由時間は、午前中は歩いて(←バスに乗る度胸がなかった)寺巡りをする。



龍安寺、修復中でした…。

それだけでも風情がないのに…。

中学生、多っ!!

髪の毛、黒っ!!

そしてスカートの丈、長っ!!!



父が中学の先生をやってたから事情はよくわかってるつもりだったけど、今は4人くらいのグループに分かれてタクシーに乗って、タクシーの運転手が説明しながら半日とか1日とか連れ回してくれるんだね。
運ちゃんもたいへんだ…。


だから、軒先に座り込んでしばらくぼんやりしようにも次から次へと中学生の小グループが押し寄せてきて、静まる気配がまったくない。
ワーッと来てワーッと引いていくのなら、一般客もまだしばらく辛抱して待ちましょうという気になれるのに。
修学旅行、うぜぇ。


というわけで、仁和寺を見たあとは東京で言えば内幸町に該当するようなオフィス街までわざわざ出て行ってランチした。

そして、ネットのグルメサイトで異様に評判の高いグルニエドールというケーキ屋に行って、2個食いを敢行してしまった。


しかし、普門軒の和尚さんの顔が脳裏をちらついて、気が咎めて、精神衛生的に悪いこと悪いこと(笑)。
お坊さんもたまには息抜きをするのかな?していれば私も心おきなく好きなものを食べたり物欲に身を任せて買い物しまくったりするのにな。

近況6 お勤めと作務

2009-09-14 13:48:11 | 日記
朝、起きるのが4時半で、お経をあげ座禅をくみ本堂の掃除をして、朝ごはんは6時半。


朝起きてすぐメガネをかけて薄暗い中で経本の細かいふりがなを追って目を酷使していると、涙がぼろぼろとこぼれてきて、あーどうせ涙を流すんだったら「お経がありがたくて」みたいな理由で涙出たいよなぁなんて思ったりなんかすると、あっという間にどこを読んでいるのかがわからなくなる。高校の授業を思い出すようだ。
そして、なぜだかよくわからないけど朝課の正座よりも座禅の足の組み方のほうが私にとってずっとつらかった。
座禅は庭の方を向いて30分間するのだけれど、寺の向かいにとてもきれいなワンルームマンションが建っていて、和尚さんはこの建物を本当に嫌がっておいでだったけれど、煌々と明るいマンションと暗い庭先のコントラストが私はとても好きだった。垣根のあっちとこっちでは時間の流れ方が全く違うような気がしたし、絵的にマンションの広告なんかに使われそう。
明るいマンションの前に浮かび上がる真っ黒な垣根を眺めていると(いや、景色見てたらダメなんだってば。無にならなくちゃ、無に!)、30分の間にだんだんと空が白々としてきて庭が明るくなってきて、あんなに自己主張していたマンションが全く目に入らなくなる。
足が気持ち悪いことを抜きに考えれば、とても密な時間だった。

そのあとは本堂をホウキで掃いて、廊下の水拭き(モップだけど)。
うちの父ちゃん、そういえば、夏場は絶対にやらないくせに冬になると皆がストーブにあたりながら着替えているところを見計らって窓を全開にして部屋の掃除なんかしてサ、ストーブの前の私たちを「邪魔だどけ!」なんてホウキで払ったりなんかしてサ、ほんとイヤだったなぁあれ。じゅうたんが敷いてあるところをホウキがけしたってあんまり意味ないのにさ。
なんてことを思い出した。
早朝にきびきび立ち働くのは実際やってみるととてもすがすがしいことで、朝掃除をする習慣はぜひとも身につけたいものだ、なんて思ったら私も家族に疎まれるようなイヤなお母さんになるのだろうか。



そして掃除が終わったら朝ご飯です。
めちゃめちゃお腹すきましたー。
(でもお粥と漬物だけ…)


私のがっつきぶりを見て和尚さんは
「ふだんからちゃんと朝ご飯を食べてるんですねぇ」
と感心していたけれど、起きて2時間もいろんなことをしていたらそりゃお腹すきますって。

近況5 禅寺の食事の作法

2009-09-14 10:45:36 | 日記
禅には「日常生活が修行」という考えがあって、もちろん食事も修行だそうで、いろんな決まりがあった。

まず、板の間に正座して食べる。(つらい)
一汁一菜。
音を立ててはいけない。
3杯飯。ご飯も汁も2回お代わりをする。


席につくと、目の前に漆塗りのお椀が5つ重なっていて、箸がのって、布巾がかぶせてある。
布巾を右膝に置き、箸は自分の右側に、先っぽがテーブルに触れないように
斜めにはみ出させて置く。
お椀は5つ一緒に右手でつかみ逆さにして、左手で大きいものから1客ずつ取って左から一列に自分の前に並べていく。
5客全部に食べ物が載ることはまずなく、普段はいちばん大きい椀にご飯、2番目に汁物、3番目に菜物。残りの2つの椀は3番目の椀の下に重ねておく。
(それって音を立てる原因になるでしょっていう…)

偉い人から順に合掌してご飯を2すくい盛り、合掌→汁物を2すくい、合掌→おかずを箸で2つまみ取る。
まずご飯茶碗を両手で持ってから箸を手に取り、3回口に運ぶ。
そのあとは好きに食べてよし。ただし、全員が食べ終わるまで箸を置いてはならない。

全員が食べ終わったら箸を置き、あと2回繰り返す。自分が食べられる量はもちろん、周りのみんなが食べる量も考えて食べなきゃならないんですね。

食べ終わると、今度は席についたままお椀を洗う。
ご飯茶碗にお湯を入れ、その湯を菜物の椀に箸をつたわせながらちょっと注ぐ(箸にお湯を伝わせながらさりげなく箸もすすぐ)。
箸でお湯をかき混ぜながら菜物の椀を洗い、お湯を飲み干して、膝に置いてある布巾で拭き、椀4・5と一緒に重ねる。
その次は…あれ、どうやるんだったっけ…?
まずお湯を全部汁椀に空け、ご飯椀を斜めに浸けてはしでゆすぎ、今度はご飯椀にお湯を移して汁椀を洗う。汁椀を布巾で拭いて重ね、最後にご飯椀のお湯を全部飲み干して、で、拭いて重ねる…んだったと思う。
そして、お椀5客に布巾で拭った箸を載せ、布巾をかぶせたら、ちょっと自分の右の床の上にどかして、お膳を拭く。左上から右へ~、左へ~、右へ~と1往復半。
そして合掌低頭しておしまい。…ふう。

お椀を洗ったお湯を飲み干すのは「うげっ」と思ってしまったが、でもそもそもそんなに油っぽいものが入っているわけでもなく、おかずの汁も椀に残らないようにきれいに食べきってしまえばお湯もそんなに濁らないし、なるほどそういうものなのかと思うしかなかった。


でも、和尚さんといろんな話をしながら楽しく食べた。
ホント一汁一菜って感じでしょうとか、今日はどこに行ってきたの?とか。
でも、しゃべりながら食べていると作法がおろそかになってしまうし、食べるのに時間がかかるから正座している足がつらい(笑)。


母が、子どもの頃に食事のあとのお椀類を1日洗わないでお櫃にしまって神棚にあげていたのよなんて話をしていたっけ…と思い出した。
そっか、それってお寺の作法だったんだ!
半世紀前は宗教が普通に日常生活に根づいていたってことなんだ。

近況4 カレシの家に泊まる感覚

2009-09-13 16:53:25 | 日記
「寺では作務衣を着て下さい」と言われて袖を通したら、オトコのニオイがするではないか。
まるで、カレシの部屋に遊びに行ってそのまま泊まることになって、ぶかぶかのスウェットシャツを借りたときみたいなニオイ。うわっ懐かしい。


(寺でこんなことを感じて、和尚さんごめんなさい。)



この作務衣、3日目の朝に脱いでたたんでいたら、上衣の内側にポケットがあるのを発見。
へぇ、作務衣ってこんなところに隠しポケットがあるんだ?!と思ってよく見てみたら、なんと私はずっとこれを裏表に着ていたことがわかった。
30過ぎにもなってこのだらしなさ、なんとハズカシイ…。
和尚さん、お願いです、そういうことは指摘してください。

近況3 京都でデート

2009-09-13 14:52:32 | 日記
話は遡るけど、10日に京都に着いたのは昼の2時頃で、カレとは3時半に待ち合わせて金閣寺を見て、5時までに普門軒に送ってもらうことにした。

というわけで、駅から徒歩15分だというのでまずは三十三間堂を拝観。
1000体の千手観音が並んでいて、どれも少しずつ顔が違うので、よーく見ていれば会いたい人に似た像が必ずみつかるのだそう。うーんロマンチック。


でも、薄暗くて前の2-3列しか見えないし…。


もっとロマンチックだったのは、ここが宮本武蔵と吉岡伝七郎が決闘した場所ってこと。

この廊下を武蔵が走って、伝七郎が砂利の上を走るんです。
この話がホントかウソか、ホントは京都洛外とだけ伝わっていて、三十三間堂の廊下を駆け抜けたなんてのは小説の中の脚色だという。でも史実なんてこの際どうでもいいから、こう言い伝えられてるってのが大切なんです。武蔵的にも三十三間堂的にも、そしてワタシ的にも。
あー、何日か前に吉川英治の本を捨てようか捨てないか迷って手に取ったっけ。
やっぱりもう一度読まなくちゃ。


そして、地下鉄に乗ってカレの待つ北大路駅へ。
会ってすぐに
「えーと、金閣寺とか言ってるけど、はっきり言って時間ないからね。あと死ぬほど腹へってるんだけど」
と言われ、駅のすぐ近くにある北大路ビブレというショッピングセンターの中のトンカツ屋でお昼を食べた。

時間が微妙すぎるというのもあるけど、初京都の初食事がなんでもないトンカツ定食とは…(泣)
しかも、私は家でお昼を食べてきたのと、寺の夕食が6時なので、ここで満腹になってはイケナイ…と思い、お汁粉にした。
京都のカフェ・甘味処サイトを入念にチェックしてきたというのに、なにが悲しくてファミレスで汁粉なんかすすってるんだろうか。


食事が終わると時刻は4時半を過ぎ、バスでなんて悠長なことを言っていたら絶対間に合わないからとタクシーに押し込まれてカレと別れたのでした。

近況2 京都のボロ寺に泊まる

2009-09-12 19:48:49 | 日記
「宿坊」という、お寺に泊まれるシステムがあって、宿泊料がビジネスホテルよりもちょっと安く、希望者は朝のお勤めに参加したり座禅をくんだりできるところがいっぱいあるらしいという話はなんとなく知っていたんだけど、でも宗教家が修行している場をユースホステルみたいに使っていいんだろうか、それともこれは宗教法人がやってる一種の社会奉仕なんだろうか、それとも布教活動の一環なんだろうか、という疑問を感じていて、えーい!「希望者は」とかナマっちょろいことを言ってる寺になんか泊まるもんか!と思っていちばん厳しそうなお寺に電話をかけてみた。

普門軒という、金閣寺の裏にある禅寺で、ホームページ(ブログ)によると

17:30 門限


という時点で厳しすぎて泣きそうだ。
そして

18:00 薬石(やくせき)=夕食
食後すぐに晩課があり、座禅をくみ、約2時間の自由時間があり(でもテレビもラジオも新聞もなく、文明の利器(ケイタイとか)を使いたい奴は寺の外に出ろと言われた)、
21:30 消灯

という時点でもう「ありえん」という感じだ。そして翌朝は


4:30 起床、10分後には朝課
5:30 座禅
6:00 掃除
6:30 粥座(しゅくざ)=朝食。お粥と漬け物だけ。


というから、これまでのたるんでる自分からしてみたらハワイに行くくらいの時差があると覚悟しなければならない(って大げさか)。

あー、考えてみればひとり旅なんて10年ぶりかも。
カレシができるとかケッコンするとかって、こういう自由を捨てることだったんだなぁ。



お寺に着いたら、築80年くらい経ってそうな古民家で、ラフカディオ・ハーンの家がこんな感じだったっけ(それなら築もっと古いか)と思った。
漆喰の壁と窓の木枠の間に隙間があって、外が見える。
本堂の隣の部屋に案内されたけど、そこの障子を開けると廊下があって、外だ。
きっと台風にでもならない限り、雨戸は閉めないんだろう。
今はいいけど、冬はつらくて風流とか言ってられないだろうなぁ。

近況1 そうだ 京都、 行こう

2009-09-12 17:47:22 | 日記
ひとに言うと「えーっ、信じらんない!」と驚かれるのだけど、私は京都に行ったことがなかった。
ふつう関東の人は中学の修学旅行で京都に行くものなんだけど、なぜその修学旅行に行かなかったかはいろんな大人の事情があったということで面倒臭いから話さない。

そしてそのあとも30代も半ばにさしかかるまで京都に足が向かなかったのは、寺なんか見ても「ふーん」としか思えないほど歴史にも仏閣にも興味がないから。
でも日本人の半分以上はそんなだよね?


ね?

そんな私がとうとう京都に行けることになったのは、カレの年に1度の出張が今年は京都だったからだ。
それで
「連れてってやるからひとりで遊んでなよ」
と言われ、わーい!出張についてくなんて愛人みたいだぁ♪と1ヶ月ずーっとはしゃいで皆に自慢してたのに、直前になって
「ごめん、やっぱ忙しくなりそうだから1人で行くヮ」
などと言われ(いや、実際のところホテルの領収証に「2名様」と書かれることが出張旅費処理上ハズカシイというだけのことらしい、この度胸ナシがっ!怒)、
「どうしても来たいなら同じホテル取りなさいよ、朝ご飯くらい一緒に食べてやるから」
とまで言われ、
「東横インのタダおにぎりなんか一緒に食っても全然うれしくないやい!」
というわけで、私は私でひとりで京都に行くことにした。


いや、べつにカレが愛人を連れて出張するんじゃないかと疑って監視しに行くわけじゃないです(笑)


そしてカレは8日から11まで、私は10日から今日まで各々京都にいた。
しかも11日はよく考えてみたら結婚(入籍)記念日だった。何年連続2人で忘れてるんだろう…。