ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

旅中の遠足 ‐ ピサ(1)

2011年07月25日 | イタリア

 フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ駅。
 大きな駅前通りを挟んで、同名のサンタ・マリア・ノヴェッラ教会と向き合う。
 空の玄関<ペレトラ空港>と並ぶフィレンツェの玄関口(写真上)、早朝から多くの人が行き交っている。

 この日これから、古代ローマ時代の軍港で13世紀まで海運都市国家として栄えたピサへ、ローカル線で1時間の短い旅をする。

 Photo斜塔で有名なこの街、さほどの関心もなかったのだが、ドゥオーモ広場一帯が世界遺産に指定されたのを機に、「話の種にやね」「一度は行っても」程度の思いはあった。
 02年のフィレンツェの旅の途中、その1日をピサへの遠足にあてた。

 さて、私たちが乗る電車は?と、パタパタ?の表示板を見上げるも「さっぱり判らん」。
 で、通りがかりの人に尋ねると、「ルッカかリボルノ行きに」と教えてくれた。

 後日、リボルノはピサの南にある港町で、ルッカはピサの北にあるトスカーナ州の州都だと分かった。
 ちなみに、城郭都市ルッカで、“ オペラ・蝶々夫人 ” の作曲家プッチーニが生まれたとか。                                                                               

 行き先ぐらPhotoい前以って「調べとけよな」とは思ったが、「誰に言ってるの?と倍返しされそうで、勿論、黙っておいた。

 そのピサに向かう電車、発車まで5分ほどしかなく、しかも構内案内図で確かめるとホームは一等左端の奥まったところ。

 人混みを掻き分けホームを走るものの寄る年波、息も上がり、「もうこの辺で!と叫ぶ声が後ろから聞こえる。
 間一髪とはこのこと、飛び乗ると同時に電車は動き出した。

 車内は満員、なのに何故か、お婆ちゃんがひとりで座っている三人掛けの席が空いている。優先席だったのかな?「ミ・スクージ、失礼しまっさ」と声を掛けやおら腰を降ろし、流れ落ちる汗をぬぐう。

 電車は、アルノ川に沿ってトスカーナの起伏のある谷間を縫って走る。
 汗も引き、落ち着いたところで朝日新聞を読んでいると、物珍しいのだろう、「シゲシゲ」とお婆ちゃんに眺められてしまった。

 そうこうしているうちにピサ中央駅(写真下)に着いた。
 Peter & Catherine’s Travel Tour No.356

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