多くは飲めない癖に酒好きの酔狂老人。
恥を承知で白状すれば、月に一度ほどのことだが、晴れれば晴れたで、雨降れば降ったで、昼日中から欲しくなることがある。
その日は、グズグズの罪深き午後を過ごす羽目になる。
そんな暮らしの某日、草木も何とかの深夜、PCを前に得体の知れないものに突如襲われた。
妙に体がふらつき画面がぼやけ、目を伏せるとキーボードが歪んで見え、そのうち脂汗が。
夕べに缶ビールを一本飲んだだけ、それから時間も経っている。
父親も長兄も襲われた脳梗塞、来るべきものが来たと思った。
ベッドに横になり目を瞑りながら、あいつの一年祭も納骨も未だ、子供への手紙も書いていないぞ、などと取り留めのないことを思う。
この期に及んでそんなこと考えても仕方がない、好きにすれば!と開き直ったら、余りいい夢じゃなかったが、夢うつつに小一時間もまどろんだよう、少しふらつくものの平常に戻っていた。
先のことは神のみぞ知るが、でき得れば寝たきりの身は御免蒙りたい。
小柄なカタリナ ですら手古摺ることがあった介助、酔狂なれば大袈裟ではなく小さなクレーンが要る。
高用量の降圧剤を常用する身、事ここに来て何だが、真面目に暮らさなければ大きな迷惑をかける。
そんなことをつらつら考えさせられた一夜の出来事だった。
いにしへの七(なな)の賢(さか)しき人たちも欲りせしものは酒にしあるらし (万葉集/巻3-340)
と、詠んだ。
喉元過ぎれば何とやら、竹林の七賢と比べるべくもないが、雪見て一杯、月眺めて一杯、花観て一杯、酒なくて何の己が櫻哉、何て思いが鎌首を擡げる始末。
その様たるや、葛飾柴又の帝釈天の御前様や団子屋のおいちゃんに、「馬鹿だなア!」と嘆かれるフーテンの寅さんやないか!
ここらでその悪癖を、できれば常飲を断たなければ・・・と、真剣に思うのだが、さて?
散歩で撮った花ふたつ、「蔓日日草」か「クレマチス」に似たのと、花は「デージー」葉は「プリムラ」みたくなの、どちらも名前が判らない。ご存じならば教えて欲しい。
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.881
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