かなり前のこと、天声人語氏が、“ 今年はつつじがすこぶる早い ” と書いていて、満開の桜の下で花姿があったのを思い出した。
その躑躅がほころび始めた四月下旬の日曜の夜まで話は遡る。
大きな音にカタリナが気付いて直ぐに来てくれたらしいが、倒れていたらしい?その間の記憶が飛んでいるから、らしいとしか言いようがない。
風呂から上がって暫く、パジャマに着替えてPCのNHKラジオのニュースを聴いていたことまでは覚えている。
長湯だったせいか、節食中で体力が落ちていたのか理由は判らないが、兎に角のぼせたようだ。
鏡の顔を見ると右目の周り赤くなってい、暫くするうちに目蓋が脹れて塞がってきた。
これは!とカタリナ、その夜の当番外科医に電話、タクシーで駆けつけ応急措置を受けた。
その翌々日が三月毎の検査、今回は腫瘍マーカーのみ。
主治医のY先生、顔をみてびっくり、「皮膚剥離を起こしている」と言い、最新?の高機能ガーゼなるものを貼って下さった。
さて、肝心の検診、「えっ!」と、今度はこっちが驚く番。
マーカー値の按配が宜しくないと言い、顔面の打撲が微妙な影響を与えるらしく、「心配はないと思うが念のため来月もう一度やる」と言う。
その再検査、カタリナが転院する前々日のこと、結果が出るまで彼女のベッドサイドで待った。
ふたりとも神妙な面持ちで待っていると、揃って同じ病院で時期も近く部位は異なるが同病でお世話になる縁に、可笑しくなって顔を見合わせて苦笑い。
傍の目はどうあれペトロ とカタリナ 結構仲が宜しいようで。
そんなこんなで水無月・六月、静かにきたようだ。
写真は、毎朝病室に足を運び、祈りと励ましの言葉をかけて下さる M神父様。
この日(31日)は、病室でギター演奏とソロのミニ・コンサートに与り、感激のカタリナ。
曲目は、アッシジの聖フランチェスコ「平和の祈り」と大正ロマンも懐かしいジンタ「天然の美」、ご高齢の方のための選曲と仰る神父様の優しさ、お心配りが嬉しいとも言う。
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.617