保護猫と暮らす隠居爺の“自然農法”野菜作りとスキーの日記

5~11月は自然農法による自給用野菜作りと冬に備えた体力作り、12~4月はスキーに明け暮れ、保護猫活動は1年中無休です。

その他の相続の基本的知識…3の1)最低限の財産確保、「遺留分」制度

2011年04月26日 | (雑学Ⅰ)イラストで見る磯野家の遺産相続

遺留分とは、相続人に保障されている権利で
一定割合の財産が相続できる制度です。

前回ご説明しましたように遺言書を作成すれば
法定相続人以外の者に全財産を遺贈することもできます。

でも、それでは残された家族が住む家を失い
生活もできなくなるという事態も起こり得ます。

こうした、あまりにも相続人に不利益な事態を防ぐため
民法では、遺産の一定割合の取得を相続人に保障しているのです。

逆に言うと、被相続人が遺言によっても自由に処分できない
最低限残さなくてはいけない遺産部分がある、ということになります。

 ただ、これに従わない遺言も無効となるわけではなく
遺留分を取り返す権利(*)を行使するかどうかは相続人の自由意志ですので
これがなされるまでは、有効な遺言として効力を有します。

*…遺留分減殺請求権(いりゅうぶんげんさいせいきゅうけん)

また、遺留分を侵害されていることを知ってから
1年以内に権利を主張し行使しなければ権利自体が消滅し
相続開始から10年を過ぎると時効になってしまいます。

つまり、この権利は放っておくだけでは
遺言や贈与が無効になるわけではありませんので
侵害された遺留分を取り戻すには
侵害した相続人に対して、この権利を行使して
初めて取り戻すことができるのです。

 ただし、すでに受け取っている遺産を返還するわけですので
その額をめぐっては訴訟になるケースも多く見られると言います。

このため、遺産をめぐる醜い争いを防ぐ意味でも
相続人の遺留分を考慮したうえで遺言書を作成しなければなりません。

 

「遺留分の法定割合」については次回です。


(もともとの法定相続人の範囲)

 

 

 

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