
『赤ずきん』『レ・ミゼラブル』などの女優アマンダ・セイフライドがヒロインを務めた驚がくのスリラー。毎年多くの行方不明者が出るアメリカで、拉致の事実を誰にも信じてもらえずたった一人で失踪(しっそう)事件の調査に当たる主人公の奮闘を描く。共演は、テレビドラマ「デクスター ~警察官は殺人鬼」のジェニファー・カーペンターや、テレビドラマ「レスキュー・ミー ~NYの英雄たち」のダニエル・サンジャタ。次第に深まっていく底なし沼のような謎に翻弄(ほんろう)される。
<感想>月並みなカルト誘拐犯ものだが、筋の運びとテンポが抜群でラストまで一瞬のダレもなく、ジェットコスターのような緊迫感が持続して面白かった。全米であまりにも多発しているゆえに深刻な社会問題になっている“ミッシング・パーソン”すなわち「人が消える」という不条理な現象。果たしてそれは誘拐などの犯罪なのか、姿をくらました当事者の意思によるものなのか、それとも想像を絶する別の理由が存在するのか。

かつて何者かに拉致されたと訴える若く美しい女性ジル。この事件は証拠が見つからず、警察には彼女の妄想からくる“虚言症”と断定されその幕を閉じた。
しかし、ある日突然、最愛の妹が同じように疾走を遂げ、決しの捜索に身を投じる彼女の運命を映し出す。
すべてが謎のベールに覆われ、警察にも信じてもらえない孤立無援の状況のもと、容赦なく迫るタイムリミットとの闘いを強いられるヒロインの役は、「TIME タイム」「レ・ミゼラブル」の女優アマンダ・セイフライドが熱演している。

監督はブラジル出身で、これがハリウッドデビュー作とは、中々の才人とみた。監督の演出力もさることながら、主演のアマンダの真剣さがひしひしと伝わってくるからだろう。米国では、毎年大勢の人が謎の疾走を遂げ、その多くに犯罪がからんでいるというのに、警察は何もしてくれないという怒りが画面にみなぎっていて、熱く感じた。

非常にスピーディーに主人公が移動しまくる物語だが、アマンダ・セイフライドのギャラで製作費が飛んだのかと思うくらいに、周囲の俳優が地味でイライラしてくるのだが、アマンダだけで引っ張る中盤まではどうしてもダレてしまうのが否めない。
精神を病んだ経験のある女性が、失踪した妹の手がかりを掴むために、警察の目を逃れて頻繁に嘘をつく展開の不穏さは、この映画の設定に貢献していると思うが、キャラへの愛着も持ちづらい。まさか、犯人がアマンダが働いているレストランの客とは、何度も妄想なのか、現実なのか、彼女が穴の中へ拉致されたシーンが映し出される。
アマンダの瞳が大きく、媚びを堂々と武器として使う割り切り方。化粧と顔が一体化している感じがして、思いのほか背が低いのに驚いた。ありきたりな小悪魔キャラなどよりも、誰の助けも求めず自分一人で犯人を追いかけ奮闘するハードボイルドな役柄が光っていた。普通なら無理でしょうに。だから、本作のヒロイン役のアマンダは適役。

ただし、作り手はアマンダに頼りすぎで、人間消失のサスペンスの不条理とユーモアがまるで描けていないが、ラストの展開はアマンダの野蛮さと意地の悪い知恵が充実していて、人徳なのか爽快な気分にさせてくれるので最高。
こちら東北では、12日からミニシアターにて上映される。その前にDVDがレンタルされ、200円で一週間借りられ、家で好きな時に見られて得した気分です。
2013年DVD鑑賞作品・・・38
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<感想>月並みなカルト誘拐犯ものだが、筋の運びとテンポが抜群でラストまで一瞬のダレもなく、ジェットコスターのような緊迫感が持続して面白かった。全米であまりにも多発しているゆえに深刻な社会問題になっている“ミッシング・パーソン”すなわち「人が消える」という不条理な現象。果たしてそれは誘拐などの犯罪なのか、姿をくらました当事者の意思によるものなのか、それとも想像を絶する別の理由が存在するのか。

かつて何者かに拉致されたと訴える若く美しい女性ジル。この事件は証拠が見つからず、警察には彼女の妄想からくる“虚言症”と断定されその幕を閉じた。
しかし、ある日突然、最愛の妹が同じように疾走を遂げ、決しの捜索に身を投じる彼女の運命を映し出す。
すべてが謎のベールに覆われ、警察にも信じてもらえない孤立無援の状況のもと、容赦なく迫るタイムリミットとの闘いを強いられるヒロインの役は、「TIME タイム」「レ・ミゼラブル」の女優アマンダ・セイフライドが熱演している。

監督はブラジル出身で、これがハリウッドデビュー作とは、中々の才人とみた。監督の演出力もさることながら、主演のアマンダの真剣さがひしひしと伝わってくるからだろう。米国では、毎年大勢の人が謎の疾走を遂げ、その多くに犯罪がからんでいるというのに、警察は何もしてくれないという怒りが画面にみなぎっていて、熱く感じた。

非常にスピーディーに主人公が移動しまくる物語だが、アマンダ・セイフライドのギャラで製作費が飛んだのかと思うくらいに、周囲の俳優が地味でイライラしてくるのだが、アマンダだけで引っ張る中盤まではどうしてもダレてしまうのが否めない。
精神を病んだ経験のある女性が、失踪した妹の手がかりを掴むために、警察の目を逃れて頻繁に嘘をつく展開の不穏さは、この映画の設定に貢献していると思うが、キャラへの愛着も持ちづらい。まさか、犯人がアマンダが働いているレストランの客とは、何度も妄想なのか、現実なのか、彼女が穴の中へ拉致されたシーンが映し出される。
アマンダの瞳が大きく、媚びを堂々と武器として使う割り切り方。化粧と顔が一体化している感じがして、思いのほか背が低いのに驚いた。ありきたりな小悪魔キャラなどよりも、誰の助けも求めず自分一人で犯人を追いかけ奮闘するハードボイルドな役柄が光っていた。普通なら無理でしょうに。だから、本作のヒロイン役のアマンダは適役。

ただし、作り手はアマンダに頼りすぎで、人間消失のサスペンスの不条理とユーモアがまるで描けていないが、ラストの展開はアマンダの野蛮さと意地の悪い知恵が充実していて、人徳なのか爽快な気分にさせてくれるので最高。
こちら東北では、12日からミニシアターにて上映される。その前にDVDがレンタルされ、200円で一週間借りられ、家で好きな時に見られて得した気分です。
2013年DVD鑑賞作品・・・38
