パピとママ映画のblog

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ストロベリーナイト ★★★★.5

2013年02月07日 | アクション映画ーサ行
竹内結子がノンキャリアから警視庁捜査一課の刑事にのし上がったヒロインを熱演したテレビドラマ「ストロベリーナイト」の映画版。誉田哲也原作の人気ミステリー小説「インビジブルレイン」を基に、ある連続殺人事件に絡んだ思いがけない出来事のてん末を描き出す。主人公の腕利き女性刑事と道ならぬ恋に落ちる暴力団幹部を大沢たかおが好演。彼らの禁断の恋の行方はもとより、複雑に交錯してもつれ合う事件の真相に衝撃が走る。

あらすじ:警視庁捜査一課の刑事として活躍する玲子(竹内結子)が率いる姫川班は、管轄内で起きた4人の殺人事件を担当することになる。警察が合同特別捜査本部を設けて捜査に臨む中、犯人を名指しした匿名情報が寄せられるが、上層部からはすべてを黙殺しろとの命令が下る。玲子は単独で捜査を続け、その過程でマキタ(大沢たかお)と出会う。(作品資料より)
<感想>竹内結子の大ファンで、大沢たかおさんのファンでもあるので、この映画は楽しみにしてました。TVシリーズも欠かさず観て、原作小説「インビジブルレイン」も読んで、確かに原作に沿っての映画化で素晴らしかったです。
姫川玲子役の竹内結子は、TVと同じく男勝りな性格の刑事主任。彼女を取り巻く刑事たちもTVドラマと同じ俳優さんたちで、息の合った掛け合いとともに進んでいき、犯人と思しきマキタに大沢たかおさんだったので、これもキャスティングとしては申し分ありません。

今回は、TVドラマで姫川を陰ながら男として好意を持っていた菊田(西島秀俊)が、暴力団のマキタと逢引きをしているところを目撃、玲子も自分よりも男らしいマキタに惹かれ、車の中で抱かれてキスをしてるところを菊田に見られてしまう。マキタ役の大沢たかおさん、身長が190㎝強ある大柄な役回りなので、もしかしてシークレットブーツ履いているのかと思った。玲子に惹かれていくマキタの優しい目線も素敵でした。
今回は、全編通して雨ふりで、それもどしゃぶり大雨やシトシト雨と、まるで姫川の心の感情の揺れ動きを表しているようで、重要な役割を果たしているんですね。晴れるのは最後でしたかね。事件の犯人として、姫川がデスクで取った電話で「小林殺しの犯人は柳井健斗」とタレコミがあったのだ。それを上層部が過去の事件で、犯人と違う人間が刑事の拳銃で自殺したというのを、そのまま自殺した男を犯人として、9年前被疑者死亡で不起訴にしたというのだ。だから小林が殺された事件が、柳井健斗が姉の復讐のために小林を殺したということは、9年前の真犯人が小林であり、自殺した父親ではないということなのだ。

今更ながら、と上層部は暴力団の抗争ということで隠蔽することに奔走し、姫川にも柳井健斗の捜査を打ち切ることを命令されるのだが、腑に落ちない姫川は、独断で柳井健斗を調べていく。柳井の住んでいるアパートの近くに、車をレンタルして夜通し徹夜で張り込みする。そこで柳井と仕事のことで来たマキタと出会うわけ。この時は、玲子もマキタが暴力団とは気付かず、男として惹かれていく。マキタの方も、玲子に好意を抱くので、二人の関係は男と女の中に発展すること間違いありませんね。玲子が好きな菊田が、可愛そうに思いました。

原作とほぼ同じように、暴力団のマキタが先生と呼ぶ「柳井健斗」という男から、警察の情報を提供してもらい、その代りの報酬を柳井健斗の別の名前名義に振り込む。それに、柳井健斗の家庭の事情。憎き小林の殺しをマキタに依頼するのだが、それは子分の川上がゲイで一緒に住んでいるシゲル(女装をして柳井健斗のアパートに出入りしていた)という男が殺したのだ。
藤元殺しも、柳井健斗を首つり自殺に見せかけたのも、全部子分の川上がやったこと。それを知った玲子が、一度は惚れてしまった男マキタが犯人だと確信してしまう。違うのに、しかし小林殺しはマキタが命令した。

クライマックスの雨降りの交差点での、マキタが玲子を庇い刺されるところ。これは原作では、マンションの地下駐車場でマキタと落ち合い、玲子が拳銃で川上に撃たれそうになるところを、それに後ろにシゲルが来ていて刃物で玲子目がけて突進して来る。それをマキタが玲子を庇って背後から刺される。そして、菊田が玲子を追跡していて、姫川班の刑事たちが飛び出してくる。と、ここくらいですかね。

でも上司の今泉も、姫川も、姫川の部下だった4人もみな散り々になって、別の職場に異動される。あの雨が懐かしい、そんな事件は早く忘れて一新してと言わんばかりに。最後が清々しい青空で気持ちいいですよね。
そうそう、姫川玲子が愛用している赤いバッグ、女子には気になりますよね。エルメスのバーキンだとばかりだと思っていたのに、菊田に聞かれて玲子が明かすところも、エルメスのオータクロアで中古品をローンで購入したというのだ。やっぱ警部補の昇進祝いとして、自分へのご褒美ってことかな。
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