パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞、未公開DVD、お気に入り自己所有のビデオ・DVDの感想などネタバレ有りで記録しています。

メアリと魔女の花★★★★

2017年07月09日 | アクション映画ーマ行
長年スタジオジブリで活躍してきた「借りぐらしのアリエッティ」「思い出のマーニー」の米林宏昌監督が、新たなアニメスタジオ“スタジオポノック”での第1回長編作品として製作した冒険ファンタジー。原作はメアリー・スチュアートの同名児童文学。偶然見つけた不思議な花によって魔法の力を手に入れたヒロインが、魔法世界で繰り広げる大冒険の行方を描く。主人公メアリ役の杉咲花のほか、神木隆之介、天海祐希、小日向文世、満島ひかり、佐藤二朗、遠藤憲一、渡辺えり、大竹しのぶら豪華キャストが声を担当。
あらすじ:好奇心旺盛な赤毛の少女メアリは、ある夏の日、森の中で7年に1度しか咲かない不思議な花“夜間飛行”を見つける。それはかつて、魔女の国から盗み出された禁断の“魔女の花”で、一夜限りの不思議な力を手に入れたメアリは、ほうきとともに大空高く舞い上がり、やがて魔女の学校“エンドア大学”へと辿り着く。そして入学を許された彼女は、そこで様々な出会いを重ねるとともに、学校と“魔女の花”を巡る驚きの秘密を知ることになるのだったが…。

<感想>なんて夢のあるアニメなんでしょう、少女が森の中で見つけた魔法の花「夜間飛行」の力によって、一夜限りの魔女になるというお話に、それに黒猫が出て来る「魔女の宅急便」を思い出し、主人公のメアリは美少女ではなくまるで「赤毛のアン」のような表情豊かで明るい性格の少女。

自分で思ってもみなかった展開にあわてながらも、一つ一つ事態をやり過ごし乗り越えて、切り抜けていく勇気のある少女。それに、魔法の力があってもそれは万能ではなく、呪文を唱えたら望みが叶うというものでもない。一時的に小さな魔力が備わっただけ。その辺りの配慮が細やかでミステリーや児童文学の国、イギリスならではのファンタジーだと思わせるのも良かったですね。

また「ハリーポッター」の魔法学校の物語を思い出す話であり、最後には魔法の力なんていらないとばかりに、「夜間飛行」の花を捨ててしまう。ここで、やっぱり一番の魅力は、魔法の空飛ぶホウキでしょうかね。空高く、雲の合間を抜けて行き、魔法の国へとたどり着くなんてね。

主人公のメアリは、「借りぐらしのアリエッティ」のような感じでしたね。森の中へ散歩に行き、普通なら道に迷ってしまうのに、家に帰って来る。それに、シャーロットお婆さんは、昔魔女だったなんてことが、ラスト近くで分かる。私には、冒頭での天から「夜間飛行」という魔法の花を持って落ちて来る少女は、きっとお婆さんのシャーロットではと見抜いてましたよ。

さすがに、ジブリで育った人たちが中心になってスタートしたプロダクション「スタジオポノック」。この作品が最初の作品となり、それだけに自然と力が入っても仕方がないのに、のびやかなタッチで描かれていたのに感心しました。動画技術も画面作りも、手慣れたもので、見る側としては何の心配もなく画面に集中できました。その反面、大変に慎重というか、ある意味で欲のない演出にはいささか物足りなさ感じてしまった。というか、ジブリの作品の中で、見たような場面がチラホラと垣間見えて、これも仕方がないのか、それともオマージュなのかと、考えてしまった。


魔法学校“エンドア大学”のドクター・デイの声の小日向さん、そしてマダム・マンブルチュークの天海祐希の二人は、もともとは善良な魔法使いだったのに、「夜間飛行」という花に目がくらんで人格が変わってしまったというのは、テクノロジーに振り回されている人間の図式として端的だが、その禁断の印が「青い花」だというのは、ビジュアルとして直結した分かりやすさがある。

そして、メアリが彼ら大人たちが取り憑かれてしまった魔法の恐ろしさを知るくだりは、見ている観客の感覚に直接訴えかけるものとなっていた。

魔法の実験で姿形が変わってしまった、たくさんの動物たちが、元居た世界へ帰りたくて呻いているという地下金庫の場面では、この映画の中で最も不安にさせる、悪夢的なシーンでもある。猫や犬といった身近な動物との交流は、それが葬られることへの痛みも含めて、観客へのメッセージともなっているようだ。動物たちと心が繋がっている子供たちにとって、抑えつけられていた彼らが、メアリの魔法の呪文によって解き放たれる時、“動物大脱走”シーンでは、自らが解放される瞬間を見て拍手喝さいをする思いであった。

メアリが、村の男の子ピーターを森へ迷い込ませてしまい、魔法使いにさらわれて、彼らの実験に利用されてしまう場面では、メアリが真剣になり助けようと必死になるも、ピーターはあきらめたような顔をする。

しかし、絶対に人間の世界へ連れ戻して、一緒に帰りたいと思う気持ちが通じて、最後には、折れて使えなくなってしまったホウキが、フラナガン(声、佐藤二朗)によって修理をしてもらい、帰ることが出来るのも最後のハッピーエンドで良かったです。
エンドロールで、ジブリの宮崎駿さん、高畑勲さん、鈴木敏夫さんの、3人の名前が流れて、3人に対する感謝の意が込められたメッセージとともに、観客にも思いが伝わって来る嬉しさを感じました。

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