「ゆわさる別室 」の別室

日々BGMな音楽付き見聞録(現在たれぱんだとキイロイトリ暴走中)~sulphurous monkeys~

20120625

2012-06-25 | 矮小布団圧縮袋

○…あくる朝、朝食の珈琲を嗜んだ後に窓辺に佇む、東京出張中の優雅なたれぱんだです(仙台出張中の話もまだ終わってなくて、順序は前後しますがご了承ください)

  
(途中で通った、東京の近代化遺産の例を一つ)新宿・伊勢丹本店(昭和8年〔1933〕~)。おなじみのデパートも、よく見るとレリーフや曲線に昭和モダンの味と迫力がありますね。

本日のBGM:昭和初期といえば、ということで(ちょっとむりやり?)
 江戸川乱歩の美女シリーズ「天国と地獄の美女」(ファミリー劇場、6/23, 6/25 25:00~ )
 音楽:鏑木創
 土曜の留守録でとっておいてざっと見る。ここへ来てファミ劇は何を連続特集しているのやらと思ったが、この「天国と地獄の~」は以前のチャンネル銀河のシリーズ放送の時には放映されていなかったので、今回録っておいたのだ。この「パノラマ島綺談」の話はリアルタイムで正月の夜に家で見た記憶がある。今思うとよくお茶の間で放送されたなとは思うけど(うちも、よくもまあ見てたもんだな。まあ「怪奇大作戦」だって見てたわけだから、と思えば)。最初からラストまで、当時の「水中バレエ」とかイラストとか着ぐるみとか、一見ちゃっちそうでいて、だがやることなすことすべて何か濃密でこてこて井上梅次な、江戸川乱歩の地獄風景的いかがわしさ満載ワールド。自然と人工が融和した永遠の楽園芸術、ていうのは「黒蜥蜴」でもそうだったが当然人間を玩具化する凄まじい人権侵害の極致だったりするわけで(爆)SM破壊衝動というかホラーやエログロだけでなく名優たちが新東宝や大映の「映画」の勢いで競演するから、いつもの天知茂チームよか、悪者達パートの狐狸化かし合い陰謀が濃ゆくて、小池朝雄も伊東四朗も叶和貴子もその他の皆さんも只々「鬼気迫る」迫力で怖いw。
 この手の濃厚なフィクションの映像表現の方は規制する一方、お祭りで死を隠蔽し深刻な事実を隠蔽し、かと思えば一方では無縁社会だの少子化だの老化だのネガティヴなドキュメント番組で脅迫的に見る人々を不安に陥れるとか、亡国的に国民を抑圧してコントロールしようとするかのような不幸プロパガンダ展開中との噂の囁かれるテレビという今のメディアもある種「昭和は遠くなりにけり」な感じだ。すぐばれそうなことであっても、しかし人間「欲望に目がくらむ」と尋常の分別を超えて愚かなことをする、というのは、30数年前のドラマと今とで比べたって、大して変わりはしないのだ。だがそれどころか、今はもっと悪いことに、自分が判断力のない無能なまま誰かの強靭な欲得の筋書の指示待ちで動きながら、かつ自分も利権に預かろうとする計算ばかりで愚行を繰り返し、さらにそれを尤もらしく正当化し偽るために無理な支離滅裂な隠蔽と欺瞞を続けているうちに、本気で何もかも判断がつかなくなり本末転倒に狂っていく、という、江戸川乱歩の「地獄風景」な幼稚な残酷さに満ちた錯乱のジンタが、まさしく今の日本で絶賛現在進行中ではないか。奇怪な夢がまっとうに夢であるためには明智先生の快刀乱麻が要るのかなあ。そう思うと人見も大野もみんな、そして井上梅次も江戸川乱歩もジェームス三木もあなどれないのである。(20120625)
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