OSQZSS

オープンソース準天頂衛星(QZSS)受信機

格安LEA-6Tの実力チェック

2014-03-16 17:15:43 | ロケット
皆大好きu-blox社のGPS受信機モジュールLEA-6Tですが,
Aliexpressという中国のオンラインショップで$40以下という
格安品が見つかります.

Aliexpress: New original FLASH version of LEA-6T-1-001 GPS high precision timing module

ちなみに,u-blox社のオンラインショップでの価格は$199.
5分の1以下の価格で,本物なのかと疑いたくなるレベルです.

その実力を確認するために,格安LEA-6Tが搭載されたHPA_Navi IIを
@HirakuTOIDAさんにお借りして,GPSシミュレータで試験してみました.

シミュレーションのシナリオは,高高度気球に搭載するモジュールを
試験した際に作成したものを使います.

OSQZSS: u-blox for HAB

LEA-6Tの測位モードは,もちろんairborne!
このモードで測位解が保証される高度は,カタログで50kmとなっていますが,
格安版でも前回の試験と同様に高度80kmまで測位解を出力し続けています.

 (クリックで拡大)

RAWデータの方も,測位フラグがNo Fixとなっても,出力され続けています.
後処理で測位演算を行ってみると,シミュレータのシナリオ通りに高度100kmまで
測位結果が得られます.

 (クリックで拡大)

どうやら,正規ルートで入手するモジュールと遜色のない性能が出るようです.
u-bloxのGPS受信機も8シリーズが発売され,そろそろ6シリーズも生産が終わる
かもしれません.今のうちに格安LEA-6Tを確保しておくべきでしょうか.

ついでに,breakout boardに実装したLEA-4Tの動作も確認してみました.
こちらもカタログスペックを超えて,さらに高度100kmまで測位結果を出力します.

 (クリックで拡大)

【追記】LEA-6Tには,LEA-6T-0とLEA-6T-1の2種類があります.
違いはファームウエアが保存されているメモリがROMかFlashかということ.
そのため,LEA-6T-0はファームウェアの更新ができません.

しかし,ファームウェアはROMであっても,受信機の設定を記録するためのシリアルFlashを
別途搭載しています.そのため,設定の書き換えは可能で,電源を落としても保持されます.

また,Flash版のLEA-6T-1のファームウェアはユーザで更新できず,メーカに送り返さなければなりません.
いまさら新しいファームウェアもでないでしょうし,高価なLEA-6T-1を選択する積極的な理由はないと思います.

u-blox: Firmware update GPS/GNSS receivers: u-blox 6
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