OSQZSS

オープンソース準天頂衛星(QZSS)受信機

観測ロケットとfirefly

2016-07-01 07:31:16 | ロケット
宇宙研はfirefly GNSS受信機の大口ユーザだったりします.
これまでも,観測ロケットやミッションペイロードに搭載していただいていますが,
宇宙研から特にアナウンスはなく,こちらとしても公にすることは控えていました.

ところが,ペーパー出てるじゃないですか!

田中他,S520-30号機用 GPS受信システムの開発と飛翔結果
永田他,小型飛翔体実験におけるイリジウム衛星通信の活用とデータ配信システムの開発
山田他,ISSからの放出衛星(EGG)の搭載機器の動作確認及び運用確認試験(B-EGG)の報告

しかも去年だよ.全然知らなかった.

S520-30号機での飛翔結果では,真空試験,温度試験,振動試験,衝撃試験
などの環境試験にすべてパスしていると報告されています.実フライトでの
測位結果も,時折可視衛星数が低下して測位できなくっているものの,
加速度,高度に関係なく,ほぼ全パスで位置情報が得られています.

しかし,スピンしているとはいえ,衛星数が少ないような?
fireflyはGPS+GLONASSのGNSS受信機なので,もう少し可視衛星が多くても
良い気がします.GPSのみのモードでフライトさせたのかな?

いずれにせよ,これでシミュレータの結果だけではなく,高度300kmを超える
ロケットでのフライトレコードありと,堂々と宣伝できます.

【追記】アンテナについては,こちら.

川原他,GPS/イリジウム用コンフォーマル・コンパクトアンテナの開発

GPS L1のみで,GLONASSは受信できないみたい.
S520-30号機のGPS受信システムの構成図をみるとBPFも入っている.
可視衛星数が少ないのは,GPS信号しか受信していないからだろう.
折角のGNSS受信機なのに,もったいない.
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