アラン・ホヴァネスの交響曲第６番「天空の門」作品173を聴く

アラン・ホヴァネスの特集については今回で終わりにします。
今回聴いたのはアラン・ホヴァネスが1959年に作曲した、
交響曲第６番「天空の門」作品173である。
聴いたＣＤはアラン・ホヴァネス指揮、
ポリフォニア管弦楽団の演奏による。
解説書によるとこの曲はヘルモン・ディ・ジョヴァンノという、
ギリシアのレスボス島生まれの神秘主義的な画家の絵画に、
インスピレーションを感じて作曲されたもので、
彼はホヴァネスのスピリチュアルの師であり、
スピリチュアルの次元の門を開けてくれた人物のようだ。
曲は弦楽器の神秘的なピチカートの音型の上で、
ファゴットが穏やかな旋律を奏でて始まる。
そのあとは弦楽器中心に旋律が奏でられ、
クラリネットが牧歌的な旋律を奏でていく。
そのあとはフーガ風にその旋律を繰り返していく。
そして独奏ヴァイオリンと弦楽器のみの穏やかな部分を経て、
やや荒々しく弦楽器による波のような音型の部分が現れ、
再び弦楽器による穏やかな部分に、ホルンやトランペットが加わる。
金管楽器が奏でるこの旋律は宗教的な雰囲気を感じさせる。
ホルンの音とともに弦楽器が４つの音による音型を繰り返し、
鐘の音も鳴り、そのあと弦楽器がピチカートで旋律を奏で、
このリズミックな旋律が繰り返す中、打楽器の音が時折絡む。
そしてフルートがそれに加わり、神秘的な音を絡ませていく。
そして弦楽器がうごめくような音型を繰り返し、
オーボエやホルンがそれに絡んだあと、
弦楽器のみで聖歌のような素朴な旋律を奏で、
トランペットもそれに絡み、コラール風の旋律を奏でる。
その旋律が他の楽器にも引き継がれ、繰り返される中、
トランペットがコラール風の旋律を再び奏で、
弦楽器などがそれを繰り返したあと、
ハープの音の上でフルートが神秘的な旋律を奏で、
弦楽器のみが残り、ハープの音が響いて最後消え入るように終わる。

また、今回までとりあげたホヴァネス編のＣＤ等の情報は、
以下のアドレスの各分野のところで赤字NEWで示してあります。
http://userweb.pep.ne.jp/okubocchi07_treiben/composer_home.html
参考にしていただければ幸いです。