じぶんの足でたつ、それが教養なんだ

「われこそは」と力まないで、じぶんの歩調でのんびりゆったり歩くのがちょうどいい。

我が闘争を

2005-12-31 | 随想(essay)
 「大衆は、目的のはっきりした主張の容赦ない力と押しの強さを目の前に見て、結局それに屈従するものなのだ」と図星をついたのはだれでしたか。小泉さんだというなら、当たるといえども近からず、ですね。なにを隠そう、ヒトラーでした。ひそかに『我が闘争』を耽読している人は少なくなさそうです。自分は大衆じゃないという人が大衆であって、そんな人たちが狙われたのです。「大衆は中途はんぱで、どっちつかずのものには動か . . . 本文を読む

人はみな、ヘロデになって…

2005-12-24 | 随想(essay)
 ここ何年もラジオの深夜放送を聞くともなしに聞いています。老年の悲哀ですね。  数日前のことでした。夜中の三時だったかのニュースで、夢うつつの耳にとどいたのは、徳島県阿南市に住む母親が二人の子ども(男児と女児)をダムの貯水池に放り投げて殺したという事件でした。いったいそんなことがあるのだろうか、とうつろに夢を見ているのだと思ったようでした。でも、ひとりずつ投げ込んだと自首してきた母親が語ったという . . . 本文を読む

「愛国心」は教えるものなのか

2005-12-17 | 教育(education)
 日本国内で、中学生や高校生に、日本国の過去には何も悪いことがなかったという話を聞かせたら、「愛国心」の涵養に役立つだろうか。彼(または彼女。岡村註。以下同じ)等に対してもそういう話が説得的であるかどうかは、大いに疑わしい。もし彼等が簡単にだまされぬとすれば、必ずや学校に対する不信感を強める効果しかないだろう。もし彼等がその話を真に受けるとすれば、「愛国心」の涵養に役立つかもしれない。しかしその「 . . . 本文を読む

ソンキは三本白といって

2005-12-10 | 論評(comment)
 「ふぶきの夜に、子馬は生まれた。」「家の前を、きれいな小川がながれており、その流れの中に馬を立たせて、自分もぬれながら馬を洗ってやっている、ひとりの青年。私のたったひとりの兄、カツトシだ。」▼「このソンキなあ。おれがいなかったら、いまごろは、土になって、リンゴの木の肥料になっているところだったんだ。」▼「どうして、この馬、ソンキなんて、へんな名前ついてるの。」▼ソンキは三本白といって、三本の足首 . . . 本文を読む

アイちゃんが好きだあ

2005-12-03 | 論評(comment)
 《30日午後9時半ごろ、走行中の東京メトロ東西線で男性運転士が奇声を発し、不安に思った乗客が最寄り駅の駅員に異常を伝える騒ぎがあった。乗客によると「アイちゃんが好きだあ」などと大声で叫んでいたという。東京メトロは運転士を5駅先で交代させた。▲東京メトロによると、運転士は41歳のベテランで、中野発西船橋行きの電車(10両編成)を運転中だった。先頭車両の乗客数人が大声に気づき、西葛西駅(東京都江戸川 . . . 本文を読む