サルバドール・ダリのコレクションが充実しているという山の中の美術館に行きました。
私の中にあったダリのイメージは、『ひげのおじさん。変な歪んだ絵とか描く人』。その程度でした。
で、実際、ひげのおじさんが描いた、変な歪んだ絵や創作物(シュルレアリスムというんだそうな)をたくさん見てきたのですが、印象的だったのは、妻ガラの存在。
クララ・シューマンのように自らもパートナーと同じ才能を持ち合わせて、同目線で活躍する女性にずっと憧れていました。でも、明らかに視覚的芸術の観点からいって、私には二代目のような才能(センス)がない。別に卑屈になることはないけど、その部分の寂しさはいつも持っていました。特に一緒に仕事をするようになると、尚更ね。
ガラには、芸術的才能は特になかったそうな。絵も描かないし、詩も書かない。でも、ダリが自分の作品に、『Gala & Salvador Dali』とサインしたものもあったほど、『ガラあってのダリ』だった様子。その理由は何なのか。これからの若女将修行のテーマとなりそうです。
見終わって再集合したとき、二人してメモってきたことが同じ『フィリップ・ハルスマン※』だったことだけで、とりあえず今は良しとすることにします。
※『ダリの口髭』という写真集を出版した写真家の名前です。