ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

ビルマへの道

2008-06-19 | 趣味・ボランティア・チャリティー
ビルマ(ミャンマー)のサイクロン被災者のためのガレージセールをやってから早1ヶ月。

今日になって、やっと集めたお金を寄付する先が決定しました!

ビルマは軍事政権が国際支援の受け入れを制限したり横領したりで、本当に支援を必要とする人たちになかなか寄付が届かないようで、小額とはいえ確実に被災者に届く方法を模索していました。

その結果、例のガンが再発した友人の紹介により、ファンガレイでご夫婦でお医者さんをしているミャンマー人、オンマー夫妻を通じて、
ビルマの僧侶経由で被災者に寄付することにしました。

入国ビザの必要ない夫妻はサイクロン直後に帰国して被災地入りし、個人の手弁当で救援活動をスタートしました。被災の様子はすさまじく、ビニールシートの上で人がバタバタ亡くなっていくのを目の当たりにしてきたそうです。

病院といっても元々の医療設備が恐ろしく不備なため、医薬品、注射器、酸素ボンベなどあって当然のものがなく、医療行為そのものができない状況だったそうです。今でもご主人のDrゾー・オンマーは現地に留まり救援活動を続けています。奥さんのDrアリス・オンマーがファンガレイに戻ったと聞き、さっそく電話で話しました。

まるで以前からの知り合いのように気さくでありながら、電話越しでもアジア的な礼節が伝わり、ついつい話し込んでしまいました。そんな中で彼女がふと漏らした一言に涙が溢れました。

「ビルマ人は不幸な人たちです。私たちは物静かな仏教徒で恨んだり復讐したりはしません。貧しさも軍事政権もただただ受け入れてきたのに、今度は未曾有のサイクロン。何もかも失い、それでもまた受け入れていかなくてはいけないのです。本当に不幸です。」

「政府も役人も信用がならない中、僧侶たちは本当に献身的でした。残された人たちは彼らだけが頼りです。」

彼女は寄付金を本当に活かせる場所を知っており、私もそれに賭けてガレージセールの売上金を託すことにしました。

個人的にも今月のNZドルでの収入を全額寄付することにしました。海外からの収入もあり、夫もにも収入があるので、私はなんとかやっていけます。来月も収入があるでしょうが、かの地では明日があるかすらわからない人が、まだたくさんいるのです。

今日は満月。
満月を見ると亡くなったピッピを思い出し、涙がにじみます。なんだか泣いてばかりの1日でした。でも、がんばろうと思います。

「ピッピ、お空からママのこと見ててね。
がんばるからさ。」

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