ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

100万回のありがとう

2007-10-08 | ラグビー・ヨガ・スポーツ
ニュージーランド時間で昨日の朝、開催中のラグビーワールドカップの準々決勝で、オールブラックスがフランスに敗れました。
今のグラハム・ヘンリー監督の体制になって4年間、毎年の南半球での定期戦とヨーロッパ遠征でほぼ完璧といえるほど常勝を続けてきた世界の覇者が4強入りさえ果たせずに消えたのです。

それ自体、残念なことですが、すべてのスポーツがそうであるように、1試合に確実に勝つことは時として10試合のうちの8試合に勝つよりも難しいものです。根っからのラグビーファンとして、彼らがこれまで全力を尽くしてきたことを心から信じています。その結果がこれであれば、彼らとともに痛みを分かち合い、心からの労いの言葉を送りたいと思います。
ありがとう――と。

ラグビーを国技とするこの国の人口400万人の4分の1くらいの人から、彼らは「ありがとう」の言葉を受けてもよさそうです。しかし、今日の新聞は読む気も失せるようなバッシングの嵐。想像していたとはいえ、とても読み通す気にはなれませんでした。

このW杯のためにいくらかけた・・・
クリケットもアメリカスカップも負けて、ラグビーまで・・・


(←W杯が始まってからたくさんの車がつけていた旗。敗退後、この旗が道にいくつも捨てられていたそうですが私には信じられません。大事にしますよ、ずっと)

自分がかけていた期待の元を取ろうとでもするかのような論調は、本当に心が痛みます。レフリーのせい、監督のせい、特定の選手のせい・・・という犯人探しにも意味があるとは思えません。レフリー(たとえ判定ミスがあったとしても)は天候同様、こちらが選べるものではなく、チームは悪天候と同じく、あらゆるレフに対処していかなければならないのです。

春休み明けで学校から帰った子どもたちが、
「普段ラグビーなんかやっても見てもいないような子が、“あれはレフリーが悪い”って、さんざん文句言ってたよ。」
と、それぞれ同じことを言っていたので思わず笑ってしまいました。一緒に観戦している親がそう言っていたのが目に浮かぶようです。

この試合を落としても、オールブラックスはオールブラックス。
今日もまた東から日が昇ったように、彼らは彼らのまま。

4年後の自国での勝利に向けて、新しいスタートを切ろう!
こちらも気持ちを新たに応援します。

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