仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

二階ぞめき / 柳家小満ん(三代目)

2018年12月14日 | エンタメ
落語『二階ぞめき柳家小満ん(三代目)。
噺は、「毎晩の夜遊びが過ぎる若旦那。奉公人へのしめしもつかなく、最近は言葉も汚くなってきたことから、このままだと旦那様が勘当と言い出しそうだと、若旦那をいさめる番頭。"女が好きで行ってる訳じゃない。吉原の雰囲気が好きなんだ"と、なかなかにいうことを聞かない若旦那だが、棟梁に家の二階に吉原を再現してもらうと聞いて・・・」という内容。
客になってもらうキッカケを作るために、花魁が長いキセルで吸付けたばこを男に吸わせても、上がることもなく、男はまた歩いて行ってしまう。
吉原をひやかして歩くことを「ぞめき」というのだそうだ。
若旦那はぞめきが好きなようだが、上がらないんじゃ毎晩吉原に出掛けても一切金がかからない
何とも安上がりな遊びだ。
(^_^)
さて、演者の三代目小満ん師匠は、落語協会所属だが、プロフィールを見ると、趣味が「おやつ」となっている。
スイーツ好きということなのだろうか。
煎餅ってこともあるか。
(^。^)


夢金 / 柳家小満ん(三代目)

2018年05月22日 | エンタメ
落語『夢金柳家小満ん(三代目)。
噺は、「大雪の降る夜。"百両欲しい"、"二百両欲しい"などと二階で大声の寝言を叫んでいるのは船頭の熊。船宿の主人は、金勘定をしていると勘違いしたそそっかしい泥棒に押し込みにでも入られたら大変だと、さっさと寝ようとしていたのだが、そんな時、どんどんと戸を叩く音がした。恐る恐る開けてみると、若い女性を連れた見窄らしい浪人ふうの侍が立っている。男は深川までの屋根船を仕立ててもらいたいと言うのだが・・・」という内容。
大雪で交通機関がすっかり麻痺してしまい、船宿に多くの客が集まってきたらしく、船頭も皆出払ってしまったという。
江戸時代のことだから、交通機関といっても他には籠くらいしかなかったのだろうが、それが駄目となると船しかなかったのだろう。
船宿は客で大にぎわいだっただろうが、そういう中でも一人残されている熊。
主人に「あれは大変な守銭奴でございまして、酒手(さかて)の無心などするとお気の毒ですから」と言われるくらいだから、よほどとんでもなく癖の悪い、欲の深い男らしい。
(^_^;)
"酒手"というのは"チップ"のことだそうで、それを執拗に催促されるとなれば、客も良い気持ちではいられない。
これまでに何度もそんなことがあったらしいことが伺える台詞だ。
"お洒落"と言われる小満ん師匠だけあって、とても良い柄の着物に見える。
(^_^)

羽団扇 / 柳家小満ん(三代目)

2018年01月10日 | エンタメ
落語『羽団扇柳家小満ん(三代目)。
噺は、「正月二日の年始回り。行く先々で酒を飲み、いい気持ちで帰宅した男。外で飲むのと内で飲む酒は違うと、まだ飲むつもりでいたものの、"今夜見るのが初夢だから、お宝を二枚買って枕の下に敷いてあります。早く寝ないと長屋の人達に良い夢を見られちゃいますよ"と言う女房に、酒を飲ませてもらえない。すっかり酔っぱらっていた男は、あっという間に眠ってしまったのだが・・・」という内容。
二日の夜から三日の朝にかけて見る夢が、"初夢"なのだそうで、江戸時代は正月二日になると、"舟屋さん"が「えー、お宝、お宝。えー、お宝、お宝、お宝」と、宝船の絵を売って歩いたのだそうだ。
それを枕の下に置いて寝ると、良い初夢が見られるという縁起担ぎということだ。
「早く寝ないと、長屋の人達に良い夢を見られちゃいますよ」というのは、酔っ払いを寝かしつけようとする子供騙しみたいなものなのだろうが、それを素直に聞いて寝てしまうのだから、酒癖は悪くない男のようだ。
(^。^)
噺の中に随分と俳句が出てくるのだが、"去年今年(こぞことし)"という新年の季語があるのだそうで、過ぎ去っていく年と来たる新年を思い、感慨深く神妙な心持ちになる様子が思い浮かぶようなナカナカ面白い季語のように思う。
さて、演者の三代目柳家小満ん師匠は、"黒門町の師匠"と呼ばれた八代目桂文楽(1892年~1971年)師匠の弟子だったが、文楽師匠の死去に伴い、五代目柳家小さん(1915年~2002年)師匠の一門に移籍したとのこと。
その五代目柳家小さん師匠も、入門した四代目柳家小さん(1888年~1947年)師匠の死去により、八代目桂文楽師匠の預かり弟子になったということなので、この辺りはなかなかに強いつながりがあるのだろう。
九代目林家正蔵師匠によると、三代目柳家小満ん師匠はとてもお洒落な人なのだそうだ。
(^_^)