仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

ゆれる

2009年10月31日 | ムービー
『ゆれる』(2006年/西川美和監督)を見た。
物語は、「母の法事のため久しぶりに帰省したカメラマンの早川猛(オダギリジョー)は、兄・稔(香川照之)が仕切っている実家のガソリンスタンドで、従業員として働いている川端智恵子(真木よう子)と再会する。2人が関係を持った翌日、幼馴染の3人は道見渓谷に出掛けるが、智恵子が吊り橋から転落死。警察の捜査結果で事故死と認定されたものの、後になって稔が・・・」という内容。
仲が良い筈の兄弟でも、心のどこかには相手に対する何か別の思いがあるものなのか。
その小さかったものが物語の進行と共にゆれる心の中でとても大きくなっていく。
疑いや思い込みや嘘が自分の心を惑わせていくので、実際に目で見ている筈のものも見えなくなってしまうのだろう。
登場人物はあまり多くないのだが、スタンドの従業員岡島(新井浩文)が終盤になって活躍する設定とは予想できなかった。
また、実は吊り橋がいろいろな意味で重要な存在になっていたのが面白い。
派手な内容ではないが、これは良くできた物語だった。
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クヒオ大佐

2009年10月30日 | ムービー
ユナイテッド・シネマ札幌で、『クヒオ大佐』(2009年/吉田大八監督)を見た。
物語は、「カメハメハ大王の末裔を父に持ち、エリザベス女王の妹の夫のいとこを母に持つというアメリカ空軍特殊部隊パイロットのジョナサン・エリザベス・クヒオ大佐(堺雅人)。"私と結婚すれば軍から5000万円の結納金が支給される"、"ウェディングドレスはダイアナ妃のドレスも手がけたデザイナーに依頼して製作してもらう"等という話で、弁当屋の女社長・永野しのぶ(松雪泰子)をその気にさせるが、実は彼は結婚詐欺師。そして、彼が新たなターゲットとして選んだのは、学芸員の浅岡春(満島ひかり)と銀座でホステスをしている須藤未知子(中村優子)の2人だった。巧みな言葉(?)で彼女達の心の隙間に入り込もうとするクヒオ大佐ではあったが・・・」という物語。
何ともでたらめな展開でも、演じる役者が上手だとふざけた話にならないので、面白く見られる。
主役の堺雅人という人は今迄知らなかったが、上手な役者さんだ。
『ゆれる』(2006年/西川美和監督)に出演していた新井浩文(永野達也役)もナカナカ良い。
見終わってから知ったのだが、ナントこれは実話を元にした物語なのだそうだ。
こういった経歴やでたらめな話で実際に騙された人がいたとはホント驚かされる。
劇中の永野しのぶの感覚は最後までマッタク理解できなかったので、余計にそう思ったのだった。
それにしても、『沈黙の艦隊』って・・・。
(^o^)