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サッカーのワールドカップ、すごい盛り上がりでしたよね。
私の周辺でも「応援で徹夜して眠くて眠くて~」なんて声を
たくさん聞きました。
最近ではビデオ録画ができますから、何も仕事に支障が出るような夜更かししなくたって、翌日、時間があるとき見ればよいことなんだけど、
やっぱり気持ちの盛り上がりも臨場感も違うから、
寝不足がなんだ!絶対見逃せない~!
というのが、サッカーファンの思いでしょう。
勝つか負けるか先が読めない状態で、
試合を見るのと、
勝負の結果を知った上で、スポーツ中継を見るのとの
ドキドキする思いや面白さのちがいは、
けっこう誰にでも理解できることなのかもしれません。
けれど、「勉強」となると、
解き方や答えがわかっている状態で学んで、
たとえそれが義務のような訓練のような学習だって、
他の子より楽に先に進めていいんじゃない?
と思ってしまいがちなんですよね。
先行してたくさん知識を与えておくことが、
それが学校教育の範囲を超えて幅広い知識なら
「地頭力」がついたと考えてしまう方もいます。
『地頭力』が育つ幼児期 (シアトルからのお客様)
『地頭力』が育つ幼児期 2
『地頭力』が育つ幼児期 3
『地頭力』が育つ幼児期 4
『地頭力』が育つ幼児期 5
『地頭力』が育つ幼児期 6
『地頭力』が育つ幼児期 7
で、
『地頭力を鍛える』問題解決に活かす「フェルミ推定」
細谷 功 東洋経済新聞社
という本を紹介させていただきました。
この中で、地頭力に逆行する、
「フェルミ推定が必要な6つのタイプの症状と処方箋」として、
次のようなものがあげられていました。(簡単に要約しています)
★「検索エンジン中毒」の症例
頭が働くより先に手が動いて検索しているいわゆる「コピペ」族。
その結果考える力が退化している。
★「完璧主義」の症例
不十分な情報では作業に着手できない
精度が低い結果を出すくらいなら何も出さない方がよいと思っている
★「情報コレクター」の症例
常に仮設より先に情報を集めはじめる
★「猪突猛進」の症例
周りが見えず自分の視野で猛進する。
★「セクショナリズム」の症例
全体の最終アウトプットを意識せずに
とにかく自分の範囲だけ完璧にしあげることに専念する
★「経験至上主義」の症例
事象を一般化して議論することを嫌う。他者から学べることはないと思っている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
子育ての世界でも「地頭力」という言葉がもてはやされていますが、
「検索エンジン中毒」や「情報コレクター」といった
むしろ地頭力を使うときには邪魔になるような思考回路を
幼児に刷り込んでいるように見える場合があります。
それは『地頭力』が、幅広い知識を持っていること
と勘違いされているからのようです。
「考える素材をたくさん持っていること」が、
「考える力があること」と誤解されているのです。
もちろん知識があることや記憶力があることは、
悪いことではないでしょうが、
反射的にそれしかできない子にしてしまうのは危険!と感じています。
子どもが本来持っている、今、必要なことの焦点をあわせて
集中する力が失われ、自分の記憶の情報と、
目にしているさまざまな情報に向かって、
しじゅう気が散っている子をよく見かけるのです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
話が急に変わるのですが、
ベネッセがおこなった夏の宿題についての親向けのアンケートで、
約4割の親御さんが、
「自由研究」が最も手こずると答えたそうです。
* 自由研究の理科はどうかと思う。実験に失敗したら書けなくてまた別のものをさがしている。
* 自由研究の課題を自分で決めなければならないが、もう少し、先生や学校から、ヒントのようなものがあれば良いと思う。
* 自由研究など、子どもに任せるものについては、せめて手順(調べ方、まとめ方など)を理解させてほしい。白紙の状態で親に丸投げされても困る。
といった親たちの声が並んでいました。
確かにわかる気もするのですが、
もともと勉強って、社会に出て、それまでにやったことがない仕事に着手して、
自分で決めたり、自分で問題を解決したりできるように
子どもを鍛えていくものですよね。
高学年に多い「自由研究」の課題は、
「初めての体験に困る」とか「どうすればいいか自分で悩む」とか、
「何をすればいいか自分で調べてみる」とか、
「わからなければ友達や先生に相談してみる」とか、
「ちゃんとできない自分に向き合う」とか、
「自分のことは自分で責任持つ」とかいう体験をさせるためにあるようなものだと思うのです。
昔の子は危険な川遊びなどで、そうした経験ができましたが、
今、そんな危険なことを子どもにさせることはできませんよね。
せめて子どもが「ちょこっと自由研究で困る」くらいは見守ってあげて、
子ども時代にきちんと「困る」体験をさせてあげないと、
将来の生き辛さを思うと
今の子はつくづくかわいそうだな……と
息苦しくなってしまいました。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyoko_cloud.gif)
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私の周辺でも「応援で徹夜して眠くて眠くて~」なんて声を
たくさん聞きました。
最近ではビデオ録画ができますから、何も仕事に支障が出るような夜更かししなくたって、翌日、時間があるとき見ればよいことなんだけど、
やっぱり気持ちの盛り上がりも臨場感も違うから、
寝不足がなんだ!絶対見逃せない~!
というのが、サッカーファンの思いでしょう。
勝つか負けるか先が読めない状態で、
試合を見るのと、
勝負の結果を知った上で、スポーツ中継を見るのとの
ドキドキする思いや面白さのちがいは、
けっこう誰にでも理解できることなのかもしれません。
けれど、「勉強」となると、
解き方や答えがわかっている状態で学んで、
たとえそれが義務のような訓練のような学習だって、
他の子より楽に先に進めていいんじゃない?
と思ってしまいがちなんですよね。
先行してたくさん知識を与えておくことが、
それが学校教育の範囲を超えて幅広い知識なら
「地頭力」がついたと考えてしまう方もいます。
『地頭力』が育つ幼児期 (シアトルからのお客様)
『地頭力』が育つ幼児期 2
『地頭力』が育つ幼児期 3
『地頭力』が育つ幼児期 4
『地頭力』が育つ幼児期 5
『地頭力』が育つ幼児期 6
『地頭力』が育つ幼児期 7
で、
『地頭力を鍛える』問題解決に活かす「フェルミ推定」
細谷 功 東洋経済新聞社
という本を紹介させていただきました。
この中で、地頭力に逆行する、
「フェルミ推定が必要な6つのタイプの症状と処方箋」として、
次のようなものがあげられていました。(簡単に要約しています)
★「検索エンジン中毒」の症例
頭が働くより先に手が動いて検索しているいわゆる「コピペ」族。
その結果考える力が退化している。
★「完璧主義」の症例
不十分な情報では作業に着手できない
精度が低い結果を出すくらいなら何も出さない方がよいと思っている
★「情報コレクター」の症例
常に仮設より先に情報を集めはじめる
★「猪突猛進」の症例
周りが見えず自分の視野で猛進する。
★「セクショナリズム」の症例
全体の最終アウトプットを意識せずに
とにかく自分の範囲だけ完璧にしあげることに専念する
★「経験至上主義」の症例
事象を一般化して議論することを嫌う。他者から学べることはないと思っている。
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子育ての世界でも「地頭力」という言葉がもてはやされていますが、
「検索エンジン中毒」や「情報コレクター」といった
むしろ地頭力を使うときには邪魔になるような思考回路を
幼児に刷り込んでいるように見える場合があります。
それは『地頭力』が、幅広い知識を持っていること
と勘違いされているからのようです。
「考える素材をたくさん持っていること」が、
「考える力があること」と誤解されているのです。
もちろん知識があることや記憶力があることは、
悪いことではないでしょうが、
反射的にそれしかできない子にしてしまうのは危険!と感じています。
子どもが本来持っている、今、必要なことの焦点をあわせて
集中する力が失われ、自分の記憶の情報と、
目にしているさまざまな情報に向かって、
しじゅう気が散っている子をよく見かけるのです。
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話が急に変わるのですが、
ベネッセがおこなった夏の宿題についての親向けのアンケートで、
約4割の親御さんが、
「自由研究」が最も手こずると答えたそうです。
* 自由研究の理科はどうかと思う。実験に失敗したら書けなくてまた別のものをさがしている。
* 自由研究の課題を自分で決めなければならないが、もう少し、先生や学校から、ヒントのようなものがあれば良いと思う。
* 自由研究など、子どもに任せるものについては、せめて手順(調べ方、まとめ方など)を理解させてほしい。白紙の状態で親に丸投げされても困る。
といった親たちの声が並んでいました。
確かにわかる気もするのですが、
もともと勉強って、社会に出て、それまでにやったことがない仕事に着手して、
自分で決めたり、自分で問題を解決したりできるように
子どもを鍛えていくものですよね。
高学年に多い「自由研究」の課題は、
「初めての体験に困る」とか「どうすればいいか自分で悩む」とか、
「何をすればいいか自分で調べてみる」とか、
「わからなければ友達や先生に相談してみる」とか、
「ちゃんとできない自分に向き合う」とか、
「自分のことは自分で責任持つ」とかいう体験をさせるためにあるようなものだと思うのです。
昔の子は危険な川遊びなどで、そうした経験ができましたが、
今、そんな危険なことを子どもにさせることはできませんよね。
せめて子どもが「ちょこっと自由研究で困る」くらいは見守ってあげて、
子ども時代にきちんと「困る」体験をさせてあげないと、
将来の生き辛さを思うと
今の子はつくづくかわいそうだな……と
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