波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

定点観測【絵本】

2012年07月24日 | 読書

 立男は今年3月定年退職した。いや、退職できた。送別会Photo で「定年退職が間近になるにつれ、終われることの難しさを知った」とあいさつした。運と偶然と周りの支えで続いた。50代前に3度辞めたいと思い、50代で2度辞め無ければならない事態に。だから、というわけでは無いが疲れて休んだり、途中退職は至極あたり前だと思う。自身に重ねてつくづく思う。

 さて、紹介の絵本「からすたろう」(絵・文:八島太郎、偕成社)。ママヨさんがやっていた子育ての読み聞かせサークルにユニセフから寄贈された絵本。30年前になる。貸して3度失い3度買った。教員の自分を定点観測してきた道具。 苦しいと開けず、一息ついて開いてきた。この頃、「いじめ」が語られても大事なことが語られていない不安が増している。子ども、親、先生の信頼関係、相互の信頼関係はどこかで聞いたようなスローガンでは築けないし回復もできない。いじめ・自殺事件の報道もそうだが、声高な批判に比して意外に「人権」が語られず、希薄な人権感覚に不安を持つのだが、どうなんだろう。

    4月1日からの大学の前期授業も4ヶ月、来週が最終講義。学生と考えたい。教育とは、学校とは、教員とは何か。この絵本の読み聞かせ、小1を前に7年前にやって以来だ。あの時、隣の小学校に頼んで「成績が良いことよりも大事なことって何?」という授業だった。この絵本を久しぶりに手に取ったのは、何かに救われたい気持ちからだ…。

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