普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

将来の日本のあるべき姿

2009-05-11 15:04:23 | 民主党

 昨日の毎日放送の「サンデーモーニング」と読売放送の「たかじんのそこまで言って委員会」で少し気になる発言がありました。
 前者の何人かのコメンテーターの「自民党政府も民主党も政策を発表する前に日本の将来のあるべき姿のビジョンを示すべきだ」と言う意見。
 後者で珍しく田嶋陽子さんの意見に何時も対立している三宅久之さんが賛成した「日本は物より人に投資すべきだ」と言う意見です。

[政治家もマスコミも示せ(or 示さない)ない将来の日本のあるべき姿]
 マスコミが政府や野党が「日本の将来のあるべき姿のビジョンを示せ」と言うのにはもう聞き飽きた感じです。
 彼らがそれほど言っても、どの政党もビジョンを出さないか、また出しても彼らの気に入らないなら、天下の報道機関として、自分たちが「将来を見据えたビジョン」を出して見せるべきだと思うのですが。

 政府も野党も思い切ったビジョンが示せないのは、私の勘繰りですが次のような政治家や政党として言いづらい事情があるようです。
・もうこれ以上の経済成長は望めない。
 自動車や電子機器の輸出から環境機器の輸出に切り換えろと言ってもその輸出量は前者に比べと遥かに小さい
・内需拡大と言っても少子高齢化で縮小はあっても拡大の可能性は少ない
・止まらない少子高齢化
・増大し続ける開発途上国並みの赤字国債の処理
・中国などの台頭と市場主義経済により企業の競争力の低下を防ぐための何時でも首をきれ給料も安い非正規社員の増大、結果としての止まらない日本の貧困化
 などなど不景気なことばかり言っていては、選挙には勝てないからだと思います。
 その逆のよい例が中川秀直さんの、永久に伸び続ける経済成長を前提とした1000万人の労働者導入と言う、今となっては誰も信じない意見まで出ています。
 このようなことを政治家が言えないなら、マスコミが言い出すべきだと思うのですが、言わないのは何故でしょう。

[私の考える将来の日本のあるべき姿]
 それで今日は素人の特権を活かして、思いつくままに私の考えを書いて見たいと思います。
(本来ならその具体例も書くべきですが、紙面の都合で省略しております。)
 私の描く将来像は
・少し金に不自由しても幸福と思える社会
 市場主義経済、グローバル化のための各国の国民所得の平均化に伴うある程度の貧困化は我慢して、本当の幸福とはなにかを考える様になって来ると思います。    (これが独裁国なら国民にその様にし向けることが出来ますが、民主主義の元では国民の価値観の変化を待たねばならないと言う問題はありますが。)
・普通の人でも将来の生活設計ができる社会
 詰まり終身雇用制度の再見直しです。
・優秀な人は勿論ですが、特にこれと言った才能が無くても真面目に働けばそれなりに報われる社会
・若い人から(元気な)老人までの人達が、自分が何らかの形で社会に貢献すると言う生き甲斐を持てる社会
・学校の成績が良くない子供たちでも夢を持てる社会
 今のように夢が無いとか、あっても歌手とか運動選手など何万分の1しか達成できない希望しか持てないなどは明らかに異常と思います。
・老人や子育て世代などに優しい社会
 特に何時どの程度で止まるか判らない少子化は国民に閉塞感を与える一因になっていると思います。
・皆が前向きの提案をし実行できるモチベーションの高い社会
 その一番の目標は一向に合理化が進まない政府の省庁や官僚制度でしょう
・公害のない緑溢れる国
 日本人の感性や国土の特徴から考えても、誰も開発が行き過ぎた日本の「長崎の軍艦島化」など誰も考え無いはずです
・自由に物の言える国
・経済問題で言えば自由主義経済から適度のブレーキの掛かった経済運営、銀行や株式市場の本来の目的に帰った運営、農村の産直など物流を含めた生産性の向上、

 思いつきだけ並べて見ましたが、皆さんが既にお気づきのように、この考え方は北欧型の社会と良く似ています。
 そしてその実現に向けての前向きの投資は、田嶋陽子さんや三宅さんが言うセーフティーネット、福祉、育児応援、教育などの強化など「人を中心とする投資」でしょう。
 このような方向に向うしか、日本の進む道はないと皆、朧げには判って居ても、政治家も誰も言いません
 しかし日本全体が何となく、その方向に向かっているような気がします。
 言葉を変えて言うと、
・麻生さんが言う様に中福祉中負担の為の消費税増税
・小さい政府でなくて中程度の政府
・市場中心主義経済、社会主義経済の組み合わせの運営
となるではないでしょうか。

[民主党へ]
 ここで特に民主党へ言いたいのは、今の自民党はどちらかと言えば市場中心主義経済、国を統治する立場からから見た政策に対して、民主党は市場中心主義経済と社会主義経済のバランスと、国民側に立った政策を訴えるべきだと思います。
 これは米国の共和党と民主党の関係に似ていると思います。
 いたずらに異を唱えるだけでは、いつまでも政権は取れないか、取っても短命に終わると思います。
 それと自民党と違う政策を出そうとして、外国人参政権法案や、自虐史観を法的に定着させる恒久平和調査局設置法案、人権擁護法案など批判の多い政策を訴えるより、上記のような自党の立場をはっきり示し、もっと足が地についた市場中心主義経済中心だが、社会主義的なブレーキを掛けた政策や福祉政策を堂々と出した方がより国民の信頼を得ると思うのですが。

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (クマのプータロー)
2009-05-11 22:32:09
その、ビジョンを非常に広くまとめれば「戦後レジームからの脱却」ということになると思います。
Unknown (wamon)
2009-05-11 23:26:47
はじめまして

似たような考えの方がいらっしゃり嬉しいです。

中学の社会の授業中「日本の経済はこれからもずっと右肩上がりです。日本の経済は常に発展するのです」という教師の話にずっと違和感を覚えていました。経団連の偉いサンや日本経済を牛耳る方々はこれから先も違うと気付いても(とっくに気付いていますよね)同じ方向に舵を切り続けようとするでしょう。
どこかで流れを断ち切らないといけないハズなのに、みんなが見て見ぬ振りをしている。例えば自民党議員ならば利権も絡んでくるだろうし。大声では言えないでしょうね。

ブログを持つほどの知識や考えも無いのでチョロチョロ書き込みだけさせてもらっています。
また寄らせて下さい。
Unknown (wamon)
2009-05-11 23:30:32
連投すみません。
社会の授業は1970年台後半の話です。
トシがばれますね。
Unknown (無名)
2009-05-12 18:44:35
いや麻生総理は総理就任会見で大分明るい将来の日本像を具体的に語ってましたよ?ただ全くマスコミが報道しなかっただけで。
ネガティブな将来像しか語らないのは野党とマスコミですよ。
まあ連中はそうやって庶民の不安を煽る事が仕事だと要らん使命感燃やしてるんでしょうがないんですけど。

今後の景気について、まずメディアの言う「日本は外需依存経済」というまるっきり間違った前提条件に立って考えては失敗するんじゃないんですかね?
日本の輸出対GDP比率16.3%コレはアメリカに次いで低い数字です。
現状十分過ぎるほど「内需依存型経済」になっているのに、これ以上内需拡大なんてやっても経済は成長するんでしょうか?
これからはどうやって外から富を引っ張ってくるか。引っ張ってきた富をどう国民に分配するのか。ここに重点を置いた方がいいと思います。
国の借金は国民の利益になります (ななし)
2009-05-12 21:31:06
「国債を刷れ」という本を読んでみてはいかがでしょうか。国の赤字など気にする必要がないことが分かります。

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