普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

小泉路線を夢見ている自民党員

2009-03-05 15:00:57 | 麻生内閣

「小泉劇場」終幕の予感 再議決棄権も追随1人  (産経新聞より)
 定額給付金の財源を確保する平成20年度第2次補正予算関連法が4日、衆院本会議で再議決され、自民党の小泉純一郎元首相は予告通りに、衆院本会議を欠席した。だが、追随した自民党議員は1人だけ。「政局にはかかわらない」と宣言した小泉氏。麻生太郎首相に批判的な勢力は依然、その「威光」にすがるが、「小泉劇場」の終幕を予感させる「欠席劇」だった。
 小泉氏は2日夜の会合で「私は辞めていく人間だから、もう政局にはかかわらない」と語ったが、再可決の造反に追随しなくていい-とのシグナルだったとされる。同党中堅は「あの発言がなければ同調者はもう少し増えただろう」と語る。
 深谷隆司元通産相などは小泉氏を顧問格とする議員グループを作り、「国家戦略について語り合う」ことを決めた。
 また、それぞれに「改革派」の議連結成を計画している中川秀直元幹事長、武部勤元幹事長も小泉氏との関係をアピールして行動しようとしている。

[小泉発言をどう読むか]
 2日の会合での小泉さんが深谷隆司、塩崎恭久、平沢勝栄、小野次郎各氏ら計10人の自民党衆院議員に語ったと言う
・「政局については、私は(国会議員を)辞めていく人間だから一切語らない。これからやっていく人たちが考えたらいい」と発言
・「引退したら政治家としては終わるが、活動は続ける」と強調
・環境問題と経済成長の両立、食の安全問題の研究など、引退後の「夢」を打ち明けた
朝日新聞
より)
の言葉から、私は3日のブログで如何にも機を見る敏な小泉さんらしい発言で、もう小泉さんの時代は終わったとみたのでしょう。
と書きました。
  
それを具体的に記すと小泉さんは、
・オバマさんの登場が示すように、時代が大きく変わろうとしていたときに、米国の年次改革要望書に従ってやって来たことが少なくとも性急に過ぎたと思っていること
・そうかとと言って政治家として自分の非を認めたくないこと
・爆弾発言への自民党の反応が殆どなかったことから、自分の影響力の減少を覚ったこと
・小泉さん一流の美学でこのさいカッコ良く身を引いてみせること
と言うのが小泉さんの本音だと思うのですが。

 然し、昨夜のテレビでも武部勤元幹事長が、「小沢さんの政治と金の問題が出た今こそ、自民党も新しいリーダーを作り、その元で新しい政策を作って衆院選に臨むべきだ」と言う趣旨のことを言っていたのを見るとまだ小泉路線に執着しているようです。

自民党の政権の座を脅かしていこと
第三者から見ると今、自民党の政権の座を脅かしているのは
・麻生さんの失言と発言のぶれへの批判
・定額給付金の取り扱い
官僚制度改革への内閣の腰の引けた姿勢
年金問題
・後期高齢者医療制度、医療・介護などの社会福祉の崩壊、地方の疲弊
・労働関係法律の規制緩和に伴う社会格差の発生、日本初の急激且つ大量のリストラ、そのセイフティーネットワークの不足
などなどです。
 麻生さんの発言や、定額給付金の取り扱いは明らかに小泉さんの責任ではありませんし、官僚制度改革への麻生内閣の腰の引けた姿勢は批判はあるが、それを放置したのは小泉さんだし、年金問題は小泉さんが社保庁のトップに民間人を入れただけで放置したこと、それ以下の問題は全て小泉改革の負の部分の弊害です。
 構造改革を推進は良い事ですが、今の情勢ではその負の部分の修正は現在は緊急且つ必須の問題ですし、それに麻生内閣は今取り組んでいる最中です。

[上げ潮路線が今後通用するか]
 構造改革推進する人は上げ潮派とも呼ばれていますが、今後日本の経済が順調に成長するのでしょうか。少子高齢化の傾向、物の有り余りと環境問題にも絡んで消費の減少傾向などから考えると内需の拡大は望めない。
 そうかと言って外需に頼ろうにも中国、インドなどの台頭に伴う相対的競争力の低下、それに対応するための1000万人労働者導入の案も、奴隷制度以来の長い伝統のある米国は別としても、その伝統がないEUの実情を考えると、日本社会はそれに対応出来ないでしょう、結局残念ですが、今後の日本の経済成長は殆ど望めず、微増・停滞・微減の可能性のほうが高いと思います。

構造改革派のやるべきこと
・構造改革の負の部分を認めてその修正を図ること
・新しいリーダーを選ぶのなら武部さんや中川秀直さんが自分で立候補すること
・官僚制度改革に腰が引けた(と思うなら)麻生さんの尻を叩くこと
・郵政改革の3分社化より4分社のほうが良いことを説明すること
・今の金融・経済危機が行き過ぎた自由主義経済の結果と言われているがこれに対してどう思うかはっきりすること
・中川さんは自分の提唱した1000万人の外国人労働者導入について今どう思っているかはっきりすること

[自民党のこれから]
 時勢の大きな変化、自民党の抱えている問題に対して麻生さんのやろうとしていること、構造改革派の今後やるべきことを考えてみると、自民党全体としてのやるべきことははっきりしていると思います。
 つまり、
・麻生さんの政策に不足があれば修正し、挙党一致で進む
・麻生さんの代わりのリーダーを選ぶなら、そのために自民党がばらばらにならない道を模索するしかない様な気がするのですが。
 これだけ考えて見ると、時勢が大きく転換しようとしているのに、産経新聞の指摘のように上げ潮派、構造改革派はまだ小泉路線の幻影を追っているように見えて仕方がなのですが。

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