普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

自分達の責任は棚に上げ他の責任を追求する政治家達

2009-07-20 10:41:00 | 麻生内閣

 いよいよ明日、自民党では両院懇談会が開かれ、国会では解散と言うことになるそうです。
 それで懇談会関連のニユースをweb版から拾って見ました。

両院総会要求は腰砕け、封じられた「反麻生」
 自民党で麻生首相に批判的な議員の動きが行き詰まっている。
 中川秀直、加藤紘一の両元幹事長や塩崎恭久・元官房長官らは1時間程度の懇談会を開く方針を説明する細田幹事長に、「2時間、3時間とじっくりやって、初めて団結のエネルギーが生まれてくる」と食い下がったが、押し切られた。
 執行部は懇談会を「非公開」とした。「党内が荒れている様子が報じられると、また衆院選へのマイナス要因になる」と判断したためだ。
 党内では、中川氏らが議決権のある両院議員総会にこだわるのは、東京都議選などに関する首相の責任を追及した上で、麻生降ろしのための総裁選前倒しの動議を提出し、可決に持ち込みたい思惑からだと見られている。ただ、両院議員総会開催を要求するための署名に応じた議員には、「あくまで地方選総括の場で、麻生降ろしに利用されるのは心外だ」という声が強く、開催要求は腰砕け気味に終わった。
 中川氏らには、「ゴタゴタした印象を与え、地方選の足を引っ張った」と党内の視線も厳しさを増している。
 党東京都連は17日、麻生降ろしの動きに加わる衆院議員を支援しないとする内容の決議文
を党本部に提出した。
自民都議の怒り爆発!…細田幹事長の訪問に
 
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090716-OYT1T00847.htm
 細田幹事長が「我々国会議員が大きな悪影響を与えてしまった。申し訳ない」と頭を下げると、足立区選挙区で落選した高島直樹・都議団幹事長は「国会のドタバタで自民の支持者が離れたのは事実」と強い口調で批判。
 都議からは「(麻生首相に批判的な議員が)今でも署名を集めているが、早く選挙区に帰って活動するよう言ってほしい」などと注文がついた。

 両院懇談会関連の報道を見ると中川秀直さんたちの都議選敗北の総括をして、麻生降ろしに繋げたいという作戦は明らかに情勢を読み間違えているようです。
 東京都連は選挙前から党内のごたごたに就いて党本部に抗議文を出し、そして今は中川さんたちの行動が都議選敗北の大きな要因の一つと考えているようです
 細田さんは自ら都議達の抗議を聞いているので、中川さんたちの申し入れを一蹴したのでしょう。
 そして細田さんが、両院総会を開けば、都議選敗北の総括が、麻生降ろしのグループと都議連と同じ考えを持つ人達の非難合戦になり、その(そして多勢に無勢で麻生降ろしグループが負けるのは必至の)状況をマスコミを通じて面白可笑しく編集して報道されれば、また自民党の支持率低下に繋がることを警戒したのも当然です。
 勿論、今回の自民党の動きについては、朝日の逃げ切り狙い「麻生隠し」自民の両院議員懇談会
の見方もあるし、素人目から見ても僅かガス抜きどころか 、ストレスが溜まるだけで終わる1時間足らずの懇談会でなく、(後に書くように麻生さん以下党員全てが自分達の責任を確認した上での)時間を掛けて都議選の敗因を分析し、麻生さんもじっくり自分の意見を述べるべきだと思うのですが。

 何よりも心に引っ掛かるのは、中川さんたちが私のような素人でも判る、情勢判断を何故間違えたかの原因です。
 そこで少し考え過ぎかも知れませんが、自分たちのことは棚に上げて、全て人の責任のしたがる世の風潮にどっぷり嵌まって、自分たちの動きが他人からどう見られているかなど、なんの反省もなく走ったのかも知れません。 (そう言えば昨日の新聞で大島国会対策委員長が「都議選や静岡で負けた、総括しろ」という中川さんが参院選で負けたときの幹事長だと講演で触れたそうです。)
 また麻生降ろしの動きも、誰か人気のある人を首相にしてその人気のあやかろうと言う、人頼みの考え方も余りにも今風だと思いますし、(前にも書きましたが)従来型の適当な人を担いで裏から彼をリモートコントロールするなどの古い自民党の手法を踏襲するなど改革派としては考えられないやり方です。
 その自分の義務や責任を言わず、他人の責任ばかり追求する原因は、戦後以来の権利重視、義務・責任軽視の教育にあるのだという老いの繰り言になるのですが。
  少し理屈を言えば、前にも書きましたが、議会制民主主義の国ですから、今回の衆院選は小泉さんの就任から任期満了までの、つまり小泉・安倍・福田・麻生さんの自民党政治の信を国民に問われる選挙です。 (野党やマスコミの言う麻生さんが国民の信任を得ていないと言うのは明らかに間違いです。)
  そして小泉改革のプラスの分の評価すべきは勿論ですが、現在、自民党政権の足元を揺るがせている、その負の部分の責任について自民党全員がその責任を負うべきです。
  少なくとも都議選の敗戦は都連の人達は彼らの敗戦の責任の一つは中川さん達にあると考えているようでし、中川さんグループもその責任を痛感すべきです。
  自民党の人達はみな他の責任を追求するより、自分達の責任、小泉さんから麻生さんまでを選んだ責任、彼らの足を引っ張ってきた野党、族議員、官僚たちに対して、側面から内閣をどれだけ支援して来たかの責任などを痛感すべきです。
  もし、麻生さん以下全ての党員が、他人の責任を追求する前に自分の責任について謙虚に反省しておれば、中川さん達が言うように、両院総会も懇談会もオープンにできるし、会合で挙党一致体制を築き、細田さんの心配とは逆にそれをマスコミを通じて誇示することも出来ると思うのですが。
  更に挙党一致体制が確立すれば問題の密室の公約づくりもオープンにすることにより、より優れた公約も作れると思うのですが。
  果たして懇談会はどうなるのでしょうか。
  お互いに足の引っ張りあいをしてま政権を転がり落ちるのか、お互いに責任を認め合って起死回生の体制がとれるのでしょうか。
  後は自民党員たちの良識にかかっていると思います。

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。

政治ブログランキングへ

政治ブログへ