普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

常識で考えた靖国問題

2006-07-25 16:04:46 | 政策、社会情勢

自民党総裁の選挙が近くなってきたことと、昭和天皇の話された内容の一部のメモが出てきて、また靖国問題の議論が盛んになって来ました。

ここで何の係累もない一般人の常識で靖国問題を考えてみたいと思います。

1.首相が何故靖国神社を参拝してはいけないか。

日本は信教の自由の国だから、誰がどのような宗教を信じてもよい。

首相も国民の一人だから、当然にその為に国費を使わなければ、宗教上の教義に基づくどの様な人を祀った、どのような神社仏閣で、どの様な考えで参拝してもいいし、教会で祈りを捧げても良い。

むしろ国民の代表的な人が信仰の自由がないのは大きな問題だ。

2.小泉首相の靖国参拝とそれに対する批判

総裁の選挙の公約は、政策の公約であるのに靖国参拝を言ったのは宗教と政治の分離の憲法に反しているか少なくとも大きな疑義がある。

最近になって靖国問題は政策論争に馴染まないと言っているが、選挙公約に挙げたことに対する自己批判はない。

公約のため彼一流の頑固さ参拝を続け、中国、韓国の関係をこじらせてしまった。

これを野党が政策の討議の場である国会で批判したのは、政教分離の憲法に反する

批判するなら国会の外で、個人の立場でやるべき。

3.靖国神社に行って祈る他ないのか。

信仰は心の問題だから、イスラム教の礼拝のように、何処でも祈ることが出来る。

仮に官邸で祈ったらまた可笑しいと言う人が出るかも知れないが、自宅で祈る分には新聞沙汰にもならないし、外国からけちを付けられることはなくなる。

それをどうしても、神社に行き、新聞種になるのを覚悟で行くのは一種のデモンストレーションで、宗教上から言えば不純な行為だ。

そのため、日本としてのプライドのため、外国からクレイムがついても、強行しなければならなくなる。

もし小泉さんが、公約などしていなかったら、自宅で、雑音に妨げられずに、ゆっくり祈ることが、出来る筈だ。

4.マスコミの対応について

新年や終戦記念日に靖国に参拝した有力政治家に、どの立場でまたはどのような気持ちで参拝したか聞く報道関係者がいるが、石原都知事でなくても、全くの愚問と思う。

案外それを聞く本人も恥ずかしいと思っていると思うが、こんな事をテレビで見ていると本当に情けなくなる。

もしマスコミが、この様な報道を自主的に止めたら、中国や韓国はスパイを放つ?か、自国のメディアを使って、首相や政治家達の監視するだろうか。

日本は世界に類を見ない独特の宗教観を持って、世の為になった人ばかりでなく、太宰府天満宮のように、世に祟りを及ぼす人も祀る、山、樹木、石等何でも神にするする国だ。
福岡県では鮭を祭ったお宮さえある。

マスコミは日本の報道機関として、外国に誤解を与えかねない報道をするときは、その報道力を利用して、日本人の特異な宗教観をも併せて外国に解説する位の努力をして貰いたいと思う。

報道機関の人達に是非見識を持って頂きたいものだ

然し、特定の思想を持つマスコミの一部にそれを願うのは無理かも知れないが。

5.靖国神社の分祀について

神社側は教義上から、分祀は出来ないと言っているそうだが、どの様な教義が説明をすべきだ。

神道は言挙げをしないのが習わしだそうだが、日本が一種の国難に当たっているとき、神社側の立場で良く考えて貰いたいものだ。

教義とは日本古来のものか、明治から大戦前までのものか、戦後からのものか、日本の情勢の激変にも関わりのない不磨の大典なのか。

そしてそれで良いのか。

神道では八百万の神と言われているが、靖国の神はまさにそれではないか。

それが神社に祭られた瞬間、一体となるのだろうか。
そしてその瞬間から分祀が不可能になるのだろうか。

合祀の例ばかりで、分祀の例は全くないのか。

今後色々な状況の中で、国の為に死んだ人の合祀をどう言う手続きでするのか。

日本の神社の殆どは、氏子、死者の親族(日光東照宮)や為政者の勧請に基づいて、お宮が創設され、神官が以後の運営に当たるにすぎない。

例えば東本願寺のように、特定の宗教の所有物ではない。

靖国神社の場合、国が設置したものを神官が運営しているだけに過ぎない。

だから、運営者だけの一存だけで重要な事項の処理は出来ない筈だ。

問題を難しくしているのは、同社はその所有者であった国から切り離され、他のように氏子を持たない特有の神社だ。(同じような護国神社はなんとなく県民が氏子と思われている?)

氏子総代的な人として直ぐ考えられるのは、代議士があるが彼らの発言は政教分離の観点から非常に限られてくる。

今までは政府の関係当局だけて良かった、コミュニケーションをどのようにして、全国民に対して行うのか。

靖国神社関係者にお願い:

衆目の一致するように、靖国の問題解決の一番無難な方法は分祀のようです。

今後とも、運営に多くの困難さがあると思いますが、日本の為にも、靖国神社が見放されないためにも、教義や神社の運営の確認や見直しを是非行って貰いたいものです。