くたくたルンゲクッタ

過ぎていく時間と思い出忘備録

カラスノエンドウとスズメノエンドウ、ヒゲナガスズメノチャヒキ、キュウリグサ、タチイヌノフグリ

2020-05-05 | 日記
外出自粛でビデオ見ながら『絵とき 植物生理学入門 改訂3版』曽我康一著を通読。読んだときはよく理解できたけれどすぐ忘れてしまう。困ったもんだ。そのあとで今年の3/1に放映したBS1スペシャル『永遠のABBA 勝者が全てを』と本日再放送のNHKドキュメンタリー ザ・ヒューマン『誇り高き悪魔 ジーン・シモンズ』を見た。70年代から活躍したABBAとKISSの軌跡を追いながら懐かしい曲と現在の彼らを紹介する番組。

近所の草むらはコロナの影響でまだ草刈りがされていないから色々な雑草が育っている。昨日撮った写真を整理。

カラスノエンドウとスズメノエンドウ マメ科ソラマメ属

草むらにカラスノエンドウとスズメノエンドウが群生していた。カラスノエンドウとスズメノエンドウは大きさが全く違うから手に取って比べてみる。右がカラスノエンドウで赤紫色の蝶形花が見える。左がスズメノエンドウで小さな白い花がいくつかついている。


これはカラスノエンドウ。小葉の先端は矢筈(やはず)形に凹み、葉の先端は伸びて分枝した巻きひげとなる。


花の大きさを比較。右がカラスノエンドウ(花径:12-18mm)、左がスズメノエンドウ(花径:3-4mm)。カラスノエンドウの花には柄がほとんどなく葉脇に直接つく。


スズメノエンドウの花。花序に長い柄がありその先に4-5個の花がつく。


カラスノエンドウの果実。花後豆果ができ熟すと黒くなって中に10個ほどの種子が入る。


スズメノエンドウの果実。果実は豆果で毛が密生し熟すと黒褐色になり中には通常2個の種子が入る。


ヒゲナガスズメノチャヒキ? イネ科スズメノチャヒキ属

空き地にイネ科植物が群生していた。普段なら見過ごすところだけれど時間もあるのでイネ科ハンドブックで名前を調べてみよう。


茎の高さは50㎝程度。円錐花序で各節から2-5個の枝を半輪性状に出し、先端に小穂を1-2個つけている。


この節からは5個の枝を出している。全体に白色の軟毛が密生しているのがわかる。


小穂を作る小花の先から長い芒が6本以上見える。この特徴からヒゲナガスズメノチャヒキの可能性が高いと思われる。ヒゲナガスズメノチャヒキの解説には小穂は6-9小花よりなり各小花の護穎から長さ3-5cmの芒が出るとある。


葉舌は半透明、長さ3-4mm。葉鞘は円筒形で軟毛がある。やはりヒゲナガスズメノチャヒキかなあ。


キュウリグサ ムラサキ科キュウリグサ属

15cmくらいの高さの枝先に小さな水色の花を見つけた。キュウリグサだろう。


一本取って観察。






茎の先にサソリ形花序をつけ径2-3mmほどの淡青紫色の花が次々に咲く。花弁は5枚あるように見えるが実は基部はつながっていて合弁花。きれいな水色の花弁と中心部の副花冠の黄色がとても可愛い。


タチイヌノフグリ ゴマノハグサ科(APG分類ではオオバコ科)クワガタソウ属



キュウリグサの花と同じくらい小さくてもっと濃い青の花があたりに点在していた。茎は直立して高さは15cm程度。花はオオイヌノフグリの花に似ているが4mmくらいと小さく花柄は短いのでタチイヌノフグリだろうか?


各葉脇には軍配型(ハート型)の果実が見える。


茎の根本の様子。茎には軟毛があるのがわかる。

野原に咲く花 マツバウンランとスイバ

2020-05-03 | 日記
『ヘンリー8世と6人の妻たち』第1話~3話がスパードラマTVで放映されたので録画して見た。16世紀前半テューダー王朝第2代の国王ヘンリー8世の6人の妻たちについて当時の歴史的資料に、妻たちの性格、思考、感情などを織り交ぜたドラマともドキュメンタリーとも言える作品で面白かった。はじめの妻キャサリン・オブ・アラゴンCatherine of Aragonは敬虔なカトリック教徒でヘンリー8世と24年間生活し王女メアリーを生んだが王子を生むことができず離婚させられた。ラブレターを頻繁に送って手に入れた2番目の妻アン・ブーリンAnne Boleynは女児(のちのエリザベス1世)を生んだが男児を生むことができず不貞の罪を着せられて処刑された。3番目の妻ジェーン・シーモアJane Seymourは従順な性格で息子エドワード王子を授かり世継ぎを残すが産後の感染症で死去。ドイツのプロテスタント有力貴族から迎えた4番目の妻アン・オブ・クリーヴズAnne of Clevesはヘンリーと気持ちが通じ合うことなく(性生活もできず)わずか6か月で宮殿から追われたが城と十分な財産を手に入れた。5番目の妻キャサリン・ハワードCatherine Howardはまだ19歳の若さでヘンリーの大きな寵愛を受けたが彼女の不貞が明らかとなり処刑された。49歳のヘンリーは肥満し右下腿の壊疽は徐々に悪化していた。6番目の妻キャサリン・パーCatherine Parrは聡明で献身的な良妻として働きメアリーとエリザベスの復権にも努力した。異端の罪に問われた時はその賢明さにより救われた。ヘンリー8世が55歳で死去した後、もとの恋人と再婚、息子を授かるも出産後亡くなった。

ムクドリとスズメノヤリ

今年のゴールデンウイークはホームステイ週間となっているからどこにも出かけられない。家のすぐ前は公園のような空き地となっているので行ってみる。野原から何羽かの鳥が飛び立った。ムクドリのようだ。


スズメノヤリがたくさん生えているあたりで何かを突いている様子。虫でもいるのかなあ?


マツバウンランLinaria canadensis ゴマノハグサ科(オオバコ科)マツバウンラン属

薄紫の小さな花がたくさん咲いていてとても美しい。今年もマツバウンランの花に出会えてうれしい。


毎年この野原にはマツバウンランが青紫色の小さな花をつける。


茎先に総状花序を出し唇形花をつける。 花弁は上下に深く2つに裂ける。上唇弁は2裂、下唇弁は3裂し基部に膨らんだ白色部分があり、後方には長さ2-6㎜の距がある。


下の方に細長い葉をつける。葉の形が松葉に似ている。


スイバRumex acetosa タデ科ギシギシ属

スイバがあちこちに花をつけている。スイバは雌雄異株。茎頂の円錐状総状花序に小さな花を多数つける。雌花は柱頭が赤く目だつ。


雌花しか見つからなかった。雄株はどこにあるのかなあ。


雌しべの柱頭は赤い。


果実ができている。内花被片は全縁で瘤体はない。