くたくたルンゲクッタ

過ぎていく時間と思い出忘備録

キボシカミキリ

2016-09-27 | 日記
カミキリムシはひょうきんな虫。子供のころの感覚から言えば、カミキリムシは獲物としては中の上くらいで、クワガタやカブトムシに比べたらかなり劣る。かといってマイマイカブリなどの下品な感じは全くなく、むしろ上品な紳士のような優雅さを持っている。体は細長くて大あごは挟んで葉を切ることのできる程度で小さい。捕まえるとチューチュー鳴くのがちょっと情けない。しかも落ち着きがなく危険を察すると、君子危うきに近づかずといっているみたいに臆病でそそくさと逃げ出そうとする。

キボシカミキリ カミキリムシ科



ヤマグワの葉にいるカミキリを見つけた。黒に黄色の斑点があり触角はかなり長い。よく見かけるゴマダラカミキリよりスリム。ネット検索してすぐにキボシカミキリであることが判明。キボシカミキリはクワ、イチジク、ミカンなどの生木を食害し、都市郊外でもよく見られるらしい。


正面から。




近づいて観察。不思議な目。


捕まえてみると思ったよりもおとなしい。



ゴマダラカミキリ

どこからか飛んできたゴマダラカミキリ。

ヌルデミミフシ

2016-09-26 | 日記
ヌルデはどこにでも生えてくる。里山はもとより、林縁や川岸、道の脇、森林伐採地、宅地造成地、野原、住宅地の間などどこにでもすぐ生えてくる。しかも木を切っても根元からまた生える。家の前の道端にも昔からヌルデが生えていて毎年伐採されているけれども毎年生えてくる。あまり好まれる樹木ではなさそう。職場からさほど遠くない里山を歩いていると、ヌルデの木に大きな虫こぶヌルデミミフシが付いていた。面白いので観察してみることにした。

ヌルデ ウルシ科ウルシ属

たくさんの果実をつけているヌルデ。小葉の間の葉軸に翼があるのが特徴。


ヌルデは雌雄異株。


果実は4mmほどの扁球形の核果。熟すると酸塩味のある白い粉に被われる。

ヌルデミミフシ

葉を見上げていると大きな凸凹した塊がついている。ヌルデミミフシだとすぐに分かった。


あちこちにある。


ヌルデミミフシはヌルデシロアブラムシによってヌルデ複葉の翼葉に形成される虫えい(虫こぶ)で多量のタンニンを含み収斂作用があることから、乾燥させて作った漢方薬、五倍子は下痢止め、痔の治療、止血、解毒などに利用された。また日本ではお歯黒の材料として使われた。

これほど利用されてきた虫こぶの中はどうなっているのだろう?

ヌルデミミフシのついた奇数羽状複葉を一枚もぎ取って明るいところで観察。確かに翼のところからこの虫コブは生えている。触ると硬い。中は空洞の感じ。


中を見るために手で割ってみた。中はほぼ空洞だけれど、何やら淡黄色の小さなブツブツが見える。


これは無数のヌルデシロアブラムシだった。気持ち悪いとも思ったが慣れるとそうでもない。


中を覗き込むと白い綿のようなものが入っている。これはアブラムシが排泄物を白い蝋の形で出し、それにアブラムシの脱皮殻や死体が混じって白い綿のようなものになっているそうだ。

ヌルデシロアブラムシの生活環は複雑で不思議。
虫こぶの中にいる数千匹のヌルデシロアブラムシは実は5-6月ころヌルデの葉に定着し虫コブを作った幹母が無性生殖(胎生)で増やした幹母のクローン集団である。今はまだ翅はないが、秋になると有翅虫が虫こぶから飛び立つ。飛び立った有翅虫は、中間宿主であるオオバチョウチンゴケの上で産仔(胎生)して冬を越し、翌年4月ヌルデの幹に移動し、ヌルデの幹の上で有性世代の雄と雌を産む。雌だけからどうして雄雌が生まれるのかと思ったら、XXすなわちX染色体を2本持っているのが雌で、XOつまりX染色体の一本欠けているものが雄になるらしい。ヒトのようにY染色体はないから雌だけから雄も雌も産まれる。ここで他の家系の異性と出会い有性生殖し雌は一匹の雌を産む(これは卵生)。この雌幼虫こそが新葉に移動し虫こぶ形成を開始する幹母となる。

セイタカトウヒレン

2016-09-22 | 日記
尋常性乾癬という皮膚病がある。この皮膚病を患っていた一人の肥満糖尿病患者は、最近ある糖尿病の薬剤によって劇的にこの皮膚病が改善した。ビデオを見ながら、論文(Alessandro Mantovani: Relationship between Non-Alcoholic Fatty Liver Disease and Psoriasis: A Novel Hepato-Dermal Axis? Int J Mol Sci 2016,17,217)を読んだ。やはり脂肪肝改善が尋常性乾癬の寛解につながるに違いない。
見ていた映画は『ザ・バンク 堕ちた巨像』2009年のアクションサスペンス映画。全体にはまずまずだが最後の結末がよく分からなかったので何となく尻切れトンボの感じ。

セイタカトウヒレンSaussurea tanakae キク科トウヒレン属

植物園の林床に植えられていた。名札が無くなっていたけれど、花の形と茎にある翼からセイタカトウヒレンだと思う。


トウヒレンとは変な名前だと思って調べてみると、ヒレン(飛廉)は漢名でアザミのことを指し、唐のアザミでトウヒレンとなったのかもしれない。


セイタカトウヒレンは 草丈70-100cmの多年草。茎には狭い翼が必ずつく。


頭花は紅紫色で総状に付き径は約15mm。とても美しくて壁紙にしたいくらい。総苞は釣鐘形で絹毛があり総苞片は9列。


茎葉は互生し広卵形で、不揃いの鋭い鋸歯がある。

ゴマナとシオン

2016-09-22 | 日記
今日は秋分の日だが外はあいにくの雨。隣の中央病院の周りを見渡すと真っ赤なヒガンバナが開花し始めている。朝の最低気温20℃前後がヒガンバナ開花の目安らしい。確かに今日明日の最低気温は19-20℃だというから、ぴったり合致。

ゴマナ Aster glehni var. hondoensis キク科シオン属

林間に背丈ほどのキク科の白い花が咲いていた。多年草のゴマナだろう。光にあたり輝いている。


茎や葉に細かい毛がありざらつく。大きな散房状の花序を形成し、直径15㎜ほどの小さな頭花を多数つけている。素朴で日本的な感じ。


ハナアブが蜜を探しにやってきた。


黄色の筒状花と周りの白い舌状花からなる。


総苞は狭鐘形。


葉は先が尖り、基部は楔形の長楕円形、縁に鋸歯がある。葉脈が深くゴマの葉に似ているのが特徴。


シオン Aster tataricus  キク科シオン属

植物園の片隅に植栽された多年草のシオン。2mくらいありそう。お彼岸の時に咲いているのをよく見かける。


径3-3.5cm前後のやや大型の淡紫色から青紫色の花を散房状につけている。


同じシオン属でもゴマナに比べればとても上品な感じがする。


総苞片は3列に並び先は尖り、乾いた膜質でふちは淡紅色を帯びる。


葉は大型で皮針形、柄はない。

キハダとハゴロモ達

2016-09-22 | 日記
先日、NHKスペシャル「完全解剖 ティラノサウルス~最強恐竜 進化の謎~」を見た。特に興味深かったのは「共進化」の話。1億6千万年前、中国で暮らしていたひ弱なグアンロンの子孫はアメリカ大陸に渡り、約7千万年前にはT・レックスへと進化した。これはどのようにして起きたのか?当時アメリカ大陸に君臨していたのは体長11m、鋭い爪とナイフのような歯を持つ強大な肉食恐竜シアッツだった。温暖化の進行により海水面が上昇するとアメリカ大陸の水没が進んた。狭い場所に多数の恐竜が密集することになり、獲物である植物食恐竜とハンターである肉食恐竜が遭遇する機会が急激に増加した。このことが両者の急速な進化を招く。とくに劇的な進化は、ティラノサウルスの祖先が獲物としていたトリケラトプスの仲間でも起こり、互いに巨大化していく、いわゆる「共進化」が起こったと考えられる。そしてついにティラノサウルスはシアッツを駆逐するまでとなった。

今月は雨が多くて台風も多い。散歩にも行けないので先月撮った写真を見ている。市営植物園の片隅にこのあたりではあまり見ない樹木を見つけた。

キハダ ミカン科キハダ属

奇数羽状複葉でしかも対生している。




まだ幼木のようだ。


葉は全縁で葉柄の付け根は太くこの中に芽があることから、キハダであることは一目瞭然だった。奇数羽状複葉でしかも対生している点はトネリコ属と共通しているがトネリコ属は葉に鋸歯がある。キハダはミカン科の落葉高木で雌雄異株。


冬芽と葉痕。葉痕が馬蹄形に冬芽を取り囲んでいる。維管束痕は3個。樹皮を剥ぐと内側が黄色いはず。これは成分のベルべリンの色。コルク層を除き乾燥したものは漢方では黄柏と呼ばれ黄連解毒湯、柴胡清肝湯、温清飲などに含まれている。ベルベリンには、強い苦味と健胃整腸作用があり、民間薬では陀羅尼助(だらにすけ)、正露丸の原料になっている。


枝を追っていくとあちこちにハゴロモの仲間(半翅目ハゴロモ科)がいた。これはアオバハゴロモ。


透明な翅がきれいなスケバハゴロモとその下にはベッコウハゴロモがとまっている。ハゴロモの仲間はミカン科植物が好きなのかも。

エキノプス

2016-09-19 | 日記
今日は敬老の日で祝日。朝から小雨がぱらついている。Diabetologiaという雑誌6月号にあった人工膵臓に関する総説(Thabit, H. & Hovorka, R: Coming of age: the artificial pancreas for type 1 diabetes, Diabetologia (2016) 59:1795–1805)を読んだ。1型糖尿病患者にとって血糖コントロールは生きる上での足かせである。その束縛から解放するために膵臓移植や膵島移植が一部で行われているが、ドナー不足、感染症、免疫抑制剤の使用など問題点が多い。現在急速に進んできた技術は人工膵島。持続血糖測定器、コントロールアルゴリズムデバイス、インスリンポンプのそれぞれの小型化と性能の向上によりインスリン投与をすべて自動化することも期待できそう。ただ情けないことに日本は人工膵臓の研究は全く遅れているから、日本で一般に使えるようになるのはあと5年から10年くらいかなあ。

エキノプス キク科  ヒゴタイ属(エキノプス属)

草むらに作られた大きな花壇に青い球がたくさん見えたので近づいていく。近くには倒れた株がたくさんあって、その葉はアザミのように棘が多くて足が痛い。エキノプスの仲間だろう。


球状の花は多数の小花の集まりで、上の方から順に咲いていく。


コアオハナムグリが花の中にもぐりこんでいる。


葉は固くの先にはトゲがあり、葉の裏は白い。日本には九州に自生するヒゴタイ(平江帯)Echinops setiferがあるが、栽培されるのは主に欧州原産のルリタマアザミEchinops ritroが多いらしい。

オミナエシ、オトコエシ、ブドウオオトリバガ?

2016-09-18 | 日記
数日前、貴乃花親方の大相撲解説を聞いた。少し変わった人なのかなあと思っていたがなかなか鋭い点を突いていた。相撲は勝とうとすると勝てない、上半身に力が入りすぎて硬くなるから。相撲は下半身でとらなければならない。そして勝つか負けるかは最終結果であり、それまでの過程で勝ちを引き寄せることが大切であると話していた。ほんの数秒で勝負が決する相撲においてすら、他の格闘技やテニスやゴルフ、マラソンなどと同じように、試合中の過程で主導権を取ることこそが勝つことにつながる唯一の道だと改めて気付かされた。勝とうとせずに、数秒間のうちにある無数の選択肢を瞬時に判断し絶え間なく技を繰り出して、その行き着く結果として勝利がある。貴乃花親方もいいこと言うなあ。

オミナエシ スイカズラ科 オミナエシ属

秋の七草の一つオミナエシが今満開に咲いている。


黄色に染まるほど咲いている景色は最高。手前に植えられているのはヒゴタイ(キク科ヒゴタイ属の多年生植物、エキノプス)。




葉は対生し、羽状に裂ける。


花はとっても小さい。果実はへら状に見える。


オトコエシ スイカズラ科 オミナエシ属

オミナエシのすぐ近くでオトコエシが白い花を付けていた。




果実はそう果で、帽子のつばのような翼が取り巻いて特徴的な形をしている。近づいて写真を撮ろうとすると黒っぽい枯れ枝のようなものが飛んできて、オトコエシの花にとまった。


ブドウオオトリバガ?



世にも奇妙な形をした生き物がいるものだ。どちらが前なのかすらよく分からない。翅があるのかないのか、足はどれなのか? おそらく翅を真横に真っすぐに広げているのだろう。


ネット検索するとブドウオオトリバガという蛾の仲間でトリバガ科の一種のようだ。違うかもしれない。幼虫の食草ははブドウの実らしい。


正面から見てみよう。逆さまにとまっている。


これは右真横から見たもの。どうなっているの?オトコエシの果実にとまっている。

アブラゼミの抜け殻

2016-09-18 | 日記
台風の影響と長く停滞している秋雨前線のせいでここのところ雨が多い。それでも雨の合間にアブラゼミの啼いている。近所にはアブラゼミとミンミンゼミが半々くらいで啼く。セミの抜け殻でこの両者の区別ができるか?と思いネットで検索すると、触角を観察することで簡単に区別ができることが分かった。ミンミンゼミでは触角の毛は少なく、第3節の長さが第2節と同じ長さであるのに対して、アブラゼミの触角は毛深く、第3節の長さが第2節の1.5倍くらい長いらしい。

アブラゼミの抜け殻

近所の桜の樹にはアブラゼミとミンミンゼミがたくさんやって来る。先月撮った写真を見返してみる。


葉についている抜け殻。


触角には毛が多くて、触角の付け根から3番目の節は最も長いことが分かる。これはアブラゼミに違いない。


これもアブラゼミだろう。ミンミンゼミの抜け殻写真は撮っていなかった。直接比較は来年に持ち越しだなあ。


これは小さくて泥まみれなのでニイニイゼミ。

ハナツリフネソウ、ツリフネソウ、キツリフネ

2016-09-17 | 日記
ハナツリフネソウ Impatiens balfourii ツリフネソウ科 ツリフネソウ属



池のほとりにピンクと白の花弁を持つ植物が植栽されていた。あまりに美しいので近づいて観察することにした。ありふれた花なのだろうか、誰も見向きもしていない。花を見て驚いたことに何とツリフネソウの仲間だった。




よく湿地帯で見かけるツリフネソウの変種かな?と思ったが、距が丸まらずに真っ直ぐに伸びているから別物。ネットで検索するとハナツリフネソウで西ヒマラヤ原産の帰化植物らしい。葉は卵形から卵状楕円形で、縁には細鋸歯があり、互生。




白と薄桃色の花弁がとても美しい。


ツリフネソウ Impatiens textori

いつものツリフネソウと比べてみよう。


色が赤紫色であること、花の後ろに伸びる距の先端が渦巻き状に巻く点が特徴。葉は広披針形で互生し縁には細かい鋸歯がある。


正面。


キツリフネ Impatiens noli-tangere

キツリフネもツリフネソウの近くによく見かける。


葉の形や色がツリフネソウとは異なる。葉は長楕円形から卵形で、長さ約3㎝の長い柄がある。葉縁には低い鋸歯があり葉裏は白緑色。




距の先が巻かずに下方に曲がって垂れる。


正面。

アオダイショウ?

2016-09-15 | 日記
もう夏が過ぎ去ろうとしている。あれは真夏の太陽が真上を横切る頃で、深い渓谷の底にまで光は差込み、川の曲がるところにできた広い水たまりを明るく照らしていた。そこは岩に囲まれた子供たちにとっては最高の自然のプールとなって水遊びに興じている。そんな時、50cmほどの長さの蛇が中央を対岸に向かって泳ぎはじめた。誰かがそれを見つけた。虫取り網を手にした5、6歳の一人の男の子は、何を思ったかその蛇を捕まえようと一目散に走り出すと腰まで水に浸かりながら、蛇に向かって網を何度も振り下ろし続けた。大人の制止を聞かずその子はまるで狂人のように蛇を追い、蛇は必死で逃げる。岸から岸へと数回往復を繰り返し最後に蛇は岸の草むらに消えた。数分間の捕物劇が終わった後、周りの大人はあっけにとられ、その男の子は獲物を逃した悔しさに歯をかみしめていた。あの子供に異常なまでの行動を引き起こしたあの蛇は一体何なのだろう?蛇の側面には赤褐色の斑紋が点々と刻まれていたのが印象的だった。あの赤が子供を興奮状態にさせたのだろうか。

アオダイショウ?

アオキに絡まる蛇を見つけた。アオダイショウだろうか?


正円形の瞳孔でかわいい顔をしているからアオダイショウだろう。ただ虹彩が赤っぽいのでシマヘビかもしれない。

シマヘビは虹彩が赤く瞳孔は縦長の楕円形。体背面は黄褐色~褐色で4本の縦線が走る。マムシはずんぐりしていて太短い体型をしている。首のくびれがはっきりしていて、頭部は三角。眼線はアオダイショウの眼線よりも太く、非常にはっきりとした境界を持つ。左右に20対前後の楕円形の暗色斑がある。マムシの瞳孔は縦長の猫目状。ヤマカガシの関東地方の個体群は体側面に赤色と黒色の斑紋が交互に入るのが特徴。マムシとヤマカガシは咬まれると毒性があるから注意。

あの子が追いかけた蛇はヤマカガシだったのかも。

ヤマハギ

2016-09-07 | 日記
朝方2度寝をした時には決まって夢を見る。夢というのは支離滅裂なものだ。夢の中で何度も出てくる光景がある。古いビルが広い道路に沿って何百mも途切れることなく続いていて、自分はその歩道を必死で走って何かを探している。道の終わりまで来た時そこには中古車屋があって、そこで車を買うとさっそく乗り込み、どこかで見たことのある、確か大学裏の駐車場までやってきた。その先の窪地には以前自転車でやってきた時に乗り捨てたことを思い出すと、そのキーがどうなっているか気になって確認したい気持ちになって歩き出す。この夢の世界は自分では何度も訪れた馴染みの深い場所なので、ちょっと懐かしい気がする。遠い昔の出来事や情景と最近目にした物事がごちゃまぜになって夢に出てきているのだろうか?
そして、夢の世界に深く入り込み、鮮明な夢を見た後は気分が晴れやかに感じるのは何故だろう?『4時間半熟眠法』(遠藤拓郎)には脳や体のメンテナンスを行うのはノンレム睡眠であり、心のメンテナンスンを行うのがレム睡眠であると記されている。レム睡眠時にみる夢がストレスを抱えた心を癒してそのあり方を調整してくれているのかもしれない。

ヤマハギ Lespedeza bicolor マメ科ハギ属

山道を歩くとヤマハギが咲いていた。主のいない隣の家には萩が植えられていて垣根を突き抜けて枝を延ばし毎年花を咲かせる。源氏物語絵巻などにも萩が庭に描かれていたのを写真で見たことがある。秋の七草のひとつにも萩がある。


ヤマハギの花は7月から10月にかけて咲き、花序の柄は長く葉よりも長く突き出る。


顎片の先端は鋭頭。


全体が紅紫色の花で美しい。

バライチゴ

2016-09-05 | 日記
昔のビデオを見ていてどうしても見続けられずに止めてしまった箇所がある。思い出には懐かしい明るいものもあれば、辛さや苦しみ悔しさなどが同時にこみ上げてくるものもある。ちょっとした一言や何気ない行為がその後のやり切れない事態を招いたことが幾度もあった。普段は無意識でそれを思い出さないようにしているのだろうが、何かの拍子にふと思い出すと、しばらく当時と同じ感情が蘇って怒りや抑うつが支配してしまう。いつか克服して笑って語れるようになればいいのだけれど。


バライチゴ バラ科 キイチゴ属

林床にひっそりと赤いイチゴの果実が実っていた。目がそこに止まったのは幅が狭い小葉の奇数羽状複葉がイチゴの葉に見えなかったからだ。いつも見かけるクサイチゴは3出複葉か奇数羽状複葉で小葉はもっと丸みを帯びていて果実は6月頃。


ネット検索するとバライチゴであることが判明。バライチゴは山地の日当たりのよい所に生える落葉小低木で、果実は広い楕円形の赤い実で8-10月に熟す。食べると美味しいらしい。


葉の裏を見ようとすると刺がある。しゃがんで写真を撮ろうとすると足が刺に引っ掛けられて痛かった。

センニンソウとコボタンヅル

2016-09-04 | 日記
センニンソウ Clematis terniflora キンポウゲ科センニンソウ属

自宅前の空き地にも、近くを走る電車の線路脇のフェンスにも、公園の生垣にも一面真っ白になるほどのセンニンソウの花がいい香りを辺りに漂わせながら咲いている。


朝日を浴びた白い花はとても美しい。十字型の4枚の花弁に見えるのは萼片で本当の花弁はない。


雄しべ雌しべは多数あり、萼片より短い。


後ろから見た花。


葉は対生し葉柄で他のものに絡みついて、3-7枚の小葉からなる羽状複葉を確認することが容易ではない。葉に鋸歯はない。


コボタンヅル Clematis apiifolia var. biternata キンポウゲ科センニンソウ属

少し山に入るとセンニンソウによく似たボタンヅルが真っ白に咲いている。


センニンソウの葉が羽状複葉であるのに対して、ボタンヅルの葉は1回3出複葉である。しかしこの写真のボタンヅルの葉は粗い鋸歯をもつ2回3出複葉である。『樹木の葉』(林将之)で調べてみると、ボタンヅルの変種コボタンヅルであることが判明。葉腋には短い円錐状の集散花序を出している。


枝や新葉は暗紫色を帯びている。


花弁は無く4個の萼片が十字形に開出する点はセンニンソウと同様だが、センニンソウよりもやや小ぶり。雄しべは多数で萼片とほぼ同じかやや短い。

アカボシゴマダラ

2016-09-04 | 日記
アカボシゴマダラ タテハチョウ科

この間、早朝の公園を散歩してたら、目の前を滑空しながら飛んでいく一頭のチョウを見つけた。赤い斑点があるからアカボシゴマダラだとすぐに気が付いたので、追いかけていくとセンダンの木の枝にとまった。


アカボシゴマダラはゴマダラチョウに似てごまだら模様で後翅に赤班列がある大きなタテハチョウ。幼虫の食草はエノキ。


下から見上げると赤い斑点がはっきりとわかる。もともとは奄美諸島に限定して存在していたが、近年、中国由来と思われる別亜種が関東地方でも繁殖し分布を広げているらしい。

サクラタデ

2016-09-01 | 日記
先日、大型の台風10号が迷走の末、東北地方を縦断して通過すると、季節が大きく転換し始めた。台風の去ったあとの青く澄んだ空と涼しい風はもう夏も終わりだと告げている。

昔のビデオカメラで撮ったテープはもうカメラも壊れているしビデオデッキもないから再生することができない。その中には、既に忘れているものや懐かしいものがたくさんあるはずだから何とかCDに残しておきたいと思っていた。まさにそういうデジタル変換のサービスがあることをヤマダ電気の広告のチラシを見て知って、50本ほどのテープを先月依頼した。それがやっと先日無事CDに変換されてきた。10本ほどのテープはカビが生えていてその処理のため追加料金が発生。試しに1本見てみると、今は亡き母の元気な姿が現れ、その時が蘇ると一瞬頭が狂ってしまったのか、ああ元気そうで良かったなどと不条理な安堵を抱いてしまった。ビデオを撮った時にはこうして母を思い出して見るとは考えもしなかった。今となってはもっとたくさん撮っておけばよかったなあ。

サクラタデ タデ科イヌタデ属



公園の片隅に植栽されているサクラタデを見つけた。小さな可愛い花をたくさんつけている。


大きさがわかるように手で摘んでみよう。サクラタデは湿地や水辺に生える多年草で雌雄異株。


花の大きさは約5mmととても小さい。5深裂しているのでサクラの花と似ているといえば似ている。雌花では雌しべが雄しべより長い。雄花の雌しべは雄しべより短く結実しない。上記の花は3分岐した雌しべが伸びているので雌花だろう。


蜜腺があるのだろう。アリが来ている。


托葉鞘は長さ約1.5cmの筒形で、ふちに長い毛がある。