みゆみゆの徒然日記

日本の伝統芸能から映画や本などの感想、
心に留まった風景など
私の好きなことを綴っているブログです♪

『レインツリーの国 World of delight』

2010年09月05日 | 本・マンガ
有川浩/著

 読みやすかったのだけど、感想が書きにくい・・・。今まで読んだ有川作品のようにキュンとなるのは確かだけど、もどかしさ、重たさの方が大きかったかもしれない。
 「忘れられない一冊」がきっかけで、ネットから発展した聴覚障害の女性と健聴者の男性。う~ん二人とも良い人なんだけど、なんだか二人に「お~い」と何度も思ってしまったり・・・。そこでいなくなるか?そんな言葉をかける?私だって不器用だからいえたことじゃないけど、聴覚障害があるとかない以前にそんなに卑屈になる必要もないんじゃない?と考える時点で私が健聴者であるからそう思うのかもしれない。けれど伸も伸で、一生懸命だけど、ちょっと残念的なことも感じられなくもないけれど、正直な反応だと思う。理解しようとして、導いてあげようとする、そのまっすぐさが良いです。少しずつ変わっていくひとみと伸が幸せになっていくのかな・・・?というラストでした。
 でも障害があろうとなかろうと、お互いを理解しようとすることって、人間関係を築く上で大切なこと・・・。そんなことを思いました。


 自分にも小学校~高校時代の習い事での同い年の仲間で難聴の友達がいました。学校は違ったので詳細は分からないけれど、学校ではそれが原因で結構ひどいいじめに遭っていたこともあったようです。もちろんそんなことをする人も一部だし、「かばってくれる人たちがいるから助かる」と言っていたけど、障害以外のことで、苦労したことも多いと思う。当時の自分は、子供心に少し気を遣ったりフォローすることはあったけれど、別に同情とかそういうのではなくフツーに皆でわいわいやっていたかな。そんなことを思い出しました。あと本編もそうだけど、むしろあとがきと解説は必読。これを読むと深い問題だな・・・と思ってしまいます。特にメディアと差別問題。見ていないけれどアニメ化に対してそんな問題があったとは知りませんでした。そしてその解説を読んでますます興味を持った『図書館戦争』シリーズはまだ文庫化されていないけれど、読んでみたいです。

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