走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

大物のお帰り

2020年06月11日 | 仕事
超大物のお帰りです。有名人ではないですよ。とーっても病状が複雑な彼女。頭部外障があるので普段の会話も難しい。3ヶ月の入院から退院へ。専門医の数はまた増えて、ため息をつきながら彼女の専門医のリストに名前を付け加える。入院中にされた検査のレビューとフォローアップが必要なもの(肺の陰影、繰り返しCTを半年後にするとか)を落とさないように拾い上げる。

本日の主訴は5つ以上。1時間電話で診察し、新しい薬局の薬剤師と話をして、特別薬の申請書を書く。で、退院サマリーに書かれていなかった薬が入っていることに気づく。それも麻薬。痛み止めだって。

はあああああああああああああ?マジか!!!!!!!!

左上腹部の腹痛の精査要、って書いてあったけど、入院中にした検査ってどれも異常なしじゃん?!何これ????

と単純腹部レントゲンの結果を読み直す。ベンガ便がいっぱい詰まってる。まさか便秘で腹が痛い???

主訴の5つの内、情報が十分取れたのはたった2つ。次の電話診療の予約も入れてある。次の診察時に排便状況もしっかり聞かないとねやっぱり彼女は超大物だ。


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