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グローバル企業の新たなリスク ①“人権配慮” 対応迫られる企業

2017-04-12 07:15:00 | 経済フロントライン

3月18日 経済フロントライン


2013年 バングラデシュで縫製工場が入るビルが倒壊。
1,100人以上が犠牲となった。
壁にひびが入るなど劣悪な環境にもかかわらず操業が続けられていたのである。
犠牲者の多くは欧米のアパレルメーカーの下請けで働く人たちだった。
メーカーの責任を求める抗議行動が世界各地で発生。
労働環境や人権の問題はグローバル企業の経営を揺るがしかねない事態となっている。
いま日本の企業はこうしたリスクへの対応を迫られている。

1月25日 国際的な人権団体が会見を開いた。
日本の子ども服メーカー  ミキハウスのミャンマーの下請け工場で
違法な労働があったと告発したのである。
(人権団体 事務局次長)
「労働時間規制に違反する違法な長時間労働が行われている。」
ミキハウスのグループ会社は問題があったことを認め
再発防止に向けて取り組むことを約束した。
2015年にはユニクロの服を作る中国の下請け工場でも
労働者を過酷な環境で働かせていたことが明らかになった。
2020年に東京オリンピック・パラリンピックを控える日本。
海外での労働環境や人権への配慮がいま大きな課題として浮上している。
3月14日 大会で使用するものやサービスの調達条件について
企業の担当者を集めた説明会が開かれた。
ビジネスチャンスをつかもうと参加した企業は定員の2倍近く。
世界中の厳しい目が注がれるなか
「サプライチェーンの末端まで人権に配慮しなければならない」という条件が
組織委員会から示された。
(組織委員会 持続可能性部長)
「例えばこういうバールペンを調達しようとした場合に
 海外で作った場合安いというような考えから海外から調達しようと考えたときに
 このボールペンを作るところが児童労働があったりするとなると
 非常にリスクが高いということ。」
しかしこの問題をリスクととらえる企業はまだ多くないのが現状である。
(参加者)
「海外の労働基準はわかっていないので
 日本の企業ですので。」
「気にはしていますけど直接的にまだ他の話かなという感じもありますので。」
これまで安いコストを求めて海外に進出してきた日本の企業。
いまや国際競争力を高めるためには
労働環境や人権への配慮は欠かせないと専門家は指摘する。
(ジェトロ アジア経済研究所 法・制度 研究 グループ長 山田美和さん)
「いわゆるチープレイバー(安い労働力)でものを作っていくということは限界がある。
 人権尊重が重要
 それをやっていくことが日本企業の競争力を高めていくという
 シグナルを国としてまだ出せていないので
 日本企業が遅れているひとつの原因になっている。」

 


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