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おいしくなった!?日本ワイン 

2017-07-02 06:00:00 | 報道/ニュース

6月5日 おはよう日本



東京渋谷にあるワインバル。
この店では北海道から宮崎まで60種類の日本ワインをそろえている。
(客)
「あそこにある北条ワインってある鳥取県の北条町(厳北栄町)出身なんです。
 鳥取県の砂丘のラベルで売ってる。
 こうやって田舎のワインが広まっていくっていいな。」
「昔の日本のワインってぶどう酒っていう感じだったけど
 今のは本当にワイン。
 おいしい。」
大手メーカーが銀座にオープンしたワインバー。
この店で扱うワインは30種類。
そのブドウの産地で採れた食材を使った料理がウリである。
たとえば北海道産の赤ワインに合わせるのはエゾシカのグリル。
長野産の白ワインに合わせるのはカルパッチョ。
魚はマスを改良して長野県がブランド化したものである。
ワインの産地が広がったことで
それぞれ地元の食材と合わせた食事の楽しみ方ができる。
(客)
「日本で採れた食材だと
 日本のワインを飲みたくなる。」
(サッポロビール ワイン事業部 倉橋典子マネージャー)
「産地なりの特徴がある食材とワインを一緒に提供することで
 バリエーション豊かな食事と日本ワインの楽しみ方を強く広めていきたい。」
これだけ日本のワインが親しまれるようになった背景にはブドウの品質が上がったことがある。
日本ワインの生産が日本一の山梨。
140年の歴史を持つ日本でもっとも古いワインメーカー。
かつて日本のワインは傷がついたりして売り物にならない食用のブドウを使ってたが
ここではワイン専用のブドウを使って醸造する。
畑でブドウの木の剪定が行われていた。
新しい枝を落としている。
一般のブドウ栽培ではよくやる作業だが
ワイン用のブドウでも手間暇かけて行っている。
収穫されるブドウの量は減るが
味や香りの成分が凝縮されて良いブドウになる。
(メルシャン 松尾弘則工場長)
「たくさん身をつけてしまうといろんな成分が分散していしまう。
 収量を制限することで求めているようなブドウを得ることができる。」
さらに収穫のタイミングを見極める研究も進んでいる。
日本のワインは海外のものに比べて香りが弱いのが課題だった。
そこでメーカーでは
ブドウの持つ特徴的な香りの成分が最大となる時期を特定しようとしている。
特殊な装置でブドウに含まれる成分を調べる。
たとえば「甲州」という品種では
最も香りの成分が多いのが9月中旬。
その後は急激に減少している。
かつてはブドウが熟したあとに収穫するケースがあったが
研究の結果
より香りの高いワインを作るには実が熟す前に収穫した方が良いことが分かった。
(キリンワイン技術研究所 清道大輝さん)
「ブドウの特徴的な香りってわからない状態が長かったが
 それを最大限引き出すようなブドウの収穫期や栽培や醸造をすることで
 香り高い講習ワインを作ることができてきている。」

北の大地 北海道。
ワイン用のブドウの栽培面積は日本一。
ブドウ畑がどこまでも広がっている。
6年前にワイナリーを始めた上田一郎さん。
有機栽培のブドウを使うこだわりのオーガニックワインを作っている。
(上田一郎さん)
「ワイナリーですとかヴィンヤード(ブドウ畑)もどんどん増えている。
 ワインの味も
 毎年出品会で賞を取ったり
 どんどんレベルも上がってきている。
 他県にも負けない。」
北海道では上田さんのように新たにワイナリーを開く人が増えている。
ワイナリーの数は10年間で2倍以上の33に。
その背景が平均気温の上昇である。
フランスを代表する高級ワイン用の「ピノ・ノワール」の実は
春から秋にかけての平均気温が14度以上でよく育つと言われている。
北海道のブドウの産地では平成10年以降平均気温が上がり
ピノ・ノワールが栽培しやすくなっている。
行政もワイナリーを開きたい人を支援。
生産のノウハウを専門家から学ぶ研修講座を行っていることもワイナリーの急増につながっている。
北海道に目を向けているのは国内の生産者だけではない。
この日北海道を訪れたのはフランスで約300年続く老舗ワイナリーの代表である。
(フランス 老舗ワイナリー代表)
「北海道でのワイン作りにとても可能性」を感じているので
 この場所を選んだ。」
北海道に数ヘクタールの農地を確保し
日本などの市場に向けたワイン作りを始めることにしている。
広がりを見せてきた日本でのワイン作り。
生産者が競い合うことでその魅力はますます高まりそうである。



 

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