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Japan Gustav Marhler Orchestra 第10回定期演奏会@ミューザ川崎

2013-07-21 10:59:57 | オーケストラ
本番から1週間が経過した。
ようやく燃え尽きから回復しつつあるので、ブログを再開したい。

JMO定期の会場が3年振りに震災からの修復なったミューザ川崎に帰ってきた。
今年のメインはワーグナー。


グスタフ・マーラー:交響曲第4番 ト長調
リヒャルト・ワーグナー:楽劇「ニーベルングの指環」より抜粋

指揮:井上喜惟
ソプラノ:蔵野蘭子


筆者は今回前半降り番、ワーグナーのみの出番となる。むろん、リハは何度も聴いているので、どんな演奏になるかはある程度分かっているが、本番はまた別物かもしれない。

舞台裏で前半を聴きながら待機する、という経験は初めてではないがなかなか慣れない。
集中力と緩和の微妙なバランスの中で聴いていたマーラーは柔らかな響きが耳についた。
殊に3楽章(平安に満ちて)から、ソプラノが入る終楽章「天上の生活」への流れには説得力を感じた。

が、いつまでも聴衆気分ではいられない。後半は出番になる。
この日、リハでアクシデントが発生していた。リハ開始前、自分の席に着くときにパート譜を落としてしまい、何とその譜面はステージに組まれた山台のほんの数ミリの隙間から転落。まさか山台をバラして取り出すわけにもいかないし、本番をどう凌ごうかと考えていたが、開演までの空き時間にコピーが入手でき、ひと安心。

それがリラックスに繋がったのか、本番はそれなりに集中力を保った演奏ができたように感じる。
今回の抜粋版は譜面では曲の後半でソプラノが参加する。そこから後の音楽の振幅の大きさに、ワーグナーの真髄が片鱗なりとも表現できていればよいが、と願っている。

今回の演奏会への参加を決めた時、今回を最後に演奏活動をやめることも決めていた。そんな事情もあり、今回の終演後に受けた拍手は感慨深いものがあった。


(文中、敬称略させていただきました。)


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